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人脈の作り方・育て方「人生は誰と出会って誰と付き合うかしかない」古賀真さんインタビュー(1)

2020.11.27

「人生は誰と出逢って誰と付き合うかしかない」※と、人と人の繋がりや人脈を大切にして、自分のキャリアを築いてきた古賀真さん。外資系生命保険会社に勤める会社員でありながら、まるで事業主のような立場で仕事をして多くの企業経営者らと交流し、自身でセミナーなどを主宰したり、自分の時間を自由に使いながら着実にビジネスを回しています。誰もが憧れるようなワークスタイルとライフスタイルを築き上げた古賀さんに、人脈作りや営業の秘訣を伺うインタビューシリーズの第1回です。

福岡の田舎町で生まれ育った古賀さんは、大学卒業後に新卒で上京。大手通信キャリアに入社すると、営業や海外勤務を経て法人専用の携帯電話のプロダクトマネージャーを担当し、5年半勤務。

そこから、まったく異業種の外資系生命保険会社に転職。生命保険のコンサルタントとして働く傍ら、個人で『エンジェル寺子屋一番館(略してAT-1)』を立ち上げ、セミナーを主宰するなど、活動の幅を広げています。

なぜ彼が異業種の世界に飛び込んだのか。人脈を重視する人生観やその仕事ぶりとは?

突然の要望「来月から来てください」

――転職されたきっかけを教えてください。

古賀:私自身は元々家があまり裕福な方ではなく、お金に対しての思いが人一倍ありました。苦労もしたし、稼ぎたいという思いも強くあって、「お金ってなんだろう」と高校くらいから結構考えていて。今41歳ですが、高校~大学時代に『金持ち父さん 貧乏父さん』という本を読んで、“お金に働いてもらう”みたいなことを聞きかじって、海外にも2003年から1年間行くなど、色々な経験をしていくうちに、やっぱり金融というところに足を踏み入れて学ばなければいけないんじゃないかな、という思いが強くなりました。今となってはこの考え方も随分と変わりましたが。

前職の大手通信キャリアの待遇は非常に良く、27歳で年収もそれなりにあり、携帯電話のプロダクトマネージャーというのも社内では花形の仕事なんです。だから周りからは「なんで今みたいな恵まれた環境を捨てるんだ」と散々言われたんですけど、私の中では「お金のことを学ばないと人生損をする」「上手く生きていけないんじゃないか」というような思いがあって、なんとなく、2006年の春あたりから外の世界を気にしていたんです。

6月くらいに某国内大手證券会社を受けていました。7月半ばの内々定が出た日に、たまたま今の外資系生命保険会社(以下、A社とする)に勤めている先輩と縁があって、「うちだって金融だし受けてみたらいいじゃないか」と話をいただきました。

もともと金融業界への転職を意識していたんですけど、保険は正直まったく考えていなかったんです。ただ私自身、実はA社とのご縁は2002年からあり、前職の先輩の紹介で保険には入っていたんです。保険営業マンの中でもA社だけは特別な印象で「カッコイイ会社だな」というイメージもありました。なので、「話だけでも聞いてみよう」という所から、あっという間に入社の流れになった感じです。

――営業でも、気になる別の業界に飛び込んだわけですね。

古賀:A社はビジネスモデルもしっかりしていて、営業社員に生命保険業界の営業経験者は採用しないんです。

――そうなんですか。

古賀:損保なら良いんですけど、生保の営業を経験している人は入れないんです。これは、他社の色がついていないというところが大前提なんですけど、実はマーケティングでもあるんです。採用候補者は生保とはまったく関係ないところにいるので、自分の周りは白地のマーケットなわけなんですよ。だから保険に入っていない人も多い。今は時代が変わってきましたが、当時はそういった人も多かったので、営業では名を馳せているけど、生命保険は未経験という人を採用するのがA社のルールだったんです。

――なるほど。転職はすんなりと進んだのですか?

