◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第265回>中途
採用、企業はこんな人がほしい<その14>!
==■「企業は品質管理・信頼性管理に強い人がほしい!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
仕事のできる人とできない人の決定的な違いは「行動特性の差」に現れます。コン
ピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理
者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非とも
お読みいただきたいと思います。
===================================
<今回のメニュー>
=================================
【1】十分な商用テストをするにあらざれば真価を世に問うべからず!
【2】品質管理部門の人は軽く見られている!
【3】ダントツの高品質は利益を創出することを認識せよ!
【4】編集後記
=================================
エレベーターに挟まれて将来性ある高校生が死亡したシンドラーのエレベーター事
故はまだ記憶に新しい。この事故の直後、シンドラーエレベーター日本
法人の担当
者は「当社は万全な品質管理を実施しています」とコメントして世間のひんしゅく
を買った。やがて少年が住んでいたマンションのエレベーターは国産品に切り替え
られた。以来、シンドラー製のエレベーターは全く売れていないと言う。
自動車メーカーは恒常的にリコールを繰り返している。トヨタもアメリカでバッシ
ングを受け、豊田章男社長がアメリカ政府の公聴会に呼び出され、涙ながらに懺悔
した。そして経営的に大変な影響を受けた。
中小企業においても顧客企業に不良品を納入してしまい、選別・手直し、再製作、
不良対策書作成~お詫び行脚に莫大なお金をつぎ込んでいる。赤字に追い込まれ、
挙句の果ては取引停止を言い渡される。
規模の大小を問わず不良対策に費やされるお金(仕損費)は莫大だ。不良が発生し
なければ全て利益に計上されていたはずだ。
コンペティターが品質問題を起こしてくれれば、これはコンペティターの敵失だ。
品質を“売り”にしている会社にとってはビジネスチャンス到来だ。敵失ばかり繰
り返している会社もやっと目が覚め、品質管理・信頼性管理に強い人材を確保しよ
うと必死になるのだ。
【1】十分な商用テストを行うにあらざれば真価を世に問うべからず!
トヨタのマニャアルに豊田佐吉翁の遺訓として「十分な商用テストを行うにあらざ
れば真価を世に問うべからず」とある。「十分な商用テスト」とはどのように意味
付けすればいいのだろうか。
どこの会社も工程検査や出荷(最終)検査をして合格品だけを出荷している。工程
検査や出荷検査をまじめにやったとしてもそれはあくまでも「瞬間検査」に合格し
たに過ぎない。ここがポイントだ。私は「ゼロタイムクオリティ」と称している。
お客の手に渡ったときはもう機能・性能が損なわれていることは結構多いことは経
験済みだろう。
だからこそ信頼性試験が必要なのだ。信頼性は時間軸に対する品質であると同時に
温度・湿度、振動などさまざまなストレスに対して耐えられる品質である。製品出荷
のたびにやっていたのでは
費用も掛かるが時間が確保できない。だから生産開始前
にさまざまなストレスを加えながら加速度試験を実施して確認しておかなければな
らないのだ。
品質管理・信頼性管理に精通した人材を確保して配置しなければならないし試験設
備も確保しなければならない。設備の確保が予算的に困難であれば各種試験機関に
依頼しなければならない。手間隙が掛かる。そのため「十分な商用テスト」を省略
してしまう。その結果、後々大きな“やけど”を負うことになる。ここを改革しな
ければ競争には勝てない。
【2】品質管理部門の人は軽く見られている!
