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第157回>腐っても鯛、カネボウのカリスマ化粧品販売員に学ぶ

       ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
 
        <第157回>仕事のできる人の行動特性に学ぶ!

   ==■「腐っても鯛、カネボウのカリスマ化粧品販売員に学ぶ!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持
ち腐れとなり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。

「仕事のできる人の行動特性に学ぶ!」と題して分かりやすく解説してい
きます。

コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営
トップ・管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す
学生さんにも是非ともお読みいただきたいと思います。

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<今回のメニュー>
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【1】化粧品のカネボウブランドは今も生きている!
【2】地道なコンサルティング販売に徹して開花!
【3】お客の「心の声」に近づく愚直な営業!
【4】今日のまとめ
【5】編集後記

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【1】化粧品のカネボウブランドは今も生きている!

経営危機、粉飾決算、経営陣逮捕。化粧品は花王が買収、そしてカネボウ
は解体同然で社名を変えて出直しを図ることになりました。

ペンタゴン経営の中で黒字は化粧品事業だけでしたが、やはりカネボウの
化粧品のブランド力は今なおすばらしいものがあります。腐っても鯛です。

岡山市近郊の天満屋津山店のカネボウ化粧品売り場で、売上げノルマを10
年間達成し続けている寺本直美氏36歳は、トップ販売員最長記録更新中
と日経ビジネスに紹介されました。

【2】地道なコンサルティング販売に徹して開花!

テナントとして入居している複合商業施設「アルネ・津山」は売上げが伸
びず不振にあえいでいるそうですが、彼女が担当しているカネボウの売り
場は7年間で売上げを1.5倍に増やしました。

お客が増える理由は何か。彼女は「お客の声や機械では分からない、“心
の声”を聞こうと取り組んでいます」と。ではその“心の声”とは何なの
か興味が湧きます。

こんなエピソードがあります。

ある日「さっぱりとした化粧水をください」とお客が飛び込んで来ました。
多くの場合お客の希望通りの商品を販売して終わるでしょう。しかし、彼
女は「それではお肌をチェックしてみましょう」と提案し、簡易測定機を
使って肌の状態を確かめました。測定結果はお客の要望とは逆の結果でし
た。さっぱりタイプよりも肌に潤いを与えるほうが肌に合うという結果で
した。

「最近何か気に掛かることでもありますか」。体調で一時的に乾燥してい
るか、冷房が強すぎたためか、彼女は仮説を立てて雑談から入っていきま
した。

肌についてとやかく言われるのを嫌うお客もいれば、まして悩みを販売員
に話す人は少ないでしょう。指示通りの化粧品を売ってしまえばその場は
満足しても使ってみてダメなら2度と来店してもらえないでしょう。

しかし、寺元流コンサルティング販売が支持されていることは売り場の実
績が証明しています。お客の言うままに売ってしまってあの商品で満足し
てもらえたかどうか思い悩むよりも自信を持って勧めた化粧品に満足して
もらえるほうが後々感謝されると確信しているのです。

【3】お客の「心の声」に近づく愚直な営業!

そんな彼女といえども最初からカリスマだったわけではありませんでした。
どうすれば来店してもらえるか悩みぬいた末に彼女が出した結論は「お客
様のお手入れに力を入れる」でした。お手入れとは売り場で施すお客への
エステやメークのことです。お客とじっくり共有する時間があれば「心の
声」に近づけると考えたのです。

愚直な営業を続けて5年、やっと数字に表れ始めました。10年連続ノル
マ達成の快進撃が始まるのはさらに2年後のことでした。

彼女にはもう一つ信念があります。「私が諦めない限り、後輩も部下も付
いてきてくれる」と信じていることです。

いまでは「寺本でないとダメ」というお客はほとんどいないと言います。
2人の後輩を含めて売り場を支持してもらっている実感があるからです。

提案型営業、コンサルティング販売の必要性は叫ばれますが何を提案し、
何をコンサルするのかが問題でしょう。自分で切り拓いた販売モデルを持
つカリスマ販売員のコンピテンシーを学ばない手はありません。

【4】今日のまとめ

1.「これください」、「ハイどうぞ。ありがとうございました」式の販
  売スタイルでは業績は上がらないこと。

2.お客の求める商品とお勧めしたい商品のミスマッチを解消する販売ス
  タイルこそ、後々感謝される可能性が高いこと。そしてそのことが顧
  客の支持を得てリピーターを獲得できること。

3.提案をし、コンサルティングをし、そして信頼を得るからこそ顧客を
  増殖できること。それを長い時間軸で評価し、強いブランドを構築す
  る必要があること。

【5】編集後記

「ブランドとは顧客との距離を縮めること」で構築できるよい事例ではな
かったかと思います。

買ってしまって後で失敗したと思った顧客は2度と来ないでしょう。何度
でも来てもらえるからこそブランド力ではないでしょうか。


次回に続く
次回は、「婦人靴を売りまくる伊勢丹レディズ集団に学ぶ!」を解説します。

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        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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