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学生納付特例の手続きをしなかった結果、障害年金が不支給に

2026年7月9日号 (no. 1254)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
https://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/




学生納付特例の手続きをしなかった結果、障害年金を受給できなくなる実例




■学生納付特例の手続きをしないとどうなるか、その実例がここに

Xで投稿された内容ですけれども、
学生の頃に初診日があった障害で、
後に障害年金を受給しようとしたところ、
障害年金を受け取れなかったという内容。

https://x.com/aku_akuy1/status/2074751539735060502?s=12
(学生の頃に学生納付特例の手続きをしておらず、数年後に障害年金を受け取れなかったとの内容です)

※そのまま載せられない文言も含まれておりますので、要約で。


Xでpostされている内容からでは全体像が分かりませんし、
本人の年金加入記録も分かりませんが、

24歳、女性、うつ病で手帳2級。
この点は、Xのプロフィールに記載されています。

ある程度の情報を補完した上で、
詳しく書いていきます。

なぜ障害年金を受給できなかったのか。その真相は。

このpostへのリプライは多いのですが、
障害年金の受給要件を理解している方のリプライはほぼ無いため、
スレッドを読むだけでは理解しにくい内容です。

また、
海外アカウントのインプレ稼ぎのリプライも発生して、
ノイズがあって、
さらに理解しにくくなっています。


では、行きましょう。



障害年金を受給できない原因はコレ

なぜ、
障害年金を受給できなかったのかと言うと、
postしたスレ主本人が答えを書いていますが、

『初診日よりも後に学生免除申請したのがダメみたいでした』

この部分が障害年金を受給できなかった理由です。

https://x.com/aku_akuy1/status/2074790550478467532?s=20
『使っててもいいんですけど、初診日より後に学生免除を申請したのがダメみたいでした。』


「学生免除」と表現すると、
学生納付特例制度のことを指しているのだと思いますけれども、

学生免除という言葉を使われてしまうと、
固有名詞ではありませんので、

学生の納付特例制度のことを意味しているのか、
通常の免除制度(全額、4分の3、半額、4分の1の4種類)
のことを言っているのかわからなくなりますので、

固有名詞の部分は固有名詞のままで書く方が良いでしょう。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

リプライでも、
免除申請という表現が出てきますが、
免除申請ではなく、
「学生納付特例の申請」と書いたほうが誤解を招かない。


上記のpostを書き換えると、

「初診日よりも後に学生納付特例制度の申請をしたのがダメみたいでした」

となります。


精神疾患による障害を持った方なので、
20歳時点で学生納付特例の手続きをしなかったとはいえ、
病気も本人の責任ではありませんから、
残念なことですけれども、
要件に当てはまらないと支給できないのが障害年金

一番の原因は、
20歳時点で学生納付特例の手続きをしていなかったところにあります。

年金事務所のスタッフさんではなく、
年金制度でもなく、
手続きをしなかったその判断に。

戻れるならば、
戻りたいぐらいの気持ちになるはずです。

20歳時点に。



■学生納付特例の期間は未納期間にならない

スレ主のpostに、

https://x.com/aku_akuy1/status/2074798709477699604?s=20
『学生納付特例って未納扱いらしく、一年未満だとダメみたいです。それも初診日より後に学生納付特例を申請したのでそもそも土俵に立てていないらしいです』

という内容があります。


スレッド内には、
他にも、
『学生免除は未納になる』
という記述がありますけれども

学生納付特例制度の対象になった期間は未納にはなりません。

学生納付特例の期間と未納期間は違うものです。


障害年金保険料納付要件を判定する時、
未納以外の期間はきちんと要件に考慮されます。

保険料を納付した期間
保険料を免除された期間
保険料が猶予された期間
・学生納付特例の期間

これらの期間は未納期間ではありませんので、
障害年金の受給する時も、
保険料納付要件の中に含めて扱われます。


しかし、
20歳時点で、
学生納付特例の手続きをしていなかったとなると、
20歳以降の期間(未手続きの期間)は未納期間になってしまいます。

保険料納付要件を判定するときに、
対象外となってしまい、
障害年金を受給できないという結果になります。


『一年未満だとダメみたいです』
という部分は、

おそらく直近1年要件のことを意味しているのだと判断できます。

直近1年要件とは、
「初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと」
という内容です。

障害年金日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html

詳しくは、この後で書きます。


また、
『学生免除という罠のせいで未納扱いで障害年金受け取れない』
というスレ主の記載がありますが、

学生納付特例制度は罠ではなく、
20歳になってすぐに学生納付特例制度の手続きをしていれば(初診日よりも前の段階で)、
障害年金を受給できた事例です。

学生納付特例で未納扱いにはなりませんし、罠でもありません。



■年金制度に問題があるわけではなく、学生納付特例の手続きが遅れたのが問題の核心

年金制度に不備があるかのようなリプライもありますが、
年金制度の不備に原因があるわけではなく、
20歳の時点で学生納付特例の手続きをしてなかったのが原因です。

20歳だから、
学生だから、
まだ年金のことなんて先のことだから、
特に何もしなくていいだろうと。

そう考えて学生納付特例の手続きをしなかったのでしょうけれども、
その結果が、
数年後に障害年金を受給できるかどうかに影響してしまったケース。

初診日時点で学生納付特例の適用を受けておらず、
後から学生納付特例の手続きをしたため、
初診日時点の保険料納付要件を満たせず、
受給できないという結果になっています。

数年後、
場合によっては10年後ぐらいに、
効いてくるんですね。

学生納付特例の手続きをしていたかどうかが。

年金事務所の担当者が間違えている可能性がある、
とのリプライもありますが、
年金事務所の窓口の人は正しい対応をしています。

保険料納付要件を満たせないと、
障害等級を判定する段階にも行けませんから。



■なぜ障害年金を受給できなかったのか、その真相は?

