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労務管理

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廃止事業部門社員の解雇

著者 カズヒロ さん

最終更新日:2008年05月22日 11:48

いつもありがとうございます。
景気悪化で事業縮小を進めることになり、5年前に新規事業として始めた雑誌編集出版事業部門を廃止する方向です。全部で10人ほどの人員のうち正社員が半分、契約社員が半分ですが、全員が新規事業開始時に新規採用した社員です。今回の廃止にあたり全員解雇しても問題になるようなことはありませんでしょうか。

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Re: 廃止事業部門社員の解雇

解雇にもいろいろな種類がありますが、ご質問のように事業縮小等など経営側の事情によって労働者を解雇することを「整理解雇」といいます。
これについても「過去の判例」により、一定のルールが示されています。
一般には「整理解雇の4要件」と呼ばれています。

①解雇せざるを得ない経営難の状況があったか
②解雇を回避するための努力を十分に行ったか
③解雇をする際の人選は適正であったか
④解雇するに際し、対象社員や労働組合に対し十分な説明と話し合いが尽くされ、合意が得られたか

ご質問からは会社の経営状況の詳細がわかりませんが
①については、単に不要となった部門だから、というような程度ではだめで、会社の合理的運営上止むを得ないと認められかつ、その部門に勤務する者を他の部門に配置転換させたとしてもなお全社的に余剰人員の発生が避けられない、ような状況であることが要求されます。

解雇対象者全員が新規事業開始時に新規採用した、ということですが、その人たちの中にも部門は変わっても引き続き働きたい、と希望される方もいるのではないでしょうか。また、契約社員の場合は期間の満了をもって契約更新しない、とすることも経営状況によっては合理性がありますし。

ご質問に類似したケースでは次のような判例があります。
「会社の一事業閉鎖に伴い同事業部門の従業員全員に対してなした整理解雇は右事業部門の閉鎖が企業の合理的運営上やむを得ない必要に基づいており、右事業部門に勤務する従業員を他の事業部門の同一あるいは類似の職種に配転する余地がなく、解雇対象者の選定が客観的・合理的基準に基づくものであること、の三要件を充足する場合に有効となる。

 また、労働協約就業規則における人事協議(同意)条項に基づく協議(同意)を経ない場合、その他労働者に対する十分な説明を欠くなど手続上の信義則に違反した場合には、整理解雇権利の濫用(らんよう)として無効となる。(東京高裁判昭和54年10月29日『東洋酵素事件』等)」

Re: 廃止事業部門社員の解雇

著者カズヒロさん

2008年05月22日 15:48

明快なご説明をどうもありがとうございました。

ご教示いただいた「整理解雇の4要件」に照らしてみますと、
「①解雇せざるを得ない経営難の状況があったか」「②解雇を回避するための努力を十分に行ったか」は実際は説明の難しいところです。
「③解雇をする際の人選は適正であったか」は分かり易いところだと思われます。(類似の職種なし。)
結局は「④解雇するに際し、対象社員や労働組合に対し十分な説明と話し合いが尽くされ、合意が得られたか」を尽くし、配置転換の希望のある正社員については対応する、ということと理解いたしました。

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