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「オワハラ」って何?

サラリーマンの世界では、うっかりと余計な一言を言ったばかりに、後で痛い目に
会ってしまう人たちが少なくありません。飲み会で、“今日は無礼講だから・・・”
という上司の言葉を真に受けて、止せばいいのに、わざわざイランことを言って睨まれて、
後で痛いしっぺ返しを受けたことがある私なんかは、今でも思い出すたびに苦いものが
こみ上げて来ます。

「雄弁は銀、沈黙は金」という格言があります。これには「その場の状況によっては、
余計なことは言わない方が吉」という意味もあるそうで、いわば、その場、その場の
状況に応じ、臨機応変に対応することの大切さを言い表しているそうです。
政治家がちょっとした失言で失脚してしまう今の世の中です。最近では、一般人でも
ツイッターでポロッとこぼしちゃったことで信頼を失ったり、職を失ったり、契約
取り消されたりとその人の人生が変わってしまうことも珍しくありません。
もはや普通の人でもちょっとした言動により運命が左右されてしまう時代です。
そんな世の中を平穏無事に過ごして行くためには、「何事が起きても慌てず、騒がず、
とにかく冷静であること、そして先ずは一呼吸置いてから対応すること」との昔からの
教訓がとても大切になってくるようです。

「口は災いの元」とはよく言ったものです。テレビドラマの半沢直樹みたいに
上司だろうと取引先だろうと正義に反する行為にはとことん立ち向かい、「倍返しだ」の
台詞とともに自分の信じるままに、言いたいことを言ったり、立ち振る舞ったりする人は、
テレビドラマの中だけの話かもしれません。

いやいや、そうでもないようです。実際の世界にも、意見が合わず上司に睨まれて左遷され、
とんでもない境遇に陥ろうともそこから這い上がってくる「サラリーマンの鏡」みたいな人も
いるようです。どんなに窓際の部署に追いやられても、子会社に飛ばされても、そこで
「サラリーマンのひと花」を咲かせる人たちです。
リクルートワークス研究所所長の大久保幸夫氏によると、逆境から這い上がって社長になった
サラリーマンは、意外と多いんだそうです。同氏は言います。
「不本意な人事異動を命じられた場合、多くの人がやる気を失うか、異動先で埋没してしまう
のが実情です。だが一方で、腐りそうになる気持ちをこらえ、不本意なポストでも踏ん張る
人たちがいます。左遷や降格人事を受けたときこそ、サラリーマンは、真価が問われるとも
言えるのです。」と。

でも、実際の話、そんな逆境から這い上がってトップにまで上り詰める人って、
ほんの一握りの人ですよね。だからこんな成功話が、サラリーマンへの教訓として世に
紹介されるのでしょう。
多くの普通のサラリーマンは、窓際のポストに飛ばされれば、「元同僚にはイビられ、
若手社員からはけんもほろろな取扱いをされて、“辞めてやる”と喉まで出て来る言葉
を必死に飲み込んで、“辞めたらどんなに楽か”と思いながらも、家族の顔を目蓋に
浮かべて、“やっぱり辞められないなぁ!”」とため息をつきながら頑張っている
のではないでしょうか?
中には運悪く「追い出し部屋」なるところまで追いやられる不幸な人もいるようです。
大分前に大手家電メーカー等で行われ、世間にその存在が知れ渡った「追い出し部屋」は、
消え去るどころか、つい最近も訴訟沙汰にまでエスカレートし、地裁の判断がやっと出た
との報道がされていました。「追い出し部屋」は、経営合理化という建前の下、しつこく、
人事の現場では密かに未だ行われているようです。

どんな世界にも、「光と影」がありますが、サラリーマンの世界にも「光と影」が
きっちりとあるようです。日の光を一杯に浴びて光り輝いている人もいれば、
その光の影で目立たないようにひっそりと咲いている人もいます。
私は、月の光の影で、ひっそりと夜に咲く花が好きです・・・・。      

前回の「朝方勤務」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「「オワハラ」って何?」についての話をします。

──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○「「オワハラ」って何?」
────────────────────────────────
大手企業を中心に企業の業績改善がすすむ中、来春卒業する
大学生らの就職活動は学生有利の「売り手市場」で進んでいます。
こうした中、人材を確保したい企業が、内定や内々定を出した学生に、活動を
終えるよう働きかけを強めているようです。一部では、学生に過剰な圧力をかけ、
「終われハラスメント(オワハラ)」などと呼ばれて問題化するケースも出ています。
学生の自由な選択を妨げれば違法行為となるおそれもあり、文部科学省は初の実態調査
に乗り出す方針です。

ある企業では、いったん内々定を出した学生が「就活を続けている」と明かした途端に、
内々定を取り消したそうです。また、別の企業では、内定の条件として「8月上旬は
研修があるので予定を空けておく」ことを繰り返し要求し、誓約書へのサインを
求めました。
これらの行為はいずれも学生へのハラスメント(嫌がらせ)に当たる可能性があり、
文部科学省も「内々定と引き換えに就職活動をやめるよう強要する」「8月1日以降、
長時間拘束する選考会や行事を実施する」などの例を挙げて、就活生への
ハラスメント行為を慎むよう企業に求めています。

これらの問題化の背景には、経団連が今年から新卒採用に関する指針を見直し、
採用選考の開始時期をこれまでより4カ月遅らせて8月1日としたことがあります。
経団連に加盟しない外資系や非経団連系の企業は指針に縛られず、早い段階で選考が
行えるため、経団連加盟企業は対策として、インターンシップなどを通じて実質的な
選考を前倒しで行うことも多いとされています。
このため、早めに採用選考をして内定や内々定を出す企業ほど、内定辞退を警戒して
「オワハラ」につながるケースも多いようです。
企業としては、手間ひまとコストをかけて確保した人材を逃したくないというのも
本音でしょう。多くの企業では内定を出した学生と継続的な接点を持つなど、
適切な範囲で内定辞退対策を講じており、今のところ行き過ぎた行為は一部と
みられますが、文部科学省は今月から、大学の就職支援担当部署などを対象に
抽出方式でハラスメント行為の実態調査も行うそうです。

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