━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■□■ なぜを5回繰り返す請求項の書き方 第117号 ■□■□■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
当メールマガジンは、
弁理士である著者が、
特許の実務に携わる方にとって、
お役に立つ情報がご提供できればと思い、
★
特許の実務を進める上で役立つ情報
☆日常の業務の中で得た考え方やノウハウ
等を配信させて頂いております。
●ご不要な方は、本メールの一番最後に解除ページのご案内がございますので、
大変お手数ではございますが、そちらのページから解除をお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。田村良介です。
トヨタ自動車の元副社長をされていた大野耐一さんの
『トヨタ生産方式 脱規模の経営をめざして』という
書籍があります。
大野耐一さんは、トヨタ生産方式の生みの親とも
呼べる方だそうです。
この書籍の中でも紹介されていますが、
大野耐一さんが提唱したと言われる考え方として、
「なぜを5回繰り返す」というものがあります。
例えば、
何らかのトラブルが発生したときに、
なぜを5回繰り返すことで、
トラブルの真の原因を探ることができる、
というものです。
なぜを5回繰り返さないと、
すぐに思いつく答えを結論としてしまい、
表面に見える状況だけについて、
対応することになります。
結局、根本的な解決はできず、
何度も問題が繰り返されることになります。
ところで、うちには、4歳の息子がいますが、
母親が叱ると言うことを聞くのに、
私が叱ると、私に立ち向かってきます。。。
『なぜ、私が叱ると、立ち向かってくるのか?』
↓
私を友達だと思っているから。
↓
『なぜ、友達だと思っているのか?』
↓
父親としての威厳を示すことができていないから。
↓
『なぜ、威厳を示すことができていないのか?』
↓
息子と一緒になって、バカな遊びをしているから。
といったように、真の原因を探りあてることができます。
それはさておき、
「なぜを5回繰り返す」ことで、
ものごとの本質を探りあてることができるのだ
と思います。
例えば、発明の捉え方についても、
なぜを繰り返すことで、
発明の本質を探りあてることができます。
『なぜ、断面が六角形の鉛筆は、
断面が円形の鉛筆よりも転がりにくいのか?』
↓
断面が多角形だから
↓
『断面が多角形だとなぜ転がりにくいのか?』
↓
断面の中心から外周までの距離が異なるから
↓
『なぜ、中心から外周までの距離が異なると、
転がりにくくなるのか?』
↓
転がる際に、重心の高さが変わって、
水平方向に移動する運動エネルギーが、
垂直方向に移動する運動エネルギーに変換されて
消費されるから。
断面が多角形だから、
という結論でとまっていた場合、
請求項は、
「断面が多角形の鉛筆。」
となります。
断面の中心から外周までの距離が異なるから、
という結論の場合、
請求項が、
「中心から外周までの距離が異なる形状の
断面を有する、鉛筆。」
といったような感じになります。
この場合、断面が多角形以外のもの、
例えば、断面が楕円形のものも含まれます。
楕円形の鉛筆について、
商業的に需要があるかどうかは別として、
なぜ?なぜ?と
転がりにくい原因を追求することで、
発明の本質に近づきますし、
権利範囲もより広がります。
六角形の鉛筆が転がりにくい理由として、
転がる際に重心の高さが変わる、
という結論にいたった場合には、
請求項が、、、
すみません。
大変そうなので、割愛させてください(笑)。
このように、「なぜを5回繰り返す」ことで、
発明の本質的な要素を探りあてることが
できるのではないかと思います。
|◆今日のポイント◆
└───────────────────
☆発明を捉える際には、「なぜを繰り返す」。
☆「なぜを繰り返す」ことで、
発明の本質的な要素を捉えた請求項を
記載することができるのではないか。
☆結果として、より広い権利範囲の
請求項を記載することができる。
今回のメルマガは以上となります。
------------------------------------------------------------------------
ご職場の方やご友人にも、教えてあげてください。
⇒
http://www.mag2.com/m/0001132212.html
------------------------------------------------------------------------
<お知らせ>
審査の結果、
拒絶理由通知や拒絶査定が届いたけど、
どうしても