では、
なぜ障害年金を受給できなかったのか。

何度も繰り返しますが、
20歳の時点で学生納付特例の手続きをしてなかったのが原因です。

ここが核心部分で、
ここをクリアできていないと、
障害年金はどうしようもないです。

初診日時点から過去にさかのぼって、
保険料を納付していたかどうかの判定がされます。

障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額(日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html
初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金保険料納付済期間(厚生年金保険被保険者期間共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
ただし、初診日が令和18年3月末日までのときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。

「3分の2要件」と「直近1年要件」の説明です。


例えば、
20歳4ヶ月の時点で初診日があったとしましょう。

スレ主本人も初診日は20歳の時と投稿しています。

20歳の頃に、
初めて医療機関で診察してもらって、
通院を続けた。

その何年後か、
例えば、24歳とか25歳ぐらいに、
病院で、
「この症状なら、障害年金を受給できるんじゃないか」
と言う話になって、

じゃあ初診日はどこにあるのか、
と調べた結果、
20歳4ヶ月時点に初診日があった。

さらに、
20歳の誕生日の段階で、
学生の頃でしょうけれども、
学生納付特例制度の手続きをしていなかった。

その手続きをせずに、
20歳4ヶ月時点の初診日を迎えてしまって、
通院しつつ学生生活を続けて、

その後、障害年金を受給するために、初診日の調査をしていた。

初診日時点で、
学生納付特例の手続きをしていない状態になっていて、
未納期間があり、保険料納付要件を満たせずに、
障害年金を受給できない結果に。

20歳の時点で学生納付特例の手続きをしていれば、
保険料納付要件をクリアして、
数年後に障害年金を受給できたのでしょう。



■「後から遡って学生納付特例の手続きをすればいいのでは?」という思い込み

20歳の時点で、
学生納付特例の手続きをせずに過ごして、
20歳4ヶ月の時点で医療機関で診察をしてもらった。

例えば、
21歳10ヵ月の時点で、
学生納付特例の手続きをして、
過去に遡ればどうなるか。

過去に遡って、
20歳0ヶ月時点まで遡って、
学生納付特例の期間にしたとしても、

20歳4ヶ月の初診日時点では未納期間であった、
という点は変わらないため、

たとえ遡って学生納付特例の期間を遡及させたとしても、
障害年金を受給することはできません。

遡って学生納付特例の期間にすることはできます。

つまり、保険料を納付する猶予ができる期間になって、
10年後まで追納できる。

そういう期間に変えることはできます。

ですけれども、
障害年金保険料納付要件を判定する時は、
「初診日時点で」
保険料納付要件を満たしているかどうかを判断しますから、

初診日よりも後に、
学生納付特例制度の手続きをしても、
初診日時点で未納期間になっていた、
という事実を変えることができないんですね。

後出しじゃんけんのように、
後から学生納付特例の手続きをすればいいや、
というわけにはいかないんですね。

障害年金の場合は。

老齢年金だったら、
学生納付特例の期間は、
受給資格期間に含まれますけれども、
受給額には反映されません。

ですが、
年金以外の金融資産を作れば、
老齢年金の不足分を補うことはできますから、
障害年金とは事情が違いますね。

障害年金は支給か不支給か、どちらかですので。



■20歳時点で手続きをしたか、しなかったか、これが分岐点だった

20歳になって、
すぐに学生の特例制度の手続きをしていれば、
障害年金を受給できた事例です。

日本年金機構のウェブサイトでも、
学生納付特例制度の手続きをしていないと、
障害年金遺族年金を受給できないことがあります
、と注意関係しています。

大学でも、
学生課や学生部のところに掲示板があって、
その掲示板に学生納付特例制度のポスターが貼られていたりするのでは。

そのポスターにも、
学生納付特例制度の手続きをしていないと、
障害年金遺族年金を受給できないことがありますと、
同じようなことが書かれています。

周知は十分にされていますし、
知らなかった、聞いていなかった、
という理由は通らないでしょうね。

学生納付特例の手続きをする年齢だと、
20歳ですから、
自分で情報収集して手続きする年齢ですから。

ですけれども、
20歳頃は、年金なんてまだまだ先の話だし、
特に何かするような手続きもないだろう、
と考えてしまいがち。

最低限、
学生納付特例制度の手続きは知っておかなきゃいけないし、
手続きを済ませておかなきゃいけないところです。



保険料納付要件を満たせないと、障害基礎年金障害厚生年金どちらも受給できない

障害年金には、障害基礎年金障害厚生年金、2種類あります。

障害年金の受給要件は、
2つで共通していますので、

