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シリーズ「できる人とできない人の差は!」
<第188回>[(第11話)現場オペレーター!<その2:製造部員>]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「できる人とでき
ない人の差は!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介してい
きます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「現場オペレーター!<その2:製造部員>」
1.自分の役割を理解しない製造部員!
2.手が速くて正確な製造部員!
【3】職場の
コンピテンシーを自己チェックする
【4】今日のポイント
【5】編集後記
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日本の製造業は競って海外、中でも中国に進出しました。そして中国は世界の工
場と呼ばれるようになりました。
中国でも労働
賃金が高騰し続け、労使紛争も多くなりました。さらに元切り上げ
でコストの妙味は薄れつつあります。
リスク分散を考えてベトナムや中にはラオスに進出する企業もありますが、国内
回帰の企業もあります。アジアの製造拠点として九州に生産拠点を求める企業も
多くなっています。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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人生はドラマと言いますが、サラリーマンとっては特にそうです。与えられた舞
台で与えられた役割を十分理解したうえで、自分の技を力いっぱい演じることが
大切です。
加藤重義
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【2】メルマガ本論
[(第11話)現場オペレーター!<その2:製造部員>]
製造業の現場では
労務コストを抑えるためのカイゼンに日夜取り組んでいます。
自動化や無人化を促進し、省人化を図っています。
しかし、セットメーカーの現場では多品種少量生産に迅速に対応するためにはか
えって人手に頼るほうが有利な面もあります。
機種切り替えの段取り替えも楽で迅速だからです。しかも自動化コストも削減で
きます。
かといって正社員では
労務コストが高いということでフリーターや派遣社員を多
用します。ご承知のように製造業でも派遣社員の活用ができるようになったから
です。
同じ仕事をしても給料が正社員の半分というのでは彼らの
モチベーションもなか
なか上がりません。
福利厚生でも差別待遇を受けています。
正社員と同じ考えを持って仕事をしろと言われてもそう簡単なことではありませ
ん。正社員でさえ品質意識、コスト意識の低い人がいるわけで、ましてフリータ
ーや派遣社員にしてみればなおさらです。
中には
アウトソーシングと称して生産を外部に丸投げしている企業も増えていて、
管理の目が行き届きません。
製造部員は、与えられた役割を理解して自分の技を力いっぱい演じる環境にはな
りにくいのです。
1.自分の役割を理解しない製造マン!
値段がリーズナブルで品質は世界一というのがモノ作り日本のキャッチフレーズ
でした。かつては「
失業の輸出」と言われ、アメリカでは日本商品のバッシング
に遭いました。
しかし、昨今の日本企業の商品の品質は低下の一途をたどっているようにさえ感
じます。
「QA(Quality Assurance:品質保証)ドーナッツ現象」を呈し、欠陥商品が
市場に垂れ流されているのです。
モノ作りに携わる製造部員の質の低下と品質管理部門の弱体化が大きな要因にな
っているわけです。
【おそまつな製造部員】
今でもベルトコンベアを使って流れ作業で生産している企業は多いです。
数十名のオペレーターを並べた流れ作業ですと必ず手の遅い人、ミスの多い人が
います。手の遅い人は決まってミスも多いから不思議です。
手の遅い人のところには滞留が生じ、手が速くて正確な人のところには手空きが
生じます。しかし、この人も手空きに見えないように調整をし、ゆっくり作業を
するようになります。さもラインバランスが取れているように見えるのです。こ
れを「擬似バランス」と呼んでいます。見抜くのが難しくなります。
心ある企業では、「セル生産方式」に切り替えました。一人で最初から完成品ま
で組み立てるのです。これを「一人屋台方式」と呼ぶ人もいます。
この方式ですと手が遅くてミスの多い人と手が速くて正確な人とでは、生産性が
はっきり見えます。
流れ作業にしてもセル生産方式にしても早く自分の与えられた作業に習熟しよう
という強い「意志力」がなければ習熟が遅れます。
手が遅くてミスの多い人は、職場のみんなに迷惑をかけているという責任感も弱
く自己成長意識というか、向上心がないわけです。
マニュアルに基づいてリーダーから教わったことさえ守らず、自分勝手な作業を
やり始めます。そして問題を起こしては言い訳に終始します。つまり「他責化志
向」が強いのです。
しかも品質意識やコスト意識、さらには自分の持ち場の作業に対するカイゼン意
識が希薄ですから上達しないのです。
このような製造部員の
コンピテンシー評価は以下のようになります。
【「連帯構築力」⇒×、「向上心」⇒×、「技術力」⇒△、「マニュアル順守力」
⇒△、「品質意識」⇒×、「コスト意識」⇒×、「仕事の迅速さ」⇒×、「仕事の
正確さ」⇒×、「自責化」⇒×、「自分の仕事のミッション認識力」⇒×】
仕事が遅くてミスが多い人のフォローを誰かがしなければなりません。流れ作業
であれば手が速くて正確な人の作業量を多くしたりします。できる人から当然不
満が出てくるわけです。
セル生産方式も同じで手が速く正確な人が台数を多く生産します。しかしこちら
は
成果主義賃金制度と直結している場合が多いので、
賃金がインセンティブにな
ります。できの悪い人の
賃金は安くなりますから少しは頑張る気になるかもしれ
ません。
2.手が速くて正確な製造部員!
