【メルマガ】総務部長の本当のひとりごと

【メルマガ】総務部長の本当のひとりごと

atc-1844

column:column_misc:column_management

2005-09-27

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 　　　　　　　　　　　 総務部長の本当のひとりごと 　　　　　　　　　　　　　　　　第４１話 　　　　　　　　　　　　　 ２００５．９．２７ 　　　　　　　　　　　　http://www.daikin-i.com _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 　こんにちは。不定期配信「総務部長の本当のひとりごと」第４１話です。 　わー、前回メルマガから２ヶ月以上も経っておりました。あんまり久々で忘れ ていた方も大勢いらっしゃるでしょうね（汗）。 　こんな調子でやっているので、メルマガ配信中止にされても仕方がありません よね。(^^;) 　ブログの方は週１～２回更新しておりますので、こちらの方をご覧いただけれ ば幸いです。 「総務部長のひとりごとブログ」 http://daikin-i.tea-nifty.com/hitorigoto/ 　ところで昨日から、あまりにも「経営者」について考えることが多すぎて、誰 かに話したい気持ちに駆られたので、久々にメルマガを出すことに決めました。 　良かったらお付き合い下さい。(^^)　不愉快な気持ちにさせてしまったらごめ んなさい。さっさと削除してください。m(_ _)m 『経営者の覚悟』 　昨日はいろいろ考えさせられることが多かったんです。 　実は弊社が取引をしているＫ社が連絡不通になり、不思議に思ってＫ社事務所 に行ってみると、閉ざされたシャッターに１枚だけＡ４の紙が張ってありました。 　そこにはＫ社が支払い不能に陥り、現在弁護士の指揮の下、破産申立の手続き 中である旨が記載されていました。 　その日付けを見ると９月６日。Ｋ社の担当者が弊社に営業に来たのが９月２日。 　どうやらＫ社の一般社員は、破産申立の予定を全く知らされておらず、本当に 「寝耳に水」状態だったのではないかと思います。 　弊社にとっても全く想定外。頻繁に電話連絡することもなかったので、Ｋ社の 倒産を知るには、私がＫ社事務所に出向かなければなりませんでした。（某信用 情報機関も今回の一件はわからなかったようです。） 　そんな時、知り合いの行政書士の先生が私を訪ねてきました。お茶を飲みなが ら雑談していたのですが、そんなときに先生のご友人で、先月まで会社を経営さ れていた方の話になりました。 　その方は経営されている会社が債務超過に陥り、自分の生命保険金を担保に自 殺してしまったとのこと。 　そして自殺した２日後に、先生の自宅に遺言書が届き、会社の清算や債権者へ の支払い、また従業員への給料支払いについて細かく記載されていたとのことで す。 　非常に生真面目な方だったそうで、行政書士の先生も本当にがっかりしておら れました。 　またまたこんな話も思い出しました。 　今年の６月、知り合いの社長が経営するＳ社が突然「解散」しました。 　Ｓ社の取引先に清算人からファックスが届き、慌てて私はＳ社の事務所に電話 をしました。 　すると意外にもこんな返事でした。 （大野） 　あの～、Ｓ社さんは解散されたんですか？　倒産されてしまったんですか？ （Ｓ社の女性従業員） 「は？　今朝からそのようなお電話をいただくのですが、通常通りに営業してお ります。」 （大野） 　えっ？　そ、そうですか・・・。それなら良いのですが・・・、失礼いたしま した。（ガチャ） 　んんん？　おかしい。それならこのファックスは偽物か！？ 　Ｓ社は翌週も営業していました。いくら電話しても従業員の方は「わからない」 の一点張りで、挙げ句の果てには「清算人」に電話してくれとのこと。 　清算人に電話してくれ？　それって思いっきり会社を清算する手続きに入って いるということなんじゃないの！？ 　その後、その清算人とも直接電話で話をしましたが、すでにＳ社は臨時株主総 会により６月上旬に解散を決議したとのこと。 　つまり、全く従業員には知らされていなかったということです。 　可哀想に従業員は給料をもらえるかどうかわからないまま、またＳ社の社長と 会うこともなく、仕事をし続けていたという訳なんです。 　当該のＳ社社長は現在行方知れず・・・。 　結局Ｓ社はその後営業を停止し、完全に倒産しました。 　