特許にしたいのに、非常に厳しい、
もし、そのようなことがありましたら、
弊所での中途受任について、ご検討ください。
弊所は、
拒絶理由通知への対応を得意としており、
これまでも、非常に厳しいと思われる出願について、
特許査定や
特許審決を得ることができております。
もちろん、権利範囲をできるかぎり狭めずに、
貴社が
特許化したいとご希望される請求項で、
対応させていただきます。
ただし、これまでも20件に1件は、
どうしても
特許にすることができない出願がありました。
そこで、
成功報酬型とさせていただくことで、
(
特許印紙代についてはご負担いただきます)
費用面での貴社のリスクを最小限にさせていただきます。
詳しくは、
ml@lhpat.com 宛てにお問い合わせください。
------------------------------------------------------------------------
■当メールマガジンについて
※当メールマガジンは、私個人の
特許に対する考え方や
ノウハウをお伝えするものであり、ご紹介する内容の
すべてが絶対的に正しいとは、考えておりません。
予めご了承いただいたうえで、お読みください。
■メールマガジン「役に立つ
特許実務者マニュアル」は
著作権により保護されています。
------------------------------------------------------------------------
□メルマガ名:【
特許実務者マニュアル】
□発行元 :
特許業務
法人 ライトハウス国際
特許事務所
□執筆/編集 : 田村良介
□URL : 【
特許】
http://www.lhpat.com
【
商標】
http://www.lhpat-tm.com
□E-mail :
ml@lhpat.com
□解除ページ:
http://www.mag2.com/m/0001132212.html
※今後、当メールマガジンの配信が不要な場合は、大変お手数ではございますが、
上記のURLより登録の解除をお願いいたします。
------------------------------------------------------------------------
Copyright (c) 2016 Ryosuke Tamura All rights reserved
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■□■ なぜを5回繰り返す請求項の書き方 第117号 ■□■□■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
当メールマガジンは、
弁理士である著者が、特許の実務に携わる方にとって、
お役に立つ情報がご提供できればと思い、
★特許の実務を進める上で役立つ情報
☆日常の業務の中で得た考え方やノウハウ
等を配信させて頂いております。
●ご不要な方は、本メールの一番最後に解除ページのご案内がございますので、
大変お手数ではございますが、そちらのページから解除をお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。田村良介です。
トヨタ自動車の元副社長をされていた大野耐一さんの
『トヨタ生産方式 脱規模の経営をめざして』という
書籍があります。
大野耐一さんは、トヨタ生産方式の生みの親とも
呼べる方だそうです。
この書籍の中でも紹介されていますが、
大野耐一さんが提唱したと言われる考え方として、
「なぜを5回繰り返す」というものがあります。
例えば、
何らかのトラブルが発生したときに、
なぜを5回繰り返すことで、
トラブルの真の原因を探ることができる、
というものです。
なぜを5回繰り返さないと、
すぐに思いつく答えを結論としてしまい、
表面に見える状況だけについて、
対応することになります。
結局、根本的な解決はできず、
何度も問題が繰り返されることになります。
ところで、うちには、4歳の息子がいますが、
母親が叱ると言うことを聞くのに、
私が叱ると、私に立ち向かってきます。。。
『なぜ、私が叱ると、立ち向かってくるのか?』
↓
私を友達だと思っているから。
↓
『なぜ、友達だと思っているのか?』
↓
父親としての威厳を示すことができていないから。
↓
『なぜ、威厳を示すことができていないのか?』
↓
息子と一緒になって、バカな遊びをしているから。
といったように、真の原因を探りあてることができます。
それはさておき、
「なぜを5回繰り返す」ことで、
ものごとの本質を探りあてることができるのだ
と思います。
例えば、発明の捉え方についても、
なぜを繰り返すことで、
