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『ビジネスパーソン最強化プロジェクト通信』 vol.439発行部数:21115部
【今回のテーマ】:プロダクトU&E
【分野】:マーケティング戦略【難易度】:★★
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◆『ビジプロ通信』は読者数2万人を超える日本最大級のMBAメルマガです◆
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■■ ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座
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■■ 発行:MBA Solution, Inc.
http://www.mbasolution.com/
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こんにちは。『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。
1月30日付の朝日新聞『be』はご覧になったでしょうか?
『読んでお得なビジネス本』という特集で経済評論家の勝間和代氏や紀伊国屋
書店仕入れ担当の大藪宏一氏と共に昨年売れたビジネス書の中からベスト10を
選ぶという企画だったのですが、私が1位に選んだ『
資本主義はなぜ自壊した
のか?』(
http://www.mbajp.org/i/s/26i.html )が総合2位、2位に選んだ
『ブラックスワン』(
http://www.mbajp.org/i/s/26k.html )が総合3位に
入っていました。
この2冊は現在の日本経済混迷の原因を具体的に解説した、それこそ“読んで
お得なビジネス書”ですので、機会がございましたら是非ともお読み下さいね。
(^^)
それでは、今回も『ビジプロ通信』張り切ってお届けしていきますので
最後までお付き合いの程よろしくお願いします!
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【今号のコンテンツ】
1.1日3分で身につけるMBA講座
2.最強ビジネスパーソンの本棚
3.MBA Solution Business Collegeからのご案内
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『タツヤとレイナの1日3分で身につけるMBA講座』からスタートです!
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【登場人物の紹介】
源達哉(タツヤ):
入社10年目の中堅社員。
五月女玲奈(レイナ):
今春短大を卒業。入社したばかりの新入社員。
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それではMBA講座のはじまり、はじまり・・・
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【1.1日3分で身につけるMBA講座】
第189回:マーケティングの問題点を浮き彫りにするプロダクトU&Eとは?
レイナ:「タツヤ先輩、最近は100年に1度の不況ということでビジネス環境も
厳しくなってマーケティング戦略の効果があまりなくなってきましたね。」
タツヤ:「そうだね。やっぱりこんな厳しい時代はマーケティングの管理を
より厳密に行って絶え間ない成果向上を目指す必要があるね。」
レイナ:「でもマーケティングの管理と簡単に言っても、一体どんなことを
行えばいいんですか?」
タツヤ:「ああ、マーケティング戦略の効果を確認するための手法として
プロダクトU&Eというものがあるんだ。」
レイナ:「プロダクトU&E・・・ですか?」
タツヤ:「そう。U&EっていうのはUsage & Establishmentの略で使用の実態を
意味するんだ。プロダクトU&Eは、商品やサービスの『
認知率』、『トライア
ル率』、『レギュラー率』を計測して、『製品を
認知しているが購入しない』、
『一度は購入したがリピート購入しない』、という購買行動の次のステップ
への移行程度をモニタリングすることを目的としているんだ。」
レイナ:「ということはプロダクトU&Eっていうのは自社の製品やサービスを
『知ってもらっているか』、『買ってもらっているか』、『固定客となって
もらっているか』を図る指標ってことですね。」
タツヤ:「そうだね。また企業はその指標を使ってマーケティング戦略の検証
を行っているんだ。」
レイナ:「どのような検証なんですか?」
タツヤ:「まず指標を使って
認知している消費者の内どのくらいの割合が購入