良く「経営者は孤独だ」と言いますが、確かに相談する相手がなかなか見つか らず悩んでいる経営者を多く見かけます。 　信頼しきっていた人に裏切られた、とか、金を持ち逃げされた、などという経 営者ならおそらく耳にした事のある話題だと思います。 　お話させていただいた３社の社長。破産申立中のＫ社社長、自殺で解決を目指 した某社長、会社を清算し雲隠れしたＳ社社長・・・。 　私は声を大にして言いたい。 「もっと良い解決方法はなかったんですか！？」 　経営者は責任を取る宿命があります。だから経営者としての報酬をもらってい るんです。 　少なくとも従業員にはしっかりと説明してあげるべきじゃなかったでしょうか？ 　社員に心配を掛けたくない！？　ギリギリまで倒産回避に向けがんばっていた から、社員に説明できなかった！？　それこそ自分の命を掛けて経営責任を取っ た！？ 　そんなの、本当の経営者の責任の取り方じゃないですよ！！ 　会社が赤字になる、継続困難になる、経営不能になる、それはもちろん経営者 の責任です。 　でもそこから逃げようとする経営者のいかに多いことか！！ 　そんな覚悟だから最初っから経営が上手くいかないんですよ！ 　おっと、私は未熟な経営者です。偉そうなことを言う資格はありません（笑）。 　でももし弊社に倒産の危機が迫ったら、そのときは従業員に思い切って説明し ようと思っています。「ゴメンナサイ」って。(^^;) 　こうすることでいち早く逃げる（＝辞める）社員もいるでしょう。でも「逃げ る」という選択肢を与えてあげなければ、従業員にとっては不幸です。 　亡くなった方を悪く言うつもりはありませんが、経営者としての責任の取り方 を、もっと違う方向に見出してくれれば良かったのに・・・、と悔やまれてなり ません。 　Ｋ社、Ｓ社の社長は論外です。従業員にも顧客にも説明する余力がない以前に、 経営者としての覚悟が足りなかったのでしょう。 　会社を倒産させた方でも、人格者はたくさんいらっしゃいます。会社を潰すこ とはできるだけ避けて欲しいですが、決して「会社倒産＝人間失格」ではないん です。 　結局私が言いたいことは、経営者である以上、従業員やお客様と常にコミュニ ケーションを取って、全部ディスクロージャー（情報公開）できなくても、必要 に応じて相談する、一緒に悩むことを遠慮しないでやるべきだということです。 　私は本当は経営者になるべき器じゃないんです。でもなってしまった以上、泣 き言を言っても始まりません。 　覚悟を決めてダメなときは、きれいに会社を畳んであげれば良いじゃないです か？　それが経営者の本当の覚悟だと私は思っています。 「倒産を経験していないからそんなキレイごとが言えるんだ」とおっしゃる方が いることも承知しています。 　でも経営者ってそもそもキレイごとが堂々と言えて、その実現のために動くの が仕事なんじゃないでしょうか？　そしてキレイごとと現実のギャップで悩み、 夢の実現のために東奔西走する。それが経営者の仕事です。 　こういう気持ちを失ったとき、私は経営の立場から自ら身を引くつもりです。 　辛いことも多いですが、毎日仕事が楽しいです。明日もがんばります！ （あ、まだ今日の仕事が残ってた・・・。） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 大金興業株式会社（だいきんこうぎょうかぶしきがいしゃ） 取締役総務部長 兼 経営企画室長　大野 光政 「総務部長の本当のひとりごと」（２００５年９月２７日） ホームページＵＲＬ　http://www.daikin-i.com ご意見・ご質問は　　homepage@daikin-i.com ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ このメールマガジンは『メルマガ天国』『まぐまぐ』『melma!』『カプライト』 『RanSta』を利用して発行しています。 http://melten.com/ (マガジンID:13505) http://www.mag2.com/ (マガジンID:0000095820) http://www.melma.com/ （マガジンID:m00084104） http://cgi.kapu.cplaza.ne.jp/m/7288.html http://www.ransta.jp/backnumber_752/ 購読解除はこちら　http://www.daikin-i.com/merumaga.html ※このメールマガジンの転載はご遠慮ください。ただし、このメルマガをお友達 にご紹介してくださるための転載なら大歓迎です。(^o^)/