発明の本質を探りあてることができます。
『なぜ、断面が六角形の鉛筆は、
断面が円形の鉛筆よりも転がりにくいのか?』
↓
断面が多角形だから
↓
『断面が多角形だとなぜ転がりにくいのか?』
↓
断面の中心から外周までの距離が異なるから
↓
『なぜ、中心から外周までの距離が異なると、
転がりにくくなるのか?』
↓
転がる際に、重心の高さが変わって、
水平方向に移動する運動エネルギーが、
垂直方向に移動する運動エネルギーに変換されて
消費されるから。
断面が多角形だから、
という結論でとまっていた場合、
請求項は、
「断面が多角形の鉛筆。」
となります。
断面の中心から外周までの距離が異なるから、
という結論の場合、
請求項が、
「中心から外周までの距離が異なる形状の
断面を有する、鉛筆。」
といったような感じになります。
この場合、断面が多角形以外のもの、
例えば、断面が楕円形のものも含まれます。
楕円形の鉛筆について、
商業的に需要があるかどうかは別として、
なぜ?なぜ?と
転がりにくい原因を追求することで、
発明の本質に近づきますし、
権利範囲もより広がります。
六角形の鉛筆が転がりにくい理由として、
転がる際に重心の高さが変わる、
という結論にいたった場合には、
請求項が、、、
すみません。
大変そうなので、割愛させてください(笑)。
このように、「なぜを5回繰り返す」ことで、
発明の本質的な要素を探りあてることが
できるのではないかと思います。
|◆今日のポイント◆
└───────────────────
☆発明を捉える際には、「なぜを繰り返す」。
☆「なぜを繰り返す」ことで、
発明の本質的な要素を捉えた請求項を
記載することができるのではないか。
☆結果として、より広い権利範囲の
請求項を記載することができる。
今回のメルマガは以上となります。
------------------------------------------------------------------------
ご職場の方やご友人にも、教えてあげてください。
⇒
http://www.mag2.com/m/0001132212.html
------------------------------------------------------------------------
<お知らせ>
審査の結果、拒絶理由通知や拒絶査定が届いたけど、
どうしても特許にしたいのに、非常に厳しい、
もし、そのようなことがありましたら、
弊所での中途受任について、ご検討ください。
弊所は、拒絶理由通知への対応を得意としており、
これまでも、非常に厳しいと思われる出願について、
特許査定や特許審決を得ることができております。
もちろん、権利範囲をできるかぎり狭めずに、
貴社が特許化したいとご希望される請求項で、
対応させていただきます。
ただし、これまでも20件に1件は、
どうしても特許にすることができない出願がありました。
そこで、成功報酬型とさせていただくことで、
(特許印紙代についてはご負担いただきます)
費用面での貴社のリスクを最小限にさせていただきます。
詳しくは、
ml@lhpat.com 宛てにお問い合わせください。
------------------------------------------------------------------------
■当メールマガジンについて
※当メールマガジンは、私個人の特許に対する考え方や
ノウハウをお伝えするものであり、ご紹介する内容の
すべてが絶対的に正しいとは、考えておりません。
予めご了承いただいたうえで、お読みください。
■メールマガジン「役に立つ特許実務者マニュアル」は
著作権により保護されています。
------------------------------------------------------------------------
□メルマガ名:【特許実務者マニュアル】
□発行元 : 特許業務法人 ライトハウス国際特許事務所
□執筆/編集 : 田村良介
□URL : 【特許】
http://www.lhpat.com
【商標】
http://www.lhpat-tm.com
□E-mail :
ml@lhpat.com
□解除ページ:
http://www.mag2.com/m/0001132212.html
※今後、当メールマガジンの配信が不要な場合は、大変お手数ではございますが、
上記のURLより登録の解除をお願いいたします。
------------------------------------------------------------------------
Copyright (c) 2016 Ryosuke Tamura All rights reserved