□■--------------------------------------------------------------■□
平成19年4月5日
知った日から利益を生み出す
社会保険・
労務管理
第114号
□■--------------------------------------------------------------■□
みなさま、こんにちは。
『利益を生み出す
社労士』のコエヅカです(^o^)丿
今回は、年金の
マクロ経済スライドのお話の続きです。
平成16年の年金改正では、年金財政が今後100年間にわたり財政の均衡を
保つことが出来ないと見込まれる場合には、
マクロ経済スライドを適用するこ
ととしています。
この
マクロ経済スライドが適用される期間を調整期間と呼びます。
固定した保険料水準による収入と積立金の取り崩しの範囲内で賄える給付水準
となり、約100年間にわたり財政が均衡する目途が立つまで間(調整期間中)
は、通常の改定率×調整率を基準として改定が行われます。
そして、年金財政が安定する目途が立った時点で調整期間は終了し、その後は、
一人当たりの手取り
賃金や物価の変動に基づき年金額が改定されるようになり
ます。
通常の改定率(調整をしない改定率)は次の通りです。
新規受給者
賃金スライド(一人当たりの手取り
賃金変動率)
既受給者
物価スライド(物価変動率)
※新規受給者とは、65歳未満の
受給権者のことで、既受給者とは、65歳以
上の
受給権者のことをいいます。
調整期間中の改定率は次のようになります。
新規受給者
賃金スライド-調整率
既受給者
物価スライド-調整率
調整率は、公的年金被保険数の減少率(0.6%程度)と平均余命の伸び率を
勘案した一定率(0.3%程度)を加算したものです。
上記の調整期間中の改定率の式をみれば分かる通り、「
マクロ経済スライド」
は、新たに年金受給者になる者はもちろん、既に年金を受給中の者に対しても
実施されます。
厚生労働省では、2025年までは、1年当たり平均―0.9%程度のスライ
ド調整を予定しています。
すなわち、調整期間中は、物価・
賃金が上昇した場合、―0.9%の調整が行
われます。
また、スライド調整が行われた場合、前年度の名目年金額を下回る場合は、年
金改定率をゼロとすることも規定されました。
ところで、上記で説明した通り、調整前の年金改定率に関しては、新規受給者
に関しては、一人当たりの手取り
賃金変動率、既受給者に関しては、物価変動
率で改定することとされています。
そこで、下記の3つのケースに分けて「
マクロ経済スライド」の影響を考えて
見ましょう。
(1)
賃金・物価がある程度上昇した場合の改定率
賃金上昇率2.5%、物価上昇率2.0%と仮定すると
新規受給者 2.5%-0.9%=1.6%
既受給者 2.0%-0.9%=1.1%
(2)
賃金・物価の上昇率が小さい場合の改定率
賃金上昇率0.6%、物価上昇率0.4%と仮定すると
新規受給者 0.6%-0.9%=―0.3% → 0%
既受給者 0.4%-0.9%=―0.5% → 0%
「スライド調整で前年度の名目年金額を下回る場合は改定率はゼロ」となり
ます。
(3)
賃金・物価が下落した場合の改定率
賃金下落率-0.6%、物価下落率―0.4%と仮定すると
新規受給者 ―0.6%-0.9%=―1.5% → ―0.6%
既受給者 -0.4%-0.9%=―1.3% → ―0.4%
「スライド調整は名目額を下限とします」ので、この場合スライド調整は行
われません。
以上から明らかなように
賃金・物価が上昇した場合は、その上昇に比例した
形で年金の受給額が増加することなく、増加額は圧縮されます。
また、
賃金・物価が下落した場合は、その下落率に比例して年金の受給額が
減少します。
簡単に言うと今後はよほど大きな物価上昇がない限り年金額が増額されるこ
とはなく、年金の名目額は下がりませんが、実質的な価値は減少していくと
いうことです。
平成16年度の年金改正が行われた時点で厚生労働省は、
被保険者数の減少
を0.6%と見込んでいますが、パートタイマーをはじめとする非正規
雇用
者数が増加し、
厚生年金保険の
被保険者数が減少すれば、この0.6%も見
直される可能性もあります。
また、年金改正時では、
厚生年金保険料率を18.3%まで引き上げて固定
すれば、基準世帯で現役世代の50.1%の所得が確保されると説明されて
きましたが、その後の少子化の一層の進展でこの水準を維持出来るか疑問視
されています。
いずれにせよ、現在は現役世代の約6割と言われている年金額が将来5割以
下に低下すると予想されています。
すなわち、モデル世帯で夫婦2人の
老齢基礎年金・
老齢厚生年金の合計額が
現在は23万円の価値がありますが、20年後には名目は約23万円でも実
質的な価値は約19万円になる見込です。
従来は保障されていた年金の実質的な価値が保障されない仕組みに変質した
のです。
これからは従来のように老後は年金だけに頼ることは一層難しくなり、個人
の自助努力が求められます。
次回は、
傷病手当金のお話します。お楽しみに。
----------------------------------------------------------------------
【編集後記】
給与担当者の皆様へ
平成19年4月以降、
健康保険の料額表が変更され、従来の等級に上限、下限
ともに4等級追加されました。
従来は、
