■Vol.19(Vol.155) 2008-1-30 毎週水曜日配信
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□□■ 経営に生かせる
人事・
労務・法律の知識
■■■ ― 経営者、起業準備の方必見です!―
□□■
■■■ 「 定期借家
契約のポイント 」
□□■
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このメルマガでも、遺産
相続の争いが非常に醜いものになってしまう例な
どをお伝えしています。
究極の
相続対策は、
資産を残さないこと!と、考えてしまいます。
「 子孫に美田を残さず 」 とは、よく言ったものです。
私の子供たちは遺産
相続で争うことは無い。と、自信を持って言えてしま
うのも、嬉しいんだか、悲しいんだか・・・。
さて今回は、子孫に美田を残さず、住宅を取得できる「
定期借地権 」です。
でも、思っていたよりも、長生きした場合は、どうなるのでしょうか。
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「 定期借家
契約のポイント「
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弁護士の緒方義行です。
今回は、「定期借家
契約のポイント」です。
定期
借家権が創設されたのは平成11年12月ですから、もう8年以上も前
のことですが、最近、商業ビルの
賃貸借契約で
定期賃貸借の
契約書をしばし
ば見かけますので、通常の建物賃貸借とどこが違うのかを借主の観点からポ
イントを整理しておきます。
=======================================================================
ポイント1
契約更新がない建物賃貸借・
中途解約のない建物賃貸借
=======================================================================
定期借家
契約は、正式には、「定期建物賃貸借」
契約といいます。
これは、期間を定めた建物賃貸借のうち、
契約更新がない賃貸借です。
その場合の期間は、1年未満でもよく、20年を超えても構いません。
契約期間内は原則として解約もできず、両当事者ともに
契約関係を一方
的に解消することはできません(借主からの解約については例外あり)。こ
れは、貸主は
契約期間内はずっとその建物を貸し続けなくてはならないし、
借主も
契約期間内は例外的な場合を除いてずっとその建物を借り続けなくて
はならないということです。
例外として、
中途解約が認められるのは、次の要件を充たす場合です。こ
の場合は、解約申入れ日から1カ月を経過すると賃貸借は終了します。賃貸
人からの
中途解約は認められません。賃借人からの
中途解約の要件をもっと
緩やかに認める
特約は有効ですが、次の要件よりももっと厳しくする
特約は
無効です。
(1)賃借人からの
中途解約であること
(2)居住用で床面積200平米未満の定期借家
契約であること
(3)転勤・療養・親族の介護その他やむをえない事情により生活の本拠
として使用することが困難になったこと
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ポイント2
契約更新がなく期間満了で終了することが書面に明記される
=======================================================================
定期借家
契約は、
公正証書によるなど書面によって
契約しなければならな
いとされていますが、何らかの書面によれば足ります。
契約書を作らない賃
貸借
契約など先ずないでしょうから、この点は余り問題になりません。
加えて、定期借家
契約をする場合は、貸主は
契約前に予め借主に対し、
「
契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終了すること」を記載した書
面を交付して説明しなければなりません。この説明がないと
契約更新がない
とする定めは無効になります。
そこで、通常、定期借家
契約は、
契約書に「
定期建物賃貸借契約書」と仰
々しく
標題が明記されて、「
契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終
了する」と記載されています。
もっとも、それだけでは、説明したことの証拠が残らないとして、多くの
場合、さらに、
重要事項説明書を用意して、そこにも「
契約の更新がなく、
期間満了により賃貸借が終了する」と記載し、その説明を受けたとの署名押
印をとるなどの工夫がなされています。
=======================================================================
3
契約終了を借家人に対抗するためには6カ月前の通知が必要
=======================================================================
期間が1年以上の場合、貸主は、「通知期間」(期間満了の1年前から
6カ月前までの間)内に、期間満了で賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、
その終了を賃借人に対抗できません。この終了の通知が遅れた場合には、通
知をした日から6カ月を経過すれば、賃貸借の終了を賃借人に対抗できます。
この通知を必要ないものとしたり、通知期間を短くしたりする
特約は無効です。
=======================================================================
4 家賃の改定に関する
特約は有効
=======================================================================
通常の借家
契約では、経済事情の変動や近隣物件に比較して不相当になっ
たときは、
契約の条件にかかわらず、当事者は建物の借賃の額の増減を請求で
きます(ただし、一定の期間、増額しない旨の
特約がある場合はこれに従いま
す)。
定期建物賃貸借では、借賃の改定に関する
特約があるときは、その
特約を優
先させることにして、その場合には借賃増減請求を認めないことにしています。
(弁護士 緒方 義行)
URL
