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税務調査ってどんなの?

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   税理士事務所にはさまざまなお問い合わせがあります。
   そのクエスチョンとアンサーがメルマガになりました
   
    ★★--税理士FAQ--1税務署ってどんなの(創刊号)
    2004-10-11
     発行 税理士 澤根哲郎
     sawane96@oka.urban.ne.jp
   
    コンセプトは分かりやすさです。
   ▲▽▼△■□▲▽▼△▲▽▼△■□▲▽▼△

   
   Q1 税務調査ってどんなの?
   
   A こんなのです。
   
   事務室に戻ってくると、全員が立ち上がっていた。
   社長が大声でどなっている。
   
   「お前ら、どういうつもりだ。人の金庫に勝手に入って。どろぼうみたいなこ
   として。帰れー!」
   
   部屋のなかは隅々まで緊張した空気が行き渡っていた。
   
   税務調査は、普通は任意で行われる。つまり、税務署員は、社長の同意がなけ
   れば、勝手に引き出しを開けたり、書類を見たりすることはできないのだ。こ
   のときは、社長の許可を受けずに金庫に入り、勝手に書類を持ち出したのだっ
   た。
   
   それを見た社長が激怒した。
   
   税理士になって、まだ数年しかたってないころのことだった。お付き合いをは
   じめたばかりの会社に税務調査が入った。なんどか税務調査の経験を重ねては
   いたが、このときはちょっと異例だった。税務署員が6人だったか7人だった
   か、大勢来たのだ。
   
   税務調査は通常一人のことが多く、たまに二人でくることがある。こんなに大
   勢だとびっくりしてしまう。
   
   ぼくが、なにかの用事で席をはずして、会社の事務所に入るとこの騒ぎだった
   のだ。税務署員も、社長も立っている。社長は怒り続けている。
   
   どうしたものかと思っていると、社長が「先生、ちょっと」とぼくを事務所の
   隅にひっぱった。
   
   「ああは言ったものの、先生困った。なんとかまとめてくれないか」
   
   20歳以上も年上の社長に頼りにされたのだ。ここは、がんばるところである。
   といっても、たいしたことはできない。
   
   まず、立っているのがよくないと気づいた。立っていると気も立ちやすい。ま
   ず、全員に座ってもらった。それから、悪いのは税務署員である。それは、明
   白だ。社長に謝罪してもらった。社長は謝罪を受け、自分も怒鳴って悪かった、
   と言った。
   
   これで、ひとまず、おさまった。
   
   実は、こんな騒動になる税務調査はあまりない。ぼくの経験でもこのほかに数
   回あるだけである。そのうち一度は、怒り狂った社長に後ろから抱き着いて、
   突進をとめた。
   
   これは、他のルートから聞いた話だけど、この社長、ぼくにずいぶん感謝して
   いたそうだ。
   
   「あのとき、澤根さんに止められなかったら何をしてたかわからない。」
   
   と言っていたそうである。
   
   こんなこともめったにない。
   
   税務署員は、公務員のなかでもかなりレベルが高いと感じている。礼儀態度な
   どである。
   
   だから、こんな騒ぎにはなかなかならない。騒ぎがあってももう少し静かなの
   である。
   
   ●さて、
   
   会社でも個人でも、税務調査というものがある。
   
   「どうしてうちに来るんだ」
   
   みなさん疑問に思われるようだけど、税務調査というものは来るものなのだ。
   
   利益を出していれば必ずくる。出してなければ、来ないかもしれない。
   
   どちらにしても、元気に仕事をしていれば、仕事が元気であれば、必ず来る。
   事業をしていて、税務署が来ないのは嘆くべきことなのだ。
   
   そう考えてもらいたい。
   
   普通はまず、税務署から電話がかかってくる。その場合は税理士と相談して日
   程を決めればよい。
   
   しかし、とつぜん税務署員がやってくることがある。それは、小売や飲食店な
   ど、現金を扱う量が多い場合だ。この場合も税理士に連絡を取る。
   
   税理士に頼んでない場合は、このときからでも依頼したほうがよい。税理士
   しでも税務署と対等以上にやりあうことができる人もたまにいる。
   
   しかし、それは、「たまに」、なのだ。
   
   普通は、勝てない。
   
   税務署との勝負は、「税(法)」と「会計」というルールの中で行われる。税
   務署はルールを知っている。納税者は普通は知らない。
   
   ルールを知っているものと知らないものが勝負する。勝敗は明らかだ。そして、
   ルールの勉強をしようと思っても、少々では追いつかない。
   
   だから、税理士が必要なのだ。税理士は納税者の味方だ。
   でも、そうは思っていない税理士もいるようなので、依頼するときには注意す
   べし、なのだ。
   
   次回は、一般的な税務調査がどのように行われるかを書く予定。


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