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わかっちゃう! 知的財産用語 No.195
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[音響
商標(おんきょうしょうひょう)]
音からなる
商標のことです。現在の日本の
商標法では、音は
商標
とは認められず、
商標登録の対象とはなっていません。
(1)
日本の
商標法で保護する
商標は、文字,記号,図形,立体などの
目に見えるものに限らてれます。
しかし欧米では「音」や「におい」などを
商標として登録,保護
している国もあります。
CMで流れる短い「ジングル」などを聞けば、「あの商品」,「
あの会社の商品」とイメージできることがありますね。つまり音も
商標のように機能する場合があるということになります。
音響
商標としては、ジングルだけではなく、変わったところだと
オートバイの特徴的なエンジン音(排気音)なども対象となること
があるようです。
(2)
日本の
特許庁でも、「音」だけではなく、「におい」や「動き」
等の新しいタイプの
商標の法的保護の検討を行っており、2010
年の法改正を目指すとのことです。
現在、ワーキンググループを作って、保護すべき対象や、その具
体的な方策について検討を行っており、来年1月頃に案を取りまと
める予定だそうです。
詳しくは
特許庁のホームページ
http://tinyurl.com/6xypyt を ご覧下さい。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
目に見える「立体
商標」ですら、審査は厳しく、登録が難しいと
いわれていますが、「音」や「におい」となると更に審査が厳しい
のではないかと思います。
ちなみに、「におい」の
商標登録を認めている国でも、実際には
「におい」の
商標登録をした例はごく僅かだそうです。
(2)
商標登録出願の際には、登録を受けたい
商標を特定しなくてはな
らないのですが、音響
商標なら音声ファイルや、録音した記録媒体
を提出することになるのでしょうね。
でも、「におい」となると 難しそうですね。匂いを付着させた
物体を提出するというのは、保管や公開の上からも難しいと思いま
す。
「早朝のカブトムシの香り」
とか
「ごま油で炒めたゴーヤの匂い」
のような言葉での表現になるのかもしれません。
でも そうなると表現が難しく、ソムリエのような繊細な感覚や
表現力が求められるようになるかもしれません。
(余談ですが、私の知人に「ミントの匂い」を嗅ぐと、「ペンギン
の匂いがする」という人がいます。ガムのパッケージの影響でしょ
うね。)
簡単に「におい」を分析して、どの様な「におい」なのか数値化
できるような測定器が普及すれば「におい」を客観的に特定できる
のですが・・。
(ちなみに 調べたましたら こんな装置が有りました。
http://www.an.shimadzu.co.jp/products/food/ff1.htm )
(3)
商標登録の審査や、
商標権に関する訴訟では、「
商標の類似」と
いうことが問題となるのですが、「音」や「におい」の
商標となる
と、どの様に類似判断するのか興味深いですね。
審査官や裁判官が目を閉じて腕組みをしながら「音」を聞き比べ
て「うーん、これは似ているぞ。類似だな。」と判断したり、クン
クンと「におい」を嗅いで「これは、ちょっとあとに残る爽快感
が違うから非類似だな。」なんて判断したりするのでしょうか?