報酬月額(
月給)が955,000円以上の方は、
標準報酬月額は、
980,000円で打ち止めでしたが、これが1,175,000円以上で
打ち止めとなります。
すなわち、1,005,000円以上の
報酬を得られている方は、4月以降
健康保険料が引上げられます。
1,005,000円以上の収入を得られている方の4月分給与から、
報酬
に応じた
健康保険料の本人負担額を忘れずに控除しましょう。
参考・「
健康保険料額表」
⇒
http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/kenkouhokenryougakuhyou.htm
最後までお読み頂き、ありがとうございました。コエヅカでした。
ご意見、ご質問、ご感想は下記メール先までお願い申し上げます。
michiaki★ja3.so-net.ne.jp
上記メールアドレスの★を@に変更して下さい。スパムメール防止対策のため、
★を入れたメールアドレスで表示しています。
----------------------------------------------------------------------
【免責条項】
当メールマガジンの記載内容には細心の注意を払っておりますが、
記載の内容によって生じた損害については責任を負いかねますので
ご了承ください。
----------------------------------------------------------------------
Copyright
社会保険労務士 肥塚道明
無断転載・転写・コピー・転送等は禁じます。
----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を
利用して発行しています。
解除ですか? 次回はもっとためになりますよ。
配信中止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000147180.htm
発行者WEBサイト:
http://open.sesames.jp/68542393/html/_TOP/
関連WEBサイト:大阪
労務管理事務所
http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/
社会保険情報局
http://www.osaka-sr.com/index.html
インターネット起業短期成功バイブル
http://koezuka.net/0start/
情報商材秘密暴露研究所
http://koezuka.seesaa.net/
======================================================================
□■--------------------------------------------------------------■□
平成19年4月5日
知った日から利益を生み出す社会保険・労務管理
第114号
□■--------------------------------------------------------------■□
みなさま、こんにちは。
『利益を生み出す社労士』のコエヅカです(^o^)丿
今回は、年金のマクロ経済スライドのお話の続きです。
平成16年の年金改正では、年金財政が今後100年間にわたり財政の均衡を
保つことが出来ないと見込まれる場合には、マクロ経済スライドを適用するこ
ととしています。
このマクロ経済スライドが適用される期間を調整期間と呼びます。
固定した保険料水準による収入と積立金の取り崩しの範囲内で賄える給付水準
となり、約100年間にわたり財政が均衡する目途が立つまで間(調整期間中)
は、通常の改定率×調整率を基準として改定が行われます。
そして、年金財政が安定する目途が立った時点で調整期間は終了し、その後は、
一人当たりの手取り賃金や物価の変動に基づき年金額が改定されるようになり
ます。
通常の改定率(調整をしない改定率)は次の通りです。
新規受給者 賃金スライド(一人当たりの手取り賃金変動率)
既受給者 物価スライド(物価変動率)
※新規受給者とは、65歳未満の受給権者のことで、既受給者とは、65歳以
上の受給権者のことをいいます。
調整期間中の改定率は次のようになります。
新規受給者 賃金スライド-調整率
既受給者 物価スライド-調整率
調整率は、公的年金被保険数の減少率(0.6%程度)と平均余命の伸び率を
勘案した一定率(0.3%程度)を加算したものです。
上記の調整期間中の改定率の式をみれば分かる通り、「マクロ経済スライド」
は、新たに年金受給者になる者はもちろん、既に年金を受給中の者に対しても
実施されます。
厚生労働省では、2025年までは、1年当たり平均―0.9%程度のスライ
ド調整を予定しています。
すなわち、調整期間中は、物価・賃金が上昇した場合、―0.9%の調整が行
われます。
また、スライド調整が行われた場合、前年度の名目年金額を下回る場合は、年
金改定率をゼロとすることも規定されました。
ところで、上記で説明した通り、調整前の年金改定率に関しては、新規受給者
に関しては、一人当たりの手取り賃金変動率、既受給者に関しては、物価変動
率で改定することとされています。
そこで、下記の3つのケースに分けて「マクロ経済スライド」の影響を考えて
見ましょう。
(1) 賃金・物価がある程度上昇した場合の改定率