古賀:いえ、それが……。2006年の7月にヘッドハンターにお会いして、8月7日に内定をいただいたんですけど、「1つだけ条件があります」と言われて。「来月から来てください」と。

プロダクトマネージャーとして結構な量の仕事を抱えていたので、「そんなの無理ですよ」とは言ったんですけど、「いや、それができないようならあなたは要りません」くらいのことを言われ(苦笑)、なんとか8月31日の夜遅くまで業務をやり、9月1日の朝7時に転職先(現職)に出社していた。それが今から14年前です。

正直、その期間では引き継ぎが終わりませんので、A 社に入社してからも引っ切り無しに前の会社から電話がかかってきていました。そちらの対応もしながら、しばらくはダブルキャリアみたいな形でやっていましたね。今は15年目になりますが、ずっと営業畑でやっています。

付き合いのある人に「貢献したい」が営業に繋がる

――今、古賀さんが行っている「AT-1」というセミナーの活動や取り組みについて教えてください。

古賀:経緯としては、これまで自分が頂戴してきた貴重なご縁やご恩を、自分だけでギュッと握りしめていたらバチが当たるんじゃないか?という思いがあったのと、もう1つはどこかで営業活動にも役に立てばいいかなと思って始めました。

いわゆる保険の営業ってなかなか難しくて、お付き合い営業とか、キャラ営業みたいなものって多いんですね。私の今の動き方も、もしかしたら周りからはそういう風に見えているかもしれないんですけど、自分の中では明確に違っていて。もちろんお客様には人間としての古賀を気に入っていただく訳なんですが、明確な価値提供ができてナンボじゃないかな、と思っています。

7〜8年前からはほぼ経営者の方とのお付き合いになってきていて、本業以外のところでそういった方々に“何かしら貢献できないか”と思っていたところに、私のメンター(助言者)の弁護士先生から「そろそろ古賀さんも自分のコミュニティを持ってみたら?」と言われて始めたんです。

私はコミュニティをとても重要視していて、色々な塾やセミナーなどに顔を出しながらコミュニティに所属し、その中で自分の立ち位置や居場所を作っていく。そういったコミュニティで出会った人と人を繋ぐひとつひとつのマッチングの活動を、一堂に会した場がAT-1だというイメージもあります。

――人と人を繋ぐ場を作っているということなのですね。

古賀:そうです。だから、いわゆる学びのセミナーというものとはちょっと私の中では違っていて。もちろん形式上はセミナーなんですけど、学ぶということよりも“場を共有する”ということに重きを置いています。講師の方も集まってくださる方も私の考え方に賛同してくださる方ばかりなので、リアルでの開催にこだわっていて。

たくさんの話し手の方とのご縁もいただいていますし、仲間の経営者たちもたくさん来てくださるので、その間を私が繋ぎ役として担います。この出会いのところの役割と、もう1つは自分が得意とするファシリテート(円滑に進める促進者)の役割。わかりやすく言うと「『笑っていいとも!』のタモリさんです」という言い方をしているんですけど(笑)。

司会者というよりも、“話を引き出す”ことが私は非常に得意なので、人と人を引き合わせたり、人から色々なものを引き出したりするという”自分の得意なこと”で「色々な方に貢献できるんじゃないかな」という思いで、もう5年半活動しています。

――だいぶ長く継続されていますね。

古賀:2015年の4月からほぼ毎月やっているので、今では60回以上になりました。参加者は少ないときは10人くらいから、多いときは40人くらいのときもあります。基本的には経営者向けですが、学生も来ますし、サラリーマンや主婦の方も含め、私とご縁のあった人にお越しいただいています。

ここもポイントで、まったく知らない人が入ってしまうと場の空気が乱れるんですよ。私は“場の空気”というものをすごく意識しているので、基本的に私の知り合いに参加していただいています。参加者が知り合いを連れてくる場合も「AT-1の場に馴染むと思う方であればお連れください」という形で、どんどん積極的に広げようとはしていないんです。

マーケティングや保険の営業に活かそうと思うと、もっと違うやり方をやるんですけど、私はそれをやりたいわけじゃないので。参加してくださっている仲間内では《古賀フィルター》という言い方をされているんですけど(笑)、「ここに来ている人たちはみんな古賀フィルターを通っているから安心だよね」ということで、初めての方もすぐに仲良くなってくださいます。

会の主旨としては、元々経営や心理学、脳科学とか、経営者をサポートするということをやりたくて始めたんですが、私自身、特にこの10年くらいは「日本を良くしたい」という思いがとても強くて。なので、最近はそういった方向の内容が多いです。日本のことをちゃんと知る。政治経済、歴史、国際情勢など、大手メディアが流す情報に惑わされず、きちんと知っていく場にしています。

――約6年間活動されてきて、どのような良い影響がありましたか?