そんなシーンをイメージすると なんだかおかしいですね。
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川
特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
★ 遠方からの「意匠」,「
商標」の出願のご依頼承っております。
まずは Eメール,FAX等で お問い合わせ下さい。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」です
が、出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 「
商標救助隊T-Rescue」
http://www.japat.net/
☆ 日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
☆ ☆
掲載された記事の内容を許可なく転載することを禁じます。
但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて
結構です。
(C) 2008 Nishikawa Yukiyoshi
『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
本マガジンの解除や配信先メールアドレスの登録変更は
http://www.mag2.com/m/0000098536.htm からお願いします。
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[編集後記]
娘(幼稚園)に夏休みのチャレンジ目標は「
自転車に乗れること」
でした。
暑くて最近まで あまり練習していなかったのですが、夏休みの
最終日に 乗れるようになりました。フラフラしながらも、初めて
自転車に乗れて嬉しそうです。
私も、自分が初めて
自転車に乗れたときのことを思い出して、ちょ
っと「ジーン」ときてしまいました。
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わかっちゃう! 知的財産用語 No.195
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[音響商標(おんきょうしょうひょう)]
音からなる商標のことです。現在の日本の商標法では、音は商標
とは認められず、商標登録の対象とはなっていません。
(1)
日本の商標法で保護する商標は、文字,記号,図形,立体などの
目に見えるものに限らてれます。
しかし欧米では「音」や「におい」などを商標として登録,保護
している国もあります。
CMで流れる短い「ジングル」などを聞けば、「あの商品」,「
あの会社の商品」とイメージできることがありますね。つまり音も
商標のように機能する場合があるということになります。
音響商標としては、ジングルだけではなく、変わったところだと
オートバイの特徴的なエンジン音(排気音)なども対象となること
があるようです。
(2)
日本の特許庁でも、「音」だけではなく、「におい」や「動き」
等の新しいタイプの商標の法的保護の検討を行っており、2010
年の法改正を目指すとのことです。
現在、ワーキンググループを作って、保護すべき対象や、その具
体的な方策について検討を行っており、来年1月頃に案を取りまと
める予定だそうです。
詳しくは 特許庁のホームページ
http://tinyurl.com/6xypyt を ご覧下さい。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
目に見える「立体商標」ですら、審査は厳しく、登録が難しいと
いわれていますが、「音」や「におい」となると更に審査が厳しい
のではないかと思います。
ちなみに、「におい」の商標登録を認めている国でも、実際には
「におい」の商標登録をした例はごく僅かだそうです。
(2)
商標登録出願の際には、登録を受けたい商標を特定しなくてはな
らないのですが、音響商標なら音声ファイルや、録音した記録媒体
を提出することになるのでしょうね。
でも、「におい」となると 難しそうですね。匂いを付着させた
物体を提出するというのは、保管や公開の上からも難しいと思いま
す。
「早朝のカブトムシの香り」
とか
「ごま油で炒めたゴーヤの匂い」
のような言葉での表現になるのかもしれません。
でも そうなると表現が難しく、ソムリエのような繊細な感覚や
表現力が求められるようになるかもしれません。
(余談ですが、私の知人に「ミントの匂い」を嗅ぐと、「ペンギン
の匂いがする」という人がいます。ガムのパッケージの影響でしょ
うね。)
簡単に「におい」を分析して、どの様な「におい」なのか数値化
できるような測定器が普及すれば「におい」を客観的に特定できる
のですが・・。
(ちなみに 調べたましたら こんな装置が有りました。
http://www.an.shimadzu.co.jp/products/food/ff1.htm )
(3)
商標登録の審査や、商標権に関する訴訟では、「商標の類似」と
いうことが問題となるのですが、「音」や「におい」の商標となる
と、どの様に類似判断するのか興味深いですね。
審査官や裁判官が目を閉じて腕組みをしながら「音」を聞き比べ
て「うーん、これは似ているぞ。類似だな。」と判断したり、クン
クンと「におい」を嗅いで「これは、ちょっとあとに残る爽快感
が違うから非類似だな。」なんて判断したりするのでしょうか?
そんなシーンをイメージすると なんだかおかしいですね。
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
★ 遠方からの「意匠」,「商標」の出願のご依頼承っております。
まずは Eメール,FAX等で お問い合わせ下さい。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」です
が、出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 「商標救助隊T-Rescue」
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☆ 日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
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但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて
結構です。
(C) 2008 Nishikawa Yukiyoshi
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[編集後記]
娘(幼稚園)に夏休みのチャレンジ目標は「自転車に乗れること」
でした。
暑くて最近まで あまり練習していなかったのですが、夏休みの
最終日に 乗れるようになりました。フラフラしながらも、初めて
自転車に乗れて嬉しそうです。
私も、自分が初めて自転車に乗れたときのことを思い出して、ちょ
っと「ジーン」ときてしまいました。