派遣社員の活用はトヨタも例外ではありません。トヨタでは、フリーターや派遣
社員に対しても組合に加入する施策を組合と一緒になって推進しつつあります。
彼らも一定の身分が保証されるというわけです。明日のわが身に対して何らかの
保証があれば気持ちの上でも違ってきます。
その上でトヨタ式生産システム(TPS)を徹底的に叩き込むわけです。自分の
仕事の重要さ、ミッションを理解させ、さらにコスト意識や品質意識を高揚し、
トヨタ式カイゼンの輪の中に巻き込んでいくのです。
完璧とは行かないまでも正社員とあまり遜色ない製造部員に育っていくことが期
待できるわけです。
【有能な製造部員】
前述したように正社員といえども品質意識やコスト意識の低い人はいます。しか
し、フリーターや派遣社員も含めて
モチベーションを向上させる施策、たとえば
雇用の安定や
福利厚生の充実、頑張る人が報われる施策などは重要です。
そのうえで教育訓練を実施し、製造部員として重要な専門知識や
コンピテンシー
を身につけさせていくのです。
こうして鍛えられた製造部員は、
モチベーションからして違います。カイゼン意
欲も旺盛で、自分の仕事に対して満足感、やりがい、達成感などお金以外のもの
が
モチベーションの源泉となっていくのです。
このような製造部員の
コンピテンシー評価は以下のようになります。
【「連帯構築力」⇒○、「向上心」⇒○、「技術力」⇒○、「マニュアル順守力」
⇒◎、「品質意識」⇒◎、「コスト意識」⇒◎、「仕事の迅速さ」⇒◎、「仕事
の正確さ」⇒◎、「自責化」⇒○、「自分の仕事のミッション認識力」⇒◎】
企業は社員に対して「働く意味」を提供しなければならない時代になってきまし
た。
「この仕事の目的はこうだ」、「あなたの場合は、目標をこれくらいにしてほし
い」、「この仕事をやり遂げればあなたはこんな風に自己成長できる」というこ
とを明確にメッセージすることです。
そのことにより、自分の仕事のミッションをしっかり認識できることでしょう。
そして仕事の区切りごとにやりがい、達成感、満足感を得ることができるという
わけです。そしてカイゼンはもとより成果にも貢献してくれるに違いないのです。
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【3】職場の
コンピテンシーを自己チェックする
製造部員の「コスト意識」なる
コンピテンシーの現状レベルをチェックしてみる
ことは有効です。
<行動基準の例>
製造部員は、もっと少ない人手でできないか、もっと効率よくできないかと常に
やり方を見直し、カイゼンに取り組んできた。
<正に当てはまる◎>、<どちらかといえば当てはまる○>、<どちらかといえ
ば当てはまらない△>、<全く当てはまらない×> ← どれに印が付きますか。
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生産性は投入高に対する産出高の比率です。100を掛ければパーセントが出ま
す。投入は「時間」、「人数」、「部材」などが考えられますが、特に「時間」
は重要です。
職場の皆さんはどれに印が付きましたか。もし<正に当てはまる◎>に印が付い
たなら、皆さんの「コスト意識」なる
コンピテンシーは磨かれているので、時間
当たりの生産性向上という成果に貢献してきました。
<正に当てはまる◎>以外に印が付いた職場の皆さんは「コスト意識」なるコン
ピテンシーを磨く必要があるのです。
【4】今日のアドバイス
1.手の遅い人は大概ミスも多く、手の速い人は仕事も正確というという特徴が
あること。
2.流れ作業では、手が遅くてミスの多い人を手が速くて仕事の正確な人がカバ
ーしなければならず、頑張る人から不満が出ること。
3.セル生産方式では手が遅くてミスの多い人と手が速くて正確な人とでは誰の
目にも生産性の差が明らかなこと。
4.フリーターや派遣社員といえどもしっかり身分を保証する施策が重要である
こと。その上で教育訓練をして鍛え上げる必要があること。
5.特にこれからは「働く意味」を提供し、
モチベーションをアップしていくこ
とが重要であること。
【5】編集後記
海外生産へのシフトから高付加価値商品を中心に国内回帰に舵を切る企業が増え
てきました。
知的財産やノウハウの流出防止の観点からも、国内活性化の意味からも重要です。
しかし、コストや品質で海外に差別化を図るためには製造部員の
コンピテンシー
の強化が一層重要です。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回予告
次回は、シリーズ「できる人とできない人の差は!」第12話「ドライブスクー
ル指導員!」を解説します。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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