に至るかっていうことを把握するんだ。これはマーケティングではコンバー
ジョンレートと呼ばれるものなんだよ。」
レイナ:「コンバージョンレートですか。」
タツヤ:「そう。次に購入した消費者がどのくらいの割合で定着した顧客に
なるかっていうリテンションレートをはじき出すんだ。このコンバージョン
レートとリテンションレートを使ってマーケティングの問題点を浮き彫りに
していくんだよ。」
レイナ:「たとえば、どういうことですか?」
タツヤ:「たとえば、コンバージョンレートもリテンションレートも低い場合
は『初期』段階で、まずは広告宣伝を行って
認知度の向上に努めなきゃいけな
いし、
認知度が十分でこの状態であれば撤退を考える必要があるんだ。」
レイナ:「大体初期の商品なんていうのは誰も知らないから購入しないだけで
あって、広告を行えばある程度は売れるはずだものね。広告を行って売れない
ものはもともと需要が無かったとしてあきらめるのも選択肢のうちのひとつに
なるわけね。」
タツヤ:「そうだね。
認知度があって売れないってことは、チャネル戦略に問
題があって製品が届いてないか、もしくはプロモーション戦略に問題があって
製品は
認知されているけど製品の特徴や優位性、差別化要因が伝わっていない
可能性も考えられるんだ。」
レイナ:「その問題を解決すれば次のステージにいけるっていう場合もある
のね。」
タツヤ:「そういうこと。次にコンバージョンレートが高くて、リテンション
レートが低い場合は商品が
認知されて購入はしてもらえるんだけどリピート
購入には至らないっていうことだから『見直し』の段階なんだ。」
レイナ:「商品やサービスが消費者の期待に応えてないってことなのかしら?」
タツヤ:「そういう事もいえるけど、それに加えて流通チャネルの問題が
あって消費者が常に商品を購入できる状態に無いってことも考えられるから、
このようなコンバージョンレートが高くて、リテンションレートが低い場合が
続くようだと商品企画や流通チャネルの見直しを検討する必要があるんだよ。」
レイナ:「在庫が無くてリピート購入したくてもできない場合も在るから
一概に商品に問題ありと言うこともできないわけね。」
タツヤ:「ああ。次のパターンはコンバージョンレートが低くてリテンション
レートが高い場合。この場合は『明日への大樹』と呼ばれているんだけど、
一度使用した消費者が再購入する確率が高いってことだから、たとえばお試し
価格やお試し商品を無料で配ってトライアル率を向上させれば売上が上がって
いくっていうことになるんだ。」
レイナ:「お客がリピートするってことは商品に相当な魅力があるってことで
すものね。そういえばドモホルンリンクルなんかは無料でサンプルを配ってる
けど、そこから多くの人がリピート購入していくからそんなプロモーションが
できるのね。」
タツヤ:「そうだね。そのような無料で商品を配るプロモーションはよっぽど
リテンションレートが高い場合でなければコスト的に合わない手法だからね。
このようにしてコンバージョンレートもリテンションレートも高くなれば
『順風満帆』のステージになって現状を維持すればいいってことになるんだ。」
レイナ:「ふーん。コンバージョンレートとリテンションレートをモニター
することによって企業はマーケティングの問題点を発見し、『順風満帆』の
ステージまで改善していけばいいのね。」
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【MBA講座:今回のTake Away】
◆プロダクトU&Eとは?
U&EはUsage & Establishmentの略で使用の実態を調査すること。商品やサービ
スの『
認知率』、『トライアル率』、『レギュラー率』を計測して、『製品を
認知しているが購入しない』、『一度は購入したがリピート購入しない』、
という購買行動の次のステップへの移行程度をモニタリングすること。
◆コンバージョンレートもリテンションレートも低い場合
1.広告宣伝を行って
認知度を向上させる
2.
認知度が十分であれば撤退を考える
◆コンバージョンレートが高くて、リテンションレートが低い場合
1.商品企画を見直す
2.流通チャネルを見直す
◆コンバージョンレートが低くてリテンションレートが高い場合
1.プロモーションを行ってトライアル率を向上させる
◆コンバージョンレートもリテンションレートも高い場合
1.現状の戦略を維持する
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それでは続いて良質なビジネス書を紹介する『最強ビジネスパーソンの本棚』
をお届けします。
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【2.最強ビジネスパーソンの本棚】
みなさんは仕事で一生懸命努力しているのに、なかなか成果が上がらないと
感じたことはないでしょうか?