どこの会社にも品質管理部、品質保証部などという組織はある。しかし、高齢の男
子と女性のパート数名しか配置していない例は多い。実際外観検査をしたり簡単な
性能チェックをしているに過ぎないのだ。時には不良品の選別作業をさせている。
品質管理部門の人は軽く見られている。誰でもできる軽作業として扱われているき
らいがある。私は若いとき日立関連工場で働いた経験があるが、日立関連工場では
どこへ行っても「検査部」という組織になっていたのを覚えている。日立関連工場
では人材配置のバランスが効果的になされていた。つまり、「検査部」にも大学出
の優秀な人材がゴロゴロいる。
開発部門や設計部門の猛者たちと対等に渡り合うためにはそれなりの人材がいなけ
れば太刀打ちできないからだ。本生産に入る前にデザインレビューに参画して設計
的な不具合を是正させる。信頼性試験をやってまずい点を是正させる。これを徹底
して行い、不具合を潰してから本生産に入る仕組みだ。
多くの会社では品質管理部門の人は軽く見られている。はっきり言えばなめられて
いる。これではいい設計をさせ、いいものを生産させることはできない。
【3】ダントツの高品質は利益を創出することを認識せよ!
なぜ品質管理部門に有能な人材を配置しないのか。それは歪んだコスト意識からき
ているように思う。品質管理はつけたしぐらいに考えている経営トップは多い。ま
してや信頼性管理を本気でやろうとすれば莫大な
費用が掛かるからやらない。
にもかかわらず、不良を発生させてもっと多くの仕損費を発生させている。仕損費
を発生させて赤字に陥るばかりでなく、取引先から切られてしまい仕事が来なくな
ることまでは深く考えないようだ。
特に部品メーカーや下請けメーカーは切実だ。下手をすれば倒産、廃業に追い込ま
れる。コンペティターが喜ぶだけだ。勝手に自滅してくれれば黙っていても仕事が
舞い込むからだ。
仕事が舞い込んだ会社はダントツの高品質を売りにしているとしよう。親会社も考
える。「度々不良を出されてライン停止や最終ユーザーに品質問題で迷惑を掛ける
ならダントツの高品質メーカーをパートナーにするほうが安泰だ」と。
つまり、ダントツの高品質は利益創出に大きく貢献するのである。そして品質管理
や信頼性管理に精通した人材確保に益々力を入れるというわけだ。
【4】編集後記
品質管理をサボってもたまたま不良が発生しないことがある。多くの会社の経営ト
ップはこれに味を占める。「うちは検査なんかやらないけど不良は出ないよ」と自
慢したとたん、大変な不良を発生させてしまい、倒産の危機に陥った例はたくさん
ある。
次回に続く
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
仕事のできる人とできない人の決定的な違いは「行動特性の差」に現れます。コン
ピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理
者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非とも
お読みいただきたいと思います。
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【1】十分な商用テストをするにあらざれば真価を世に問うべからず!
【2】品質管理部門の人は軽く見られている!
【3】ダントツの高品質は利益を創出することを認識せよ!
【4】編集後記
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エレベーターに挟まれて将来性ある高校生が死亡したシンドラーのエレベーター事
故はまだ記憶に新しい。この事故の直後、シンドラーエレベーター日本法人の担当
者は「当社は万全な品質管理を実施しています」とコメントして世間のひんしゅく
を買った。やがて少年が住んでいたマンションのエレベーターは国産品に切り替え
られた。以来、シンドラー製のエレベーターは全く売れていないと言う。
自動車メーカーは恒常的にリコールを繰り返している。トヨタもアメリカでバッシ
ングを受け、豊田章男社長がアメリカ政府の公聴会に呼び出され、涙ながらに懺悔
した。そして経営的に大変な影響を受けた。
中小企業においても顧客企業に不良品を納入してしまい、選別・手直し、再製作、
不良対策書作成~お詫び行脚に莫大なお金をつぎ込んでいる。赤字に追い込まれ、
挙句の果ては取引停止を言い渡される。
規模の大小を問わず不良対策に費やされるお金(仕損費)は莫大だ。不良が発生し
なければ全て利益に計上されていたはずだ。
コンペティターが品質問題を起こしてくれれば、これはコンペティターの敵失だ。
品質を“売り”にしている会社にとってはビジネスチャンス到来だ。敵失ばかり繰
り返している会社もやっと目が覚め、品質管理・信頼性管理に強い人材を確保しよ
うと必死になるのだ。
【1】十分な商用テストを行うにあらざれば真価を世に問うべからず!
