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(第2話)費用を固変分解して考える!

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シリーズ「コスト対応力とコンピテンシー!」

<第163回>[(第2話)費用を固変分解して考える! ]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「コスト対応力とコ
ンピテンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介してい
きます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「費用を固変分解して考える!」
【3】コンピテンシーを自己チェックする
【4】今日のポイント
【5】編集後記

===========================

売上高、原価、販売費一般管理費などが分かれば、損益計算書は作成できます。
しかし、コストをマネジメントする場合は、全ての費用を「固定費」と「変動費
に分解し、「損益分岐点売上高」を算出して、利益計画を詰めていくことが必要
です。

【1】心に刻んでおきたい言葉

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奉仕を主とする事業は栄え、利得を主とする事業は衰える。

       ヘンリー・フォード

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【2】メルマガ本論

[(第2話)費用を固変分解して考える!]

経営活動で発生する費用は、全て「固定費」と「変動費」に分解できます。勘定
科目ごとに集計して両者の合計を計算することはそれほど難しいことではありま
せん。

1.固定費変動費

(1)固定費

固定費とは、売上げの大小にかかわらず決まって発生する費用のことです。代表
的な固定費は「労務費」です。賃借料、光熱費、通信費なども固定費になります。

(2)変動費

変動費は、創業度の大小、つまり売上高に比例して増減する費用のことです。メ
ーカーであれば部材の調達費(外注費含む)、卸・小売などであれば仕入れ費用
です。

電気やガスを動力として使用している場合は、変動費になります。また労務費
中の時間外手当は綿密に言えば準変動費です。

その他もろもろの費用勘定科目のルールに基づいて固定費変動費に分解しま
す。

2.限界利益をいつも念頭に置く

限界利益とは、売上高から変動費を差し引いたものです。したがって限界利益は、
会社が稼ぎ題した「付加価値」と置き換えることができます。そしてこの付加価
値は、固定費と利益分ということになるのです。式に表すと次のようになります。

 ★★ 売上高変動費限界利益(付加価値)=固定費+利益 ★★ です。

最近の日経ビジネスに興味深い記事が載っていました。東証1.2部企業の付加
価値に対する平均労務費(労働分配率)は62%でしたが、ここ10年ずっと増
益の企業153社の平均労働分配率は45%だというのです。

金額ベースで見た場合、東証1.2部企業の一人当たりの給与に対して増益企業
の給与は4.7%しか高くないというデータも掲載されていました。

そこから読み取れることは

◆ 増益企業は、労働生産性がかなり高いから労働分配率を低く抑えられている。

◆ 給与が抜群に高いわけではないのに社員のモチベーションが高く維持されて
  いる。

◆ 増益企業のほとんどで成果主義が導入されてうまく機能している。

ということです。

社員は、自分がどう評価されてこの給与なのかを納得すれば、あとは承認、権限
委譲、満足感、やりがいなどでモチベーションが高まることを示しているのです。

3.損益分岐点売上高をいつも念頭に置く!

損益分岐点売上高は、利益も出ず、赤字にもならないときの売上高ですから、前
述の式で利益を“0”にしてちょっと式をいじれば求めることができます。

◆ 売上高変動費固定費+利益(0とする)

◆ 売上高(1-変動費売上高)=固定費

◆ 売上高固定費/(1-変動費売上高)=固定費/(1-変動費率)

この売上高こそが「損益分岐点売上高」なのです。簡単でしょ。ここから利益計
画を検討することになります。

売上高を伸ばす」。「固定費を下げる」。「変動費を下げる」。たとえ売り上
げが減っても減収増益ということも可能なのです。

【3】コンピテンシーを自己チェックする

「挑戦意欲」なるコンピテンシーの現状レベルをチェックしてみることは有効で
す。

<行動基準の例>
使命感をもち、与えられた目標よりも一段上の目標を設定して挑戦してきた。

<正に当てはまる>、<どちらかといえば当てはまる>、<どちらかといえば当
てはまらない>、<全く当てはまらない> ← どれに印が付きますか。

===================================

会社で仕事をしていて「使命感」の乏しい仕事振りの人は結構多いです。常に上
を目指さない、つまり向上心の希薄な人は、仕事のできる人財ではないのです。

あなたはどれに印が付きましたか。もし<正に当てはまる>に印が付いたなら、
あなたの「挑戦意欲」なるコンピテンシーは磨かれているから、仕事の効率化、
生産性向上に貢献してきたに違いないのです。

<正に当てはまる>以外に印が付いた人は「挑戦意欲」なるコンピテンシーを磨
く必要があるのです。

【4】今日のポイント

(1)全ての費用固定費変動費に分解してみる。

(2)勝ち組企業は労働生産性が高いから労働分配率が低く抑えられている。

(3)給与は高いに越したことはないが、承認、権限委譲、満足感、やりがいな
   どが社員の高いモチベーションつながる。(金だけで社員は動くものでは
   ない)

(4)利益計画には、売上げ増進、固定費削減変動費削減の三つに総合的に取
   り組む施策を織り込むことが大切。

【5】編集後記

継続的に利益を増進させている企業は、人材の人財化に力を注いでいます。そし
て「仕事のできる人の集団作り」に全力を挙げています。

仕事のできる人の集団だからこそ利益も増進できるのです。これがプラスのスパ
イラルアップを形成しているのです。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=



次回予告
次回は、シリーズ「コスト対応力とコンピテンシー」第3話「金になる稼働時間
を増やせ!」を解説します。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/
(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから http://www.ss-net.com

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