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自炊(じすい)

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    わかっちゃう! 知的財産用語    No.261

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こんにちは!  わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。


 ☆ 本日の知的財産用語


[自炊(じすい)]

 書籍,雑誌などを自分でスキャンして電子化することです。

 もちろん法律用語ではなく俗語です。インターネット上でよく見か
けます。



(1)
 近年では「電子書籍」を読むことのできる小型機器が普及しつつあ
り、携帯電話でも電子書籍を読むことができる場合があります。


 電子書籍は有料で購入できますし、以前に紹介した青空文庫などか
ら無償ダウンロードすることもできます。

 参考:「青空文庫」 http://www.jpat.net/Y252.htm


 電子書籍は紙の本や雑誌と違って、たくさんの内容を小さな機器に
入れて簡単に持ち運ぶことができるというメリットがあります。


 紙の本をたくさん保管しようとすると書庫や本棚等の保管スペース
が問題となりますし、きちんと整理して保管しないと多くの蔵書の中
から特定の本を探すのも難しくなります。

 一方、電子書籍ならかさばらず保管でき、検索機能などにより管理
しやすいというメリットがあります。



(2)
 しかしながら、まだ電子化されていない書籍や雑誌,コミックなど
は たくさんあります。


 読みたい本が電子化されるのを待っていてもよいのですが、電子化
される予定すらわからないことも多く、特に古い本や雑誌となると
電子化をあまり期待できません。


 そこで、自分で紙の本を電子化してしまおうとする人が出てきます。
このように自分で本や雑誌を電子化することを「自炊」ということが
あります。自分でやるので「自炊」と呼ばれるのだそうです。


(余談ですが「自炊」って、なんだか奇妙な呼び方ですね。最初に
聞いたときは「ご飯を炊いている様子」をイメージして笑ってしまい
ました。)



(3)
 「自炊」の一般的な流れとしては、まず「裁断機」で本や雑誌を
ページごとにカットします。製本したままの状態ではスキャンしにく
いからです。


 そのカットしたページを順にスキャナで読み込んで電子化するので
すが、スキャナとしては「ドキュメントスキャナ」を用いるのが一般
的です。


 ドキュメントスキャナというのは、ADF(原稿自動送り装置)を備え
ていて、複数枚の原稿をセットして自動的に次々にスキャンすること
のできるスキャナです。

 フラットベッドスキャナのように1枚ずつ手でセットしなくてもよい
ので、効率的にスキャンすることができます。


 ちなみに裁断機もドキュメントスキャナも、安価なタイプだと個人
でも購入できそうな価格で販売されています。


      ☆              ☆

[関連事項と経験談]

(1)
 ネットオークションで絶版の本を探していると

  「自炊したので裁断ずみです。」

注意書きされた本の出品がありました。


 つまり、その出品されていた本は、裁断されて1ページずつバラバ
ラの状態になっているということになります。

 私は普通に読みたいので、さすがにバラバラになった本を買いたい
とは思いませんでした。



(2)
 自分で買った本を自分で電子化すること自体は私的利用の範囲なの
でよいのですが、「電子化データ」を譲渡するようなことは著作権の
関係で問題となることがあります。複製物の配布となってしまうこと
があるからです。


 また、厳密には紙の書籍を電子化した後に、電子化データを手元に
残したままで、その書籍を他人に譲渡することも問題があると思いま
す。



(3)
 個人的にはまだ電子書籍にはなじめません。画面上で見て読むのが
疲れるからです。

(電子化された特許公報も一度 紙にプリントしないと読む気になり
ません。)


 でも、私も本の置き場所には困っているので、紙の本を読んだ後に
電子化して保管できたらいいなと思うことはあります。自炊しようと
までは思いませんが・・・



(4)
 先日、TVを見ていると本を裁断しなくても高速でパラパラめくる
だけでスキャンする装置が紹介されていました。そのような装置が一
般化すると古い書籍や裁断できない貴重な書籍の電子化も一気にすす
むのでしょうね。


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 「わかっちゃう! 知的財産用語」

  発行   西川特許事務所 ( http://www.jpat.net/
       兵庫県西宮市東山台3丁目9-17  
       電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821 
  発行人  弁理士 西川 幸慶  pat@jpat.net
   
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  (C) 2010 Nishikawa Yukiyoshi 
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[編集後記]
 
 息子(小学生)の社会の勉強をみていると教材に

「ペクチェから仏教が伝わり・・」

という説明がありました。

「ペクチェ?何処だ それ?」と思って教材を見ると
「百済(ペクチェ)」と書かれており、
「えっ、『くだら』じゃないの?」 と思いました。

ちなみに
 「高句麗」は「コウクリョ」、「新羅」は「シルラ」
と説明されていました。

 現在では人名や地名を現地の発音で伝えるのが一般的ですが、
歴史上の地名や人名まで現地読みにしているとは知りませんでした。

 子供と勉強すると いろいろ気づきがあっておもしろいですね。

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