トヨタのマニャアルに豊田佐吉翁の遺訓として「十分な商用テストを行うにあらざ
れば真価を世に問うべからず」とある。「十分な商用テスト」とはどのように意味
付けすればいいのだろうか。
どこの会社も工程検査や出荷(最終)検査をして合格品だけを出荷している。工程
検査や出荷検査をまじめにやったとしてもそれはあくまでも「瞬間検査」に合格し
たに過ぎない。ここがポイントだ。私は「ゼロタイムクオリティ」と称している。
お客の手に渡ったときはもう機能・性能が損なわれていることは結構多いことは経
験済みだろう。
だからこそ信頼性試験が必要なのだ。信頼性は時間軸に対する品質であると同時に
温度・湿度、振動などさまざまなストレスに対して耐えられる品質である。製品出荷
のたびにやっていたのでは費用も掛かるが時間が確保できない。だから生産開始前
にさまざまなストレスを加えながら加速度試験を実施して確認しておかなければな
らないのだ。
品質管理・信頼性管理に精通した人材を確保して配置しなければならないし試験設
備も確保しなければならない。設備の確保が予算的に困難であれば各種試験機関に
依頼しなければならない。手間隙が掛かる。そのため「十分な商用テスト」を省略
してしまう。その結果、後々大きな“やけど”を負うことになる。ここを改革しな
ければ競争には勝てない。
【2】品質管理部門の人は軽く見られている!
どこの会社にも品質管理部、品質保証部などという組織はある。しかし、高齢の男
子と女性のパート数名しか配置していない例は多い。実際外観検査をしたり簡単な
性能チェックをしているに過ぎないのだ。時には不良品の選別作業をさせている。
品質管理部門の人は軽く見られている。誰でもできる軽作業として扱われているき
らいがある。私は若いとき日立関連工場で働いた経験があるが、日立関連工場では
どこへ行っても「検査部」という組織になっていたのを覚えている。日立関連工場
では人材配置のバランスが効果的になされていた。つまり、「検査部」にも大学出
の優秀な人材がゴロゴロいる。
開発部門や設計部門の猛者たちと対等に渡り合うためにはそれなりの人材がいなけ
れば太刀打ちできないからだ。本生産に入る前にデザインレビューに参画して設計
的な不具合を是正させる。信頼性試験をやってまずい点を是正させる。これを徹底
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多くの会社では品質管理部門の人は軽く見られている。はっきり言えばなめられて
いる。これではいい設計をさせ、いいものを生産させることはできない。
【3】ダントツの高品質は利益を創出することを認識せよ!
なぜ品質管理部門に有能な人材を配置しないのか。それは歪んだコスト意識からき
ているように思う。品質管理はつけたしぐらいに考えている経営トップは多い。ま
してや信頼性管理を本気でやろうとすれば莫大な費用が掛かるからやらない。
にもかかわらず、不良を発生させてもっと多くの仕損費を発生させている。仕損費
を発生させて赤字に陥るばかりでなく、取引先から切られてしまい仕事が来なくな
ることまでは深く考えないようだ。
特に部品メーカーや下請けメーカーは切実だ。下手をすれば倒産、廃業に追い込ま
れる。コンペティターが喜ぶだけだ。勝手に自滅してくれれば黙っていても仕事が
舞い込むからだ。
仕事が舞い込んだ会社はダントツの高品質を売りにしているとしよう。親会社も考
える。「度々不良を出されてライン停止や最終ユーザーに品質問題で迷惑を掛ける
ならダントツの高品質メーカーをパートナーにするほうが安泰だ」と。
つまり、ダントツの高品質は利益創出に大きく貢献するのである。そして品質管理
や信頼性管理に精通した人材確保に益々力を入れるというわけだ。
【4】編集後記
品質管理をサボってもたまたま不良が発生しないことがある。多くの会社の経営ト
ップはこれに味を占める。「うちは検査なんかやらないけど不良は出ないよ」と自
慢したとたん、大変な不良を発生させてしまい、倒産の危機に陥った例はたくさん
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