そのような場合、仕事の“論点”がずれていることがあります。
ビジネスとは答えのない活動です。私達は学生時代、必ず答えのある問題のみ
解いてきましたが、社会に出た途端、ビジネスではいきなり答えのない問題の
解答を求められるのです。
たとえば、会社から「売上を上げろ」という問題を課されたとしましょう。
この場合、「売上を上げる」という問題にこれといった正解はありません。
自分自身の経験や仮説を踏まえて、問題の解決法を探していくしかありません。
ただ、問題の捉え方を間違えば、いくら一生懸命努力しても売上を上げると
いう問題は解くことができません。元々の“論点”が誤っていれば正しい答え
など出るはずがないからです。
逆を言えば、論点の捉え方さえ身につければ、無駄な努力をすることなく成果
を上げることが可能になります。だから、経営者やコンサルタントなど一流の
ビジネスパーソンは常に論点を外さないための訓練を行っていると言えます。
今回はこの“論点”という問題の本質を見抜く目を養うためにベストな書籍を
紹介したいと思います。
その書籍とはその名もズバリ『論点思考』。
『仮説思考』で多くのビジネスパーソンに問題解決の手法を知らしめた早稲田
大学ビジネススクール教授である内田和成氏の待望の続編であり、本書は前著
『仮説思考』とは対極ある問題発見のフレームワークに関する書籍になります。
いくら問題解決のスキルを身につけていても、肝心の問題発見のスキルが
なければ、間違った努力をしてしまいます。そういった意味では本書は前著
『仮説思考』と併せて読むと効果も倍増します。
本書で内田氏は前著同様コンサルタント時代に身に付けた問題発見の高度な
スキルを非常に分かりやすく体系的に解説しています。
答えのないビジネスの世界で、問題の本質を見事に捉え、最少の努力で最高の
成果を上げたいビジネスパーソンにお薦めの書籍です。
<<独断と偏見によるビジプロ通信書籍判定(^^;>>
◎ 論点思考
【対象者】問題の本質を見事に捉え、最少の努力で最高の成果を上げたい方
【難易度】易しい
【必読度】★★★★★(5)
詳しくはこちらから⇒
http://www.mbajp.org/i/s/26o.html
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最後にMBA Solution Business CollegeからMBA講座のご案内です。
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【3.MBA Solution Business College からのお知らせ】
先週末のMBA講座は2講座とも当初定員を超える受講生の皆様にご参加いただき
どうもありがとうございました。
机を急遽増やしたために会場のスペースが狭くなり大変ご迷惑をお掛け致し
ました。ただ、内容につきましては仕事ですぐにでも活用できるとご好評
いただきましたのでホッとしています。
次回は2月21日(日)の経営戦略講座になります。こちらの講座もそろそろ定員
に近づいてきましたので、ご興味のある方がいらっしゃいましたらお早めに
お申し込み下さいね。
以下、経営戦略講座のご案内になります。
ビジネスで成功を収めるにはマーケティングやファイナンス、アカウンティン
グ、組織・
人事戦略などさまざまな機能戦略が必要になりますが、それら様々
なビジネス戦略の調和を保つために必要になってくるのが『経営戦略』。
マーケティング部門やファイナンス部門など個々の分野でいくら素晴らしい
アイデアを実行したり、いくら優秀な人材を配置したりしても、経営戦略なし
では成功もおぼつきません。経営戦略はマーケティングやファイナンスなど
個々の機能戦略を統括し、全体最適を生み出す役割を担う企業で最も重要な
ものと言えます。
それゆえ、企業はこの経営戦略を駆使することによって、自社の持つ経営資源
を最大限に活用し、厳しい競争に打ち勝つことができるのです。この経営戦略
を駆使すれば、たとえ経営資源に劣る企業であっても、大企業に対して競争を
優位に進めることも可能ですし、経営資源の豊富な企業は戦略を活用して
更なる大きなビジネスの展開を図ることも可能になります。
2月開催の『できる!MBAベーシック講座経営戦略』では、企業の経営資源を
最大限に活用し、競争に勝ち抜いていく経営戦略のプロセスやフレームワーク、
重要な理論などをステップバイステップで学び、最終的には自身で経営戦略を
構築できるレベルを目指していただきます。講座内容は以下のようになって
いますので、是非とも参加をご検討下さい。
<講座内容>
この講座では以下の内容を学んでいきます。
● 経営戦略とは何か?
