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【整理】「企業は珈琲を置くくらいしかできない」との指摘あり

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 産業医として化学工場、営業事務所、IT企業、電力会社、小売企業等で勤務し、厚生労働省において労働行政に携わり、臨床医として治療を行った複数の健康管理の視点で情報発信をしております。多くの企業様に労働衛生法、従業員の健康、会社の利益を守るお手伝いが出来ればと、新ブランド産業医EX(エキスパート)を立ち上げさせて頂きました。
https://www.sangyouiexpert.com/
 さらに、文末のように令和元日(5月1日)に、「令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法」を出版し、今まで高価であった産業医が持つ情報を、お手頃な価格にすることができました。
 今回は、「【整理】「企業は珈琲を置くくらいしかできない」との指摘あり」について作成しました。
 労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。
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【整理】「企業は珈琲を置くくらいしかできない」との指摘あり
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 以下コラムを掲載したところ、多くの方にご覧いただき誠にありがとうございました。その中で、「さすが医者は専門馬鹿だ。企業は珈琲を置くくらいしかできない。」旨について指摘がありましたので、整理させていただきます。

快適職場は「珈琲等のある職場」でなく「ムダ等の無い職場」
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-175020/

◎「さすが医者は専門馬鹿だ。企業は珈琲を置くくらいしかできない。」旨の詳細
 「さすが医者は専門馬鹿だ。企業は珈琲を置くくらいしかできない。」の訴えに関する詳細は、次の様な日本の経営学的常識及びそれに伴う構造(以下「日本の経営構造」という。)に基づいて、生産性を上げることができないとの話でした。
・世界経済の観点で、先進的に稼ぐ事業は米中に押さえられ、国内マーケットもITを通じて浸食されている。さらに、市場訴求力の強い大量生産・大量消費が見込める商品はアジアを中心に製造され、日本が価格競争で勝てる要素がない。従って、日本で生き残っている企業は、良い表現で言うと「個性的」、大きな経済の流れで言うと「ボトルネック」となって世界経済の流れから振り落とされないようにするのが精一杯である。
・世界経済で競争している日本企業でさえ、経済の流れを遅くし生産性を下げる「ボトルネック」となり、経済のおこぼれをもらっている状態である。そういった企業が用意した事業の一部を担っている中小企業の社長も、ステルス的に事業の流れの「ボトルネック」として機能することで、仕事を得ているところである。
・企業ではかろうじて得られた仕事を、従業員で分割することになるが、そもそも「ボトルネック」というニッチな市場にいるので、皆が満足に享受できる仕事があるわけではない、社長や営業が持ってきたパイを奪い合う状態である。その中で、従業員は利益を得るために残業代を勝ち取るために努力し、労働時間が短くなってしまう生産性向上対策は全て否定し、生産性を下げるためにムダ、ムリ、ムラ、ボトルネックを駆使すことになる。一方で、社長も残業代を支払うのは限界があるため、サービス残業を駆使して対応することになる。
 日本の経営構造が、「ボトルネック」に代表されるムダ等を利用することによって、世界経済から振り落とされないようにしがみついている状態である。子が親のマネをするのはいつの時代も同じであり、大企業のマネを中小企業がし、その社長のマネを従業員がしているのである。従って、「従業員に生産性を向上させるといったことはおこがましく、珈琲くらいしか飲ましてやれない。」ということです。

◎世界の大きな潮流として、外国からの指示が減っています
 社会的新型コロナウイルス禍が始まって以降、産業医や非常勤職員として勤務する中で、現場の声として、日本有数のインフラ企業や研究所、さらには各種団体において、社長や経営陣に外国からの指示が減っている様です。
 元来、日本の企業等と名乗っている組織も、様々な繋がりの中で社長や経営者の一部には、外国利益のために指示通りに仕事をしていた方がいましたが、そういった方々が機能不全を起こしているとのことでした。
 具体的なことを示すことはできませんので、読者の方は各自の現場での印象で感じていただければと存じます。ですが、外国利益のために機能することを許されていた日本の企業が、その外国の意思決定が転換することによって、見捨てられるリスクは想定しておく必要があります。
 また、指示の有無にかかわらず、生産性を下げるための企業努力ほどムダなことはありませんし、世界経済の流れはムダ等を排除することから、日本の経営構造に基づく企業努力がいずれ「世界経済のムダ等」として排除されることは想像に易いです。