http://www.fuso-godo.jp/
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◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など
→
info@c3-c.jp
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C Cubeでは、税務、
会計だけでは解決しないさまざまのことを、
「人」の問題として考えています。
何か足らないとお思いの方は、弊社のホームページにヒントがある
かもしれません。
ホームページはこちら ⇒
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このメルマガでも、遺産相続の争いが非常に醜いものになってしまう例な
どをお伝えしています。
究極の相続対策は、資産を残さないこと!と、考えてしまいます。
「 子孫に美田を残さず 」 とは、よく言ったものです。
私の子供たちは遺産相続で争うことは無い。と、自信を持って言えてしま
うのも、嬉しいんだか、悲しいんだか・・・。
さて今回は、子孫に美田を残さず、住宅を取得できる「 定期借地権 」です。
でも、思っていたよりも、長生きした場合は、どうなるのでしょうか。
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「 定期借家契約のポイント「
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弁護士の緒方義行です。
今回は、「定期借家契約のポイント」です。
定期借家権が創設されたのは平成11年12月ですから、もう8年以上も前
のことですが、最近、商業ビルの賃貸借契約で定期賃貸借の契約書をしばし
ば見かけますので、通常の建物賃貸借とどこが違うのかを借主の観点からポ
イントを整理しておきます。
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ポイント1 契約更新がない建物賃貸借・中途解約のない建物賃貸借
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定期借家契約は、正式には、「定期建物賃貸借」契約といいます。
これは、期間を定めた建物賃貸借のうち、契約更新がない賃貸借です。
その場合の期間は、1年未満でもよく、20年を超えても構いません。
契約期間内は原則として解約もできず、両当事者ともに契約関係を一方
的に解消することはできません(借主からの解約については例外あり)。こ
れは、貸主は契約期間内はずっとその建物を貸し続けなくてはならないし、
借主も契約期間内は例外的な場合を除いてずっとその建物を借り続けなくて
はならないということです。
例外として、中途解約が認められるのは、次の要件を充たす場合です。こ
の場合は、解約申入れ日から1カ月を経過すると賃貸借は終了します。賃貸
人からの中途解約は認められません。賃借人からの中途解約の要件をもっと
緩やかに認める特約は有効ですが、次の要件よりももっと厳しくする特約は
無効です。
(1)賃借人からの中途解約であること
(2)居住用で床面積200平米未満の定期借家契約であること
(3)転勤・療養・親族の介護その他やむをえない事情により生活の本拠
として使用することが困難になったこと
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ポイント2 契約更新がなく期間満了で終了することが書面に明記される
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定期借家契約は、公正証書によるなど書面によって契約しなければならな
いとされていますが、何らかの書面によれば足ります。契約書を作らない賃
貸借契約など先ずないでしょうから、この点は余り問題になりません。
加えて、定期借家契約をする場合は、貸主は契約前に予め借主に対し、
「契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終了すること」を記載した書
面を交付して説明しなければなりません。この説明がないと契約更新がない
とする定めは無効になります。
そこで、通常、定期借家契約は、契約書に「定期建物賃貸借契約書」と仰
々しく標題が明記されて、「契約の更新がなく、期間満了により賃貸借が終
了する」と記載されています。
もっとも、それだけでは、説明したことの証拠が残らないとして、多くの
場合、さらに、重要事項説明書を用意して、そこにも「契約の更新がなく、
期間満了により賃貸借が終了する」と記載し、その説明を受けたとの署名押
印をとるなどの工夫がなされています。
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3 契約終了を借家人に対抗するためには6カ月前の通知が必要
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期間が1年以上の場合、貸主は、「通知期間」(期間満了の1年前から
6カ月前までの間)内に、期間満了で賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、
その終了を賃借人に対抗できません。この終了の通知が遅れた場合には、通
知をした日から6カ月を経過すれば、賃貸借の終了を賃借人に対抗できます。
この通知を必要ないものとしたり、通知期間を短くしたりする特約は無効です。
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4 家賃の改定に関する特約は有効
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通常の借家契約では、経済事情の変動や近隣物件に比較して不相当になっ
たときは、契約の条件にかかわらず、当事者は建物の借賃の額の増減を請求で
きます(ただし、一定の期間、増額しない旨の特約がある場合はこれに従いま
す)。
定期建物賃貸借では、借賃の改定に関する特約があるときは、その特約を優
先させることにして、その場合には借賃増減請求を認めないことにしています。
(弁護士 緒方 義行)
URL
http://www.fuso-godo.jp/
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