古賀:本業への影響は間違いなくありますね。お客様である方も、そうじゃない方もたくさんいらしてくださるわけですけど、やっぱりずっと来てくださる中でお客様になってくださった方も何人もいらっしゃいます。

経営者の方に保険屋さんとして近づくのってなかなか難しいじゃないですか。紹介されるときに、「この人、保険ですごい人なんだよ」という紹介のされ方もあるんですけど、「保険もやってるんだけど、ずっとセミナーをやっていて、それが面白いんだよ」という紹介のされ方もするようになりました。

そうなると、紹介する方もされる方もハードルが低い。私も経営者の方と出会ったときに、面白いなと思った方には、「ぜひ1回、うちの寺子屋に来てくださいよ」という誘い方ができるようになったので、そういう意味では、保険屋という警戒されがちな難しい職業についている中で、1つ強い武器になっているなと思っています。

また、AT-1の活動を毎回Facebookにレポートをあげるんです。たとえ「いいね」を押していなくても、見てくれている人って結構いるんだな、というのを5年以上やってきて最近すごく感じています。「古賀って頑張っているよね」という評価を今年は特に肌で感じますね。

新型コロナウイルス関連に関しても私自身強い思いがあったので、その発信をこの半年間は意図的にFacebookでしてきたんです。その結果、仕事などまったく関係なく、「発信見てるよ」とか、「AT-1行きたいね」、「古賀さん、いろいろ考えてやっていてすごいね」などの信頼を色々な方から得られるようになったなと思いますし、AT-1を続けてきたという継続の力かなと思っています。

「自由な働き方を実現」――保険を売らずにしていること

――月1回の開催なのでそこまで負担はないと思いますが、本業をやっている傍ら、そういった活動をすることに大変さはないのですか?

古賀:私は日々、本当にプラプラしていまして(笑)。保険を販売するという仕事は、一年の動いている中でほんの少ししかやってないんですよ。基本的には、人と会ってコミュニケーションを取っている。

旅行に行ったり、ゴルフに行ったり、飲み行ったりみたいな付き合いもそうなんですけど、学んでいたり、セミナーに参加していることも多いですし、Facebookなどのアウトプットも意識しているので、1つの記事を書くのに10分で書けるものもあれば、数時間とか何日もかけて書くような記事もあったりするので、それもコミュニケーションの1つです。そういったコミュニケーションにかなり時間を割いています。

生命保険の営業は面白い仕事で、成果は最終的には行動量ではなく単価に比例します。人の信頼を得て、「本当に古賀さんにお願いしたい! 月に〇千円でよろしく!」と言われるか、「本当に信頼できるから、古賀さん、年間○○〇万円でよろしく!」と言われるか、その違いになってきます。

もちろん、これは”数字”に特化した話なので、それ以外にも大切にしている要素や価値観はたくさんあるんですけどね。

だから、付き合う人が変わって、信頼いただける人が変われば、単価の桁が2つ、3つ上がったりするので、1社でとは言いませんけど、1年分の売上が数社からのご契約で作れたりするんです。そうなってくると、非常に自由な時間もできる。基本的に私はプラプラしていますが(笑)、アシスタントを雇用していまして。

――会社員なのに個別で雇用しているんですか。

古賀:私は一応会社員という立場なんですけど、事業主のような側面もあって。恐縮ながら私の肩書は営業マンの中では一番上なんですが、弊社は外資系らしく、数字に応じて階級が上がっていくようになっています。最上位になると「秘書を雇っていいですよ」という権利をもらえるんですね。雇うかどうかはその人の自由で、今A社の最上位の資格を持つメンバーの中で、実際に秘書を雇用しているのはおそらく半数くらい。私は「なぜ、みんな秘書を雇わないんだろう?」と思いますけど(笑)。

おかげさまで私の秘書はめちゃくちゃ優秀で、彼女がいるからAT-1の活動ができています。もう事務的なことは完全に任せっきりで。私はとりあえず講師を呼んできて、当日喋るだけです(笑)。逆に言うと、彼女がいないとAT-1はまったくまわらないです。

――では、その秘書の方と二人三脚でやってきているんですね。AT-1の活動が本業にも繋がり、自由な時間も多く持てるようになったということですね。

古賀:そうですね。入社して今15年目に入ったところですが、最初の2、3年は個人保険ばかりお預かりしていたので本当に忙しくて。2012年くらいからブレイクスルーがあって少しずつ付き合う人も変わり、だんだんと働き方も変わってきました。特にここ3年くらいは、今みたいなすごく自由でありがたい働き方を実現できている状況です。

古賀さんがなぜ自由な時間が持てるようになったのか。次回は、付き合う人を変えようと思ったきっかけ、そして付き合う人を変えるためにやるべきことや人脈術を紹介します。

※「経営ノウハウの泉」の標準的の表記は「出会い」ですが、古賀さんの表記のこだわりから一部「出逢い」としています。ご了承ください。