● 経営戦略を策定していくプロセスとは?
● 自社が最大限に力を発揮できる事業の決定方法とは?
● 新規事業に参入する最適なタイミングの決定方法とは?
● 自社の強みを活かしながら多角化していく戦略とは?
● 競争に勝ち抜く3つの基本戦略とは?
● 業界を取り巻く競争構造を簡単に分析する方法とは?
● 自社の強みや弱みを正確に把握するフレームワークとは?
● 競争上の地位に応じた4つの戦略とは? 他
<受講対象>
● 経営戦略を基礎から学びたい方
● MBAとして学ぶ経営戦略のフレームワークを身につけたい方
● 自身で競争に打ち勝つ経営戦略を構築したい方
<開催日程>
開催日程:2010年2月21日(日) PM 1:10~PM 4:30
開催場所:東京国際フォーラム ガラス棟 会議室
↓経営戦略講座のみ受講希望の方はこちらから。
http://www.mbajp.org/i/s/26n.html
また、MBA Solution Business Collegeでは体系的にMBA理論を身につけたい方
を対象に通年プログラムであるコンプリートサポートプログラムを提供して
います。確実にビジネスレベルを向上させるサポートを行っていきますので
こちらも是非ともご検討願います。
⇒
http://www.mbajp.org/i/s/26d.html
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【編集後記】
2月1日付のアマゾンギフト券キャンペーンに多数のお申込みいただき
ありがとうございました。
厳正な抽選を行った結果、次の3名様を当選とさせていただきます。
ひろりん様
拓くん様
Yo様
外れてしまった方には大変申し訳ございませんが、次の機会に再度
ご応募お願いします。
当選者には来週までにメールアドレス確認のためのメールを
お送り致しますのでご確認下さい。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。
メルマガと合わせて発行者の著書もよろしくお願いしますm(_ _)m
ビジネスに役立つ知識が満載です!
☆『メガヒットの「からくり」』
http://www.mbajp.org/i/s/21v.html
↑最新刊。メガヒット発売中です!
☆『トップMBA直伝!7日でできる目標達成』
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☆『ファイナンスがスラスラわかる本』
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↑今やビジネスパーソンに必須のファイナンス理論をわかりやすく!
それではまた次回あなたにお会いできるのを楽しみにしています!
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発行責任者: 安部 徹也
略歴:
九州大学経済学部経営学科卒業後、現三井住友銀行入行。銀行
退職後、
グローバルビジネスでの起業を目指し、インターナショナルビジネスで世界
トップクラスのビジネススクールであるThunderbirdに留学し、MBAを取得。
トップMBAのみ加入が許されるΒΓΣ(ベータ・ガンマ・シグマ)会員。
卒業後、米国人パートナーと共に経営コンサルティング事業を開始。MBA
Solutionの代表に就任し、現在に至る。著書に『メガヒットのからくり』、
『ファイナンスがスラスラわかる本』、『トップMBA直伝!7日でできる目標達
成』などがあり、テレビやラジオ、雑誌、新聞など数多くのマスメディアでも
活躍。
発行者からひとこと:
このメルマガは“MBA理論をマスターしてビジネスを楽しく!”をコンセプト
にお届けしています。『100万人のビジネスパーソンに役に立つMBA理論を
学んでいただく』ことをビジョンとして一歩一歩目標達成に向けて地道に努力
していますので、よろしかったらお友達にこのメルマガを紹介するなどご協力
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発行元:
株式会社 MBA Solution
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