賃金上昇率2.5%、物価上昇率2.0%と仮定すると
新規受給者 2.5%-0.9%=1.6%
既受給者 2.0%-0.9%=1.1%
(2) 賃金・物価の上昇率が小さい場合の改定率
賃金上昇率0.6%、物価上昇率0.4%と仮定すると
新規受給者 0.6%-0.9%=―0.3% → 0%
既受給者 0.4%-0.9%=―0.5% → 0%
「スライド調整で前年度の名目年金額を下回る場合は改定率はゼロ」となり
ます。
(3) 賃金・物価が下落した場合の改定率
賃金下落率-0.6%、物価下落率―0.4%と仮定すると
新規受給者 ―0.6%-0.9%=―1.5% → ―0.6%
既受給者 -0.4%-0.9%=―1.3% → ―0.4%
「スライド調整は名目額を下限とします」ので、この場合スライド調整は行
われません。
以上から明らかなように賃金・物価が上昇した場合は、その上昇に比例した
形で年金の受給額が増加することなく、増加額は圧縮されます。
また、賃金・物価が下落した場合は、その下落率に比例して年金の受給額が
減少します。
簡単に言うと今後はよほど大きな物価上昇がない限り年金額が増額されるこ
とはなく、年金の名目額は下がりませんが、実質的な価値は減少していくと
いうことです。
平成16年度の年金改正が行われた時点で厚生労働省は、被保険者数の減少
を0.6%と見込んでいますが、パートタイマーをはじめとする非正規雇用
者数が増加し、厚生年金保険の被保険者数が減少すれば、この0.6%も見
直される可能性もあります。
また、年金改正時では、厚生年金保険料率を18.3%まで引き上げて固定
すれば、基準世帯で現役世代の50.1%の所得が確保されると説明されて
きましたが、その後の少子化の一層の進展でこの水準を維持出来るか疑問視
されています。
いずれにせよ、現在は現役世代の約6割と言われている年金額が将来5割以
下に低下すると予想されています。
すなわち、モデル世帯で夫婦2人の老齢基礎年金・老齢厚生年金の合計額が
現在は23万円の価値がありますが、20年後には名目は約23万円でも実
質的な価値は約19万円になる見込です。
従来は保障されていた年金の実質的な価値が保障されない仕組みに変質した
のです。
これからは従来のように老後は年金だけに頼ることは一層難しくなり、個人
の自助努力が求められます。
次回は、傷病手当金のお話します。お楽しみに。
----------------------------------------------------------------------
【編集後記】
給与担当者の皆様へ
平成19年4月以降、健康保険の料額表が変更され、従来の等級に上限、下限
ともに4等級追加されました。
従来は、報酬月額(月給)が955,000円以上の方は、標準報酬月額は、
980,000円で打ち止めでしたが、これが1,175,000円以上で
打ち止めとなります。
すなわち、1,005,000円以上の報酬を得られている方は、4月以降
健康保険料が引上げられます。
1,005,000円以上の収入を得られている方の4月分給与から、報酬
に応じた健康保険料の本人負担額を忘れずに控除しましょう。
参考・「健康保険料額表」
⇒
http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/kenkouhokenryougakuhyou.htm
最後までお読み頂き、ありがとうございました。コエヅカでした。
ご意見、ご質問、ご感想は下記メール先までお願い申し上げます。
michiaki★ja3.so-net.ne.jp
上記メールアドレスの★を@に変更して下さい。スパムメール防止対策のため、
★を入れたメールアドレスで表示しています。
----------------------------------------------------------------------
【免責条項】
当メールマガジンの記載内容には細心の注意を払っておりますが、
記載の内容によって生じた損害については責任を負いかねますので
ご了承ください。
----------------------------------------------------------------------
Copyright 社会保険労務士 肥塚道明
無断転載・転写・コピー・転送等は禁じます。
----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を
利用して発行しています。
解除ですか? 次回はもっとためになりますよ。
配信中止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000147180.htm
発行者WEBサイト:
http://open.sesames.jp/68542393/html/_TOP/
関連WEBサイト:大阪労務管理事務所
http://www012.upp.so-net.ne.jp/osaka/
社会保険情報局
http://www.osaka-sr.com/index.html
インターネット起業短期成功バイブル
http://koezuka.net/0start/
情報商材秘密暴露研究所
http://koezuka.seesaa.net/
======================================================================