急成長サトーの人材
採用術――「玉石混交」が活力引き出す、中途6割、出戻りも。
2005年09月15日の日経産業新聞にバーコードシステム
機器大手のサトーの記事が掲載されていました。
サトーは東証一部上場企業で2006年3月期の
売上高は
664億円、
経常利益は58億円と3期連続増収増益の見通し
の会社です。
この会社がユニークなのはその人材戦略です。
社内の
取締役6人のうち5人が中途入社で、社長、会長も
移籍組という変わり種なのです。
全社員数は2005年3月末で1431人。このうち中途入社組は
829人で比率は58%だ。06年春と07年春の
採用もそれぞれ、
新卒約30人に対して中途は約60人を計画しています。
藤田会長は同社の姿をあえて「玉石混交」と表現します。
輝き方はそれぞれに異なるが、多彩な人材の結集が
組織としての活力を引き出しているのです。
現役社員が常に外部の人材を探し回り、中途の
採用数は新卒を大きく上回ります。
退職者が出たり、仕事量が増えて人手不足になれば、その職場の責任者自ら補充する努力をするのが同社の原則です。
新卒はあえて異色の人材を積極
採用する。藤田東久夫会長が目指すのは「多種多様でいろんな人がいる会社」です。
「支店によく来る若い営業担当者がなかなかいい」
「この人を採ると決めたから面接して」。
サトーの
人事部長のもとには全国の支店から人材情報が
届きます。
会長はこういっています
「サトーには誰もが
採用活動をしなくてはいけないという
方針がある。
かつて
人事考課にも
採用活動をどのぐらいしたかという項目
があり、今でもその考え方が残っている。
幹部社員が自分で外から人を入れようとするか、
それともそれは
人事部の仕事だと思うか、
この違いが生き生きとした企業と停滞している企業の差
だと思っている」
「肝心なのは純粋培養をしてはいけないということだ。
仕事ができる人ばかりを一〇〇%は採れないし、
多少は目をつぶって人情で引っ張ってくることもある。
他社で部長になっている友人を入社させて失敗することもある。
それでも、いろんな社員がいる方がずっとましだ」
「いろんな人材を交ぜるために新卒の
採用時には、
駄目な人も採る。時間に遅刻するとか、身だしなみが悪い
とか、面接で適切に返事できないという人を次の面接に
進めたりする。面接は私服でいい。その日はほかの会社に行かないという証拠でもある」
大変ユニークですが真理を捉えてもいます。
しかし、中途入社が中心の職場で求心力は高めていけるかという疑問も出てきます。
「いけますねえ。社長も会長も中途だから、中途の人も居心地いいはず。新卒は新卒で同期の団結が固いしね。だから『うまくミックスしなさい』ということだけは言っている」
とは会長の言です。
幹部も求心力の維持に「全く問題がない」と口をそろえています。
ただ、独自の事業モデルの教育には徹底して労力をつぎ込んでいます。
「シールやラベルなど消耗品のきめ細かな供給、
関連データの提供をして初めて顧客とつながることを忘れるな」。
この8月から
人事部が中途入社したばかりの社員を本社に集め、
事業モデルを教え込む研修を始めました。
採用の形態ではなく、経営理念の共有が求心力を生むと考えています。
また同社にはトップにあてて毎日必ず執筆する「三行提報」
という仕組みがあります。
127文字前後の日報には毎月の表彰制度があり、
優秀者にはボーナスが出るほか提出率が昇進の条件になります。
全社員の意識を業務改善に向けさせる狙いです。
サトーには、経営理念の共有を行い、絶え間ない改革への取り組みを起こすという組織変革を常に行うところに、強さを感じます。そのために必要な人材をこだわりなく
採用するという日本企業には珍しい大胆な取り組みが現れているのでしょう。今後の同社の展開に注目したと思います。
急成長サトーの人材採用術――「玉石混交」が活力引き出す、中途6割、出戻りも。
2005年09月15日の日経産業新聞にバーコードシステム
機器大手のサトーの記事が掲載されていました。
サトーは東証一部上場企業で2006年3月期の売上高は
664億円、経常利益は58億円と3期連続増収増益の見通し
の会社です。
この会社がユニークなのはその人材戦略です。
社内の取締役6人のうち5人が中途入社で、社長、会長も
移籍組という変わり種なのです。
全社員数は2005年3月末で1431人。このうち中途入社組は
829人で比率は58%だ。06年春と07年春の採用もそれぞれ、
新卒約30人に対して中途は約60人を計画しています。
藤田会長は同社の姿をあえて「玉石混交」と表現します。
輝き方はそれぞれに異なるが、多彩な人材の結集が
組織としての活力を引き出しているのです。
現役社員が常に外部の人材を探し回り、中途の採用数は新卒を大きく上回ります。
退職者が出たり、仕事量が増えて人手不足になれば、その職場の責任者自ら補充する努力をするのが同社の原則です。
新卒はあえて異色の人材を積極採用する。藤田東久夫会長が目指すのは「多種多様でいろんな人がいる会社」です。
「支店によく来る若い営業担当者がなかなかいい」
「この人を採ると決めたから面接して」。
サトーの人事部長のもとには全国の支店から人材情報が
届きます。
会長はこういっています
「サトーには誰もが採用活動をしなくてはいけないという
方針がある。
かつて人事考課にも採用活動をどのぐらいしたかという項目
があり、今でもその考え方が残っている。
幹部社員が自分で外から人を入れようとするか、
それともそれは人事部の仕事だと思うか、
この違いが生き生きとした企業と停滞している企業の差
だと思っている」
「肝心なのは純粋培養をしてはいけないということだ。
仕事ができる人ばかりを一〇〇%は採れないし、
多少は目をつぶって人情で引っ張ってくることもある。
他社で部長になっている友人を入社させて失敗することもある。
それでも、いろんな社員がいる方がずっとましだ」
「いろんな人材を交ぜるために新卒の採用時には、
駄目な人も採る。時間に遅刻するとか、身だしなみが悪い
とか、面接で適切に返事できないという人を次の面接に
進めたりする。面接は私服でいい。その日はほかの会社に行かないという証拠でもある」
大変ユニークですが真理を捉えてもいます。
しかし、中途入社が中心の職場で求心力は高めていけるかという疑問も出てきます。
「いけますねえ。社長も会長も中途だから、中途の人も居心地いいはず。新卒は新卒で同期の団結が固いしね。だから『うまくミックスしなさい』ということだけは言っている」
とは会長の言です。
幹部も求心力の維持に「全く問題がない」と口をそろえています。
ただ、独自の事業モデルの教育には徹底して労力をつぎ込んでいます。
「シールやラベルなど消耗品のきめ細かな供給、
関連データの提供をして初めて顧客とつながることを忘れるな」。
この8月から人事部が中途入社したばかりの社員を本社に集め、
事業モデルを教え込む研修を始めました。
採用の形態ではなく、経営理念の共有が求心力を生むと考えています。
また同社にはトップにあてて毎日必ず執筆する「三行提報」
という仕組みがあります。
127文字前後の日報には毎月の表彰制度があり、
優秀者にはボーナスが出るほか提出率が昇進の条件になります。
全社員の意識を業務改善に向けさせる狙いです。
サトーには、経営理念の共有を行い、絶え間ない改革への取り組みを起こすという組織変革を常に行うところに、強さを感じます。そのために必要な人材をこだわりなく採用するという日本企業には珍しい大胆な取り組みが現れているのでしょう。今後の同社の展開に注目したと思います。