保険料納付要件を満たせなかった場合、
障害基礎年金障害厚生年金どちらも受給できなくなります。

ちなみに、
障害者手帳を持っているかどうかということと、
障害年金を受給できるかどうかということは、
それぞれ別です。

つまり、
障害者手帳を持っているけれども、
障害年金は受給していない、
そういう方もいらっしゃいます。



■20歳直後に初診日が来たときが危ない

20歳4ヶ月の時点で初診日があったとすると、
初診日時点で保険料納付要件を判定するときの
「直近1年要件」や「3分の2要件」を判定する期間が極めて短く、
わずか数ヶ月しかありません。

初診日がある月の前々月まで、だと、
2ヶ月の期間で判定することになり、
1ヶ月でも未納期間があれば、
保険料納付要件を満たせなくなります。

20歳に初診日が来ると、
保険料納付要件を満たす点で引っかかってしまう可能性が高いんですね。

20歳になって、数ヶ月後位に、
何か、将来時点で障害年金につながるような症状などで病院に行って、
その後数年経って、
例えば24歳とか25歳になって、

「この症状だったら障害年金の手続きができるんじゃないか」
と思い立ったとして、

過去の記録を調べて、
初診日を特定した結果、
20歳4ヶ月の時点に初診日があった。

もしその初診日段階で、
学生納付特例制度の手続きをせずに、
未納期間になってしまっていたら、
障害年金を受給する手立てはありません。

2年遡って学生納付特例期間に変えても、
初診日時点で未納だった事実は消えませんから、
障害年金を受給できないのです。

上記で書いた通りです。

直近1年要件があるから、
後から学生納付特例の手続きをしたり、
保険料追納すればいいんじゃないか、
と思うところですが、

保険料納付要件は「初診日時点から」判定しますから、
初診日からだいぶ経った時点で、
遡って学生納付特例や保険料追納をしたとしても、
初診日時点の未納情報は変わらないのです。



■5分の手続きで、年間63万円の障害年金につながるとしたら

20歳になったら、
学生の方はきちんと学生納付特例制度の手続きをしておくのが良いでしょう。

携帯電話を使えば、
マイナポータル経由で、
5分程度もあれば、
マイナンバーカードを読み取って、
学生納付特例制度の手続きを済ませることができますから。

おずか5分程度の手続きで、
年間約630,000円(障害厚生年金3級)とか、
年間約840,000円(障害基礎年金2級)、
といった障害年金を受給できるかどうかが決まりますから、
これは手続きをする価値があります。

仮に年間630,000円だとして、
それが3年間、5年間続いたりすれば、相応の金額になりますよね。

精神疾患でなかなか仕事がやりにくい体調の方だったら、
障害年金が支給されるのは精神的に助かります。

経済的にも助かりますが、精神面での支えになるのが大きいですよね。



■初診日の情報を集めるのは、数年後、10年後かもしれない

初診日のことを考えたり、調べたりするのは、

障害年金の手続きをしようかなぁ」
障害年金を受給できるんじゃないかな? 今の症状だと」

そういう話が出てきたときにするものですよね。

20歳4ヶ月の時点で初診日があるといっても、
その段階では障害等級に該当するような症状ではなかったはずなんです。

ちょっと気分がすぐれないな、という程度だった。

しかし、
24歳、25歳になって、
20歳の頃からずっと通院してきた結果、
症状が良くならずに、

「この症状だったら障害年金の手続きができるんじゃないでしょうか」
みたいな話が周りでされて、

「じゃあ障害年金の手続きをしてみようか」と思ったときに、
20歳の頃の年金記録が重要な意味を持ってきたりするわけです。

20歳の頃に、
まさか4年後、5年後に、
今の年金記録が重要な意味を持ってくるなんて想像できませんよね。

後悔先に立たず、です。

20歳4ヶ月の時点でちょっと病院に行ってみた。
その時の記録が24歳25歳になってから重要な情報になる。



■20歳になったら学生納付特例制度の手続きを確実に

障害年金の制度は複雑ですから、
なかなか理解しにくいところなんですけれども、

20歳になって、
すぐに学生納付特例制度の手続きをしていれば、
きちんと障害年金を受給することができた事例です。

「年金なんて、どうせ貰えないんだろう」
と言っている人は、
今回の事例のような障害年金があると知らないんですね。

学生納付特例の手続きをしていないと、
将来、どういう結果になるのかの典型的な例です。

紹介したpostは。

学生の頃はわからないものですが、
後からでは受給要件を満たせなくなるのが障害年金です。

このスレッド(https://x.com/aku_akuy1/status/2074751539735060502?s=12)は、
学生納付特例の手続きをしなかった場合の実例として参考になるもので、
20歳直前の方には有益です。


19歳ぐらいの方が周りにいらっしゃったら、
もしくは、
高校を卒業して進学される方が周りにいらっしゃったら、

「学生納付特例の手続きはやっときなさいよ」

、と教えてあげてください。



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