◎「未来への構造変化の原資」と見込める「今の構造的課題」
 企業を維持増進させていくためには、世界経済に振り落とされないようにしがみつくと同時に、未来に対する構造変化という投資を行う必要があります。日本の経営構造という「しがみつくことで得られた構造的課題」の中で、日本の将来に向けた原資といえるものは、金銭的には以下になります。
・(世界1位)対外純資産(公的+民間、上位国、米兆ドル)(2018年):3.081米兆ドル
・日本銀行法第60条:日本銀行解散についての条文の存在
・日本銀行及びGPIFの株式間接保有
 もし、国債のドミノデフォルトが発生した場合、対外純資産で様々な権益や負債相殺し、日本銀行を解散させ、その保有資産を全て国庫に返納すれば、金銭的な意味では復帰することができます。しかし、金銭だけでは経済を廻すことができません。その他の要素に関して、構造的課題として育てられたが、原資となり得る代表的要素は以下になります。
・Management:改正されたことがない現行憲法ランキング世界1位の日本国憲法
・Law:最古の日本国憲法に基づく法令と最高裁判例
・Mind:宗教的禁忌が少なく、比較的幅く物事を受け入れる度量
・Material:資源採掘の高いハードルにより、未採掘となった埋蔵資源
・Method:最終製品製造から排除されたことによる素材及び工作機械市場への追求
・Machine:紙幣やハンコ文化に代表される電子機器と社会活動の融合
・Market:真偽不明のわずかな情報発信で、画一的に誘導できる一定割合の消費者
・Information:科学に基づかない情報を受け入れることができる情報リテラリシー
・Man:ムダ等やサービス残業に慣れ、耐性を持つ一定割合の従業員
 使うか否かは別にして、利用できる様に準備をしておくことは重要です。

◎課題を悪と捉えるか、資産と捉えるか
 中国の経済的成長については、代表的要因の1つに、世界中から情報と人を集め発展の原資にしているというものがありますが、「Chinese Industrial Espionage Technology Acquisition and Military Modernisation」(邦題:中国の産業スパイ網)によると、文化大革命で知識層が一掃されたため、国内に科学技術を理解できる者が不在となり、世界中から情報と人を集め発展するスキームに頼らざるを得なくなったことが、現在の経済的成長の基盤を作ることになったと示されています。国内に科学を理解出来る者が居なくなった課題に向き合い、全てのイノベーションを他国から得ることになった中国において、この情報収集技術は、中国独自かつ唯一のイノベーションになったとされています。
 日本には、様々な課題が存在しますが、それを悪と捉えるか、資産と捉えるかで企業経営に大きく影響します。産業医は、課題かつ資産である「ムダ等やサービス残業に慣れ、耐性を持つ一定割合の従業員」の身体的・精神的・社会的健康を維持し、長く働ける状況を構築することにより、企業の利益を向上させるための役割を与えられています。従って、平成31年4月より「誠実義務」が課せられることになりました。
 珈琲で満足してくれる従業員が働いているうちに、未来に対する構造変化の投資を行う必要があります。

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令和の働き方 部下がいる全ての人のための 働き方改革を資産形成につなげる方法
http://miraipub.jp/books/%E3%80%8C%E4%BB%A4%E5%92%8C%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9-%E9%83%A8%E4%B8%8B%E3%81%8C%E3%81%84%E3%82%8B%E5%85%A8%E3%81%A6%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE-%E5%83%8D/

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