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社会保険について

著者 ことは さん

最終更新日:2012年04月19日 16:24

社会保険の加入要件について質問させてください。

パートさんが社会保険に加入する要件として
労働時間が正社員の4分の3以上」
となっていますが、これに満たない場合も
パートさんが加入を希望すれば、加入させることもできるのでしょうか?


今まで社会保険に加入していた方なのですが、
勤務時間を短くしてほしいとの事で、週22時間の勤務(正社員は40時間)となるのですが、そのまま加入しておくことは可能でしょうか?

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Re: 社会保険について

著者プロを目指す卵さん

2012年04月19日 22:04

ある意味で判断が難しい案件です。

正社員の労働時間の4分の3以上というのは、厳密に4分の3以上ではなく概ね4分の3以上ですし、概ね4分の3未満だったら全員が被保険者になれないのかというと、必ずしもそうではないのです。このあたりは、過去に複数の年金事務所に何回も確認したことがありますが、明確な答えが得られたことがありません。

保険者サイドが明確に決めない以上、こちらで保険者が間違いなく異を唱えることがない基準で運用していくことにするしかないと最近は考えるようになりました。

私見ですが、厳密に4分の3で決めてしまう、当面はこれしかないと考えています。40時間の4分の3である30時間以上なら、本人がなんと言おうと加入、30時間未満なら本人が強く加入を望んでも加入させない。ある意味で、機械的にしなければならない部分があるということです。

所詮悲しいかな人間が創り出した制度です。曖昧な部分がどうしても残り、その曖昧さを減らそうとしてまた新たな曖昧さを生むという悪循環に落ち入りますから、バッサリと切り捨てなければならない局面が必ずある筈ですし、そうしないと問題は永久に解決しません。

一見乱暴に思われるかもしれませんが、4分の3でキッパリと決めてしまうことです。

Re: 社会保険について

著者嵐のあーちゃんさん

2012年04月20日 18:50

> 社会保険の加入要件について質問させてください。
>
> パートさんが社会保険に加入する要件として
> 「労働時間が正社員の4分の3以上」
> となっていますが、これに満たない場合も
> パートさんが加入を希望すれば、加入させることもできるのでしょうか?
>
>
> 今まで社会保険に加入していた方なのですが、
> 勤務時間を短くしてほしいとの事で、週22時間の勤務(正社員は40時間)となるのですが、そのまま加入しておくことは可能でしょうか?


プロを目指す卵さんがおっしゃるように、3/4の規定については明確な判断が今のところ出来ていません。
これは保険制度が成立した第二次大戦前の被保険者というものの捉え方が、未だに法律の概念として残っていることに問題があります。
当時は、今のように常勤的パートタイマーや、長期アルバイトといった職制は、被保険者資格はないものとして考えられていたからです。つまり正社員のみを被保険者とするという考え方ですね。
時代が変わって、パートタイマーの社会的認知度が高くなったために、昭和55年に現行の3/4基準が成立したのです。


また政府部内で、条件緩和の検討が行われていることはご存じと思います。
以下は現在厚生労働省で検討されている資料からの抜粋です。

<現行基準>
 厚生年金の適用基準については、昭和55年以来、「通常の就労者の所定労働時間及び所定労働日数のおおむね4分の3以上である就労者については、原則として健康保険及び厚生年金保険被保険者として取り扱うべきものであること」とされている。
 したがって、被用者の配偶者である者についてみれば、労働時間が通常の就労者の概ね4分の3以上であれば、第2号被保険者となり、それに満たない場合であれば、収入に応じて第1号被保険者または第3号被保険者となる。

(「年金保険(医療保険)における被保険者の区分について」 (資料4-7 P26)参照。)

(2) 「4分の3基準」の意義等


イ 「4分の3基準」の経緯
 要件創設以前の短時間労働者に対する厚生年金保険法は、各都道府県毎にその地方の実状を勘案し、各個に取扱い基準を定めて運用していた。
 しかしながら、短時間労働者が都道府県をまたいで移動した時などに各都道府県の取扱い基準の差異からトラブルを生じることがあり、その取扱いの統一化が求められ、「4分の3基準」を設定した(昭和55年6月6日付け内かん)。

ロ 「4分の3」とした理由
 雇用保険法による短時間労働者に対する当時の取扱い(注1)、及び人事院規則による非常勤職員の取扱い(注2)を参考に基準を制定。

健康保険との関係
 厚生年金健康保険においては、被用者に対する社会保障制度として、どのような者を適用対象とするかについて、共通の基準により運営されてきている。


この緩和要件が法文化され、施行されるまでは、社内規定の労働時間が3/4に満たない方は、全員被保険者とならないとの基準でよいと思います。
それでも加入を続けたいのであれば、従来通りの就労条件で働けばよいことです。

Re: 社会保険について

著者ことはさん

2012年04月22日 08:36

プロを目指す卵様、嵐のあーちゃん様

詳しい説明をしていただきありがとうございます。

お2人アドバイスの通り、30時間未満の方は加入しないという形で処理していこうと思います。

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