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2009年9月7日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL4
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】
経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】
tate@agate.plala.or.jp
【H P】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
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■CONTENTS■
VOL4.コスト・ダウン
●
費用管理の基礎的要件(2)
●閑話休題「創意工夫を生む法」
●編集後記
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●
費用管理の基礎的要件(2)
コスト・ダウンの方法として、VE方式やIE方式というものがあります。
これは、ヴァリュー・エンジニアリング(価値工学)やインダストリアル・
エンジニアリング(生産工学)と呼ばれるものです。
3.VE方式によるコスト・ダウン
製品コストは、その60%以上が設計段階で決まってしまいます。
材料費
については材質、形状、寸法が決まり、外注部品、購入部品も仕様が決めら
れ、また、図面でも形状、精度を指定すれば、材質別に加工方法も自然に決
まってしまうのです。
製品構造についても、プレス構造にするか、鋳物構造にするかは設計段階
で決められます。とすれば、あとは購買でいかに安く買うか、製造では、歩
留と能率をいかに上げるか、という点にしかコスト・ダウンの余地ないこと
になります。
これは、若干オーバーな表現ですが、現場改善をやった者なら設計変更し
なければ大きなコスト・ダウンができにくいことはみんな経験していること
です。また、改善に伴う
費用という面からしても、設計段階での改善がいち
ばん安上がりです。
一度、量産に入ってからでは、設計変更に伴って発生す旧式化損失、型・
治具などの埋没コスト損失、手配
費用、標準などの変更
費用、試作・テスト
費用、さらにカタログ変更日、部品品種が増えることによる損失など、事後
設計変更
費用はバカにならない額にのぼります。
このような事情がVE(Value Engineering=価値工学)志向へ転換させ
た大きな要因となったのです。VEの特色は、徹底した機能(働き)追求を
志向する改善技法であるということです。
VEとは、
●求める水準の機能(働き)を、最低の資源コストで達成するために、
●単にコストそのものの引下げとか、品質そのものの向上とかを一方的に考
えるのではなく、
●考えられる各種水準の機能(働き)×満足性評価=(目的状況評価÷手段
経済評価)という形で得られる二つ以上の「価値」を、まず算出し、
●これを相互に比較検討することにより、
●より高い製品価値(プロダクト・バリュー)を求める、
●機能(働き)追求志向の科学的改善技法であり、
●しかもこれを1部門だけの観点からではなく、全社的に、ときには外注工
場・資材納入業者・その他の関係会社をも含めた総合的組織活動の展開を通
じて行うトータル管理技法である
VEの上で最もひんぱんに出てくる機能分類を示すと、まず、使用目的区
分からみて、ワークファンクションとセルファンクションとに分けられます。
ある製品を作るための部品などのVEでは、まず、ワークファンクション
を追求することが大切になります。ぜい肉は不要というわけです。
(1)ワークファンクション
●基本機能(一次機能)
●補足機能(二次機能)
(2)セルファンクション(魅力付加機能)
現在では、マーケティングの問題、つまり市場や流通チャネル、消費者の
傾向要求の分析、あるいは事務・間接部門などにも発展、拡大されてきてい
ます。
4.IE方式によるコスト・ダウン
現場であれ、管理部門であれ、仕事の目標は、アウトプット÷インプット
を如何に大きくするかにあります。アウトプットが一定ならば、如何にイン
プットを小さくするか、インプットが一定ならば如何にアウトプットを大き
くするか、のいずれかによって、生産性を向上させることができます。
ところで、
製造部門や事務・間接部門における生産性に関しては、一般に
次のように言われています。
(1)計画が悪いため設備の稼働率は約70%
(2)標準化が不十分なため、労働力の活用が約75%
(3)標準時間が不適正のため各人の努力度が65%
(4)工程間のアンバランスのため工程能力が70%
そこで、総合生産性は、(1)×(2)×(3)×(4)で約24%とな
ります。したがって、生産性向上の余地は76%もある、ということです。
生産性の向上を図るためには、IE(Induustrial Engineering=生産
工学)が、最も有効な手法として考えられます。IEの狭義の目的は、製造
原価を低減するということです。コストの低減は、ムダをはぶくことです。
ティラーの時間研究、ギルブレスの動作研究で始まった科学的管理法は、そ
の後、IE手法として体系化されるに到りました。
1955年頃、日本の各企業が盛んに導入を始めたIEについて、現在、
どのくらいの人が知っているでしょうか。また、IE分析手法を何人の人が
駆使できるでしようか。そして、これらの手法は、現代においても決して陳
腐化していないのです。
(1)物の流れに関する分析手法
●製品工程分析●経路分析●停滞分析●運搬活性分析●運搬工程分析●上下
移動分析
(2)配置に関する分析手法
●P-Q分析●作業工程分析●多品種工程分析●フロムツウ分析●運搬活性
分析●運搬工程分析●上下移動分析
(3)動作に関する分析手法
●作業者工程分析●複式作業分析●人・機械分析●動作分析●WS分析●生
活研究●時間研究●PTS分析
(4)機械・道具に関する分析手法
●WS分析●余力分析●人・機械分析
(5)製品に関する分析手法
●停滞分析
●流動数分析
5.コスト・ダウンの有効な手順
VE方式やIE方式によるコストをダウンさせる具体的な手順について、
次に述べてみよう。
(1)まず経営者自身が、コストを減らすことができると信ずること。
(2)コストの低減を宣言し、特に高いと思っている作業方法・部品などが
あれば、それについて、
従業員にコスト引下げの必要性を説いてみる。
(3)コスト引下げの適任者を、企業内に求めてみる。たとえば、専門的訓
練を受けた人、作業方法を決定する人、生産技術者、工程管理者、標準化の
専門係、原価引下げ技術者など。
(4)専門家の知識を活用する。たとえば、経営コンサルタント、IE・V
Eコンサルタントなど。
(5)事務・間接部門の仕事量や人員の多いところ、コスト低減の余地があ
ると考えられるもの、しばしばトラブルを起こしているようなところなどコ
スト引下げの重点的努力の方向づけを検討する。
(6)製品コストを
材料費、
労務費、
経費の三つに分類し、
売上高との比率
を求め、コスト引下げの重点的努力の方向づけを検討する。
(7)コスト・ダウンの成果をあげるために、IEやVEのセミナーを開く。
たとえば、あらゆるものの比較による評価、コストの区分、基本的機能の評
価などの技術を、組織内の人びとに教え、啓蒙する。
(8)問題を解くための、問題の要求点や改革すべき面を、はっきり認識する。
(9)問題解決のための基本方針を定め、次のような自社の持つ知識と能力
の詳細なリストを作成する。
●社内の知識権威者の一覧表
●その他における優秀な人材源のリスト
●社内で利用できるさ最高のサービス、またはスタッフのリスト
●会社で
契約しているコンサルタントのリスト
●会社との取引先や供給者の持っている能力のリスト、材料、加工、部品、
供給業者の技術者を利用することによって、豊富な人材と情報網を持つこ
とができる。
このように、コスト・ダウンにかかる問題の解決策として、研究組織を作
り、このサークルによって、技術や製造上の経済的方法を選定します。この
選定や方法を広範囲におよぼせるようにし、その中から、よりよい代わりの
方法を見出し、それを
採用するようにします。
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●閑話休題「創意工夫を生む法」
創意工夫、斬新な物の考え方ができる人は、企業においても、社会におい
ても成功する最大の武器を持っています。
では、どうしたら、創意工夫ができる人間になれるか、米国でACプラグ
を製造・販売している会社で創意工夫養成計画をたててから、非常に業績が
向上しました。
この会社では、事務員、セールスマン、技術者をとわず、全ての人に対し
て、テストを行って、果たしてどのくらいの創意工夫の頭があるかを判定し、
その結果によって、その人の才能がフルに活用できるポストに配置換えを行
い、創意工夫の訓練をしました。
テストというのは、そう難しいものではなく、一見バカらしいと思われる
ものを、どういう具合に分類するかから始められました。時間は1時間20
分で、その人の持つアイデアの質と量をはかるものです。
その一例を挙げると
(1)配達された手紙が水たまりにおちてしまって、まったく読めなくなっ
た。その場合の処置をどうするか。これは想像力の問題である。
(2)バカらしい問題に対しても、何か突飛な答を出す方法。これには幾つ
かの解答があって、たとえば月たらずで生まれた赤ん坊の骨はどんな骨か、
というのがある。
(3)まったく間違った五つの答が出されていて、それを正しくするために
は、どうしたら一番よいか。
(4)いままでに、まったく見たことも聞いたこともない品物を出して、こ
の品物を一番役に立てるようにするには、どうしたらよいか。
(5)従来ある品物、たしえば、家庭などでころがっているナベや文房具の
新しい用途を考えよ。
という類のものです。
このテストの意味するところは、何もメンタルテストをやって、頭のよし
あしを見るのではなく、いままでに、どのくらい創意工夫心を働かしている
かを調べたのだといっています。
こうやって、一応テストに合格した人を訓練しているに分かったことは、
アイデアマンたる素質があっても、一般教養と常識が乏しいために、折角の
名プランも、もう一押しというところで壁につき当たってしまうことが非常
に多いということでした。
また、時間に無頓着な人がかなりいて、決まった時間に決まった仕事がで
きない。どうしても、お互いのアイデアばかりにケチをつけて、それを守り
育てていく熱意が乏しい。物事を完全にやりとおしていく自信と気迫に欠け
ているということです。
こんないくつかの欠点が分かったので、アイデアを出せる才能をテストす
る前に、こういう欠点がないか調べることになりました。だから、アイデア
マンになるには、まず円滑な常識と豊富な教養を身につけ、時間的観念を働
かせ、物事を完全にやりとおす気力を養っていくことが、第一歩だというこ
とになったのです。
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