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シリーズ「人活経営でパワーは倍増できる!」
<第216回>[(第22話)日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!」
1.日産ディーゼルとは?
2.日産ディーゼルの再建には自分しかいない!
3.
資本増強はゼロ!
4.
割賦販売はやめろ!
5.新大型トラック「クオン」の投入で二位浮上!
【3】今日のポイント
【4】編集後記
===========================
日産ディーゼルといえば万年最下位で四位のトラック・バスメーカーでした。
日産をV字回復させたカルロス・ゴーン氏はあまりにも有名ですが、日産ディー
ゼルを再建させたのは日産出身の和製ゴーン、仲村 巌社長です。
当時の環境は日産のそれよりも厳しいものがありましたが、
割賦販売の中止と新
大型トラック「クオン」の投入もあって見事黒字浮上、一躍二位に躍進したので
す。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
資産もなければ
現金・
預金もない。日産とは全く状況が違った。残っていたのは
人材だけだった。
仲村 巌
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第22話)日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!]
1.日産ディーゼルとは?
1999年(平成11年)に3,000人の大量リストラ。実に全社員の30%に当たり
ます。2002年には群馬工場を閉鎖。
債務超過寸前で存亡の危機に立たされまし
た。
創業は1935年(昭和10年)、設立は1950年(昭和25年)です。本社工場は
埼玉県上尾市で、近隣に複数の工場があります。
現在、
資本金は658億円、社員数約2,900名。2004年(平成16年)の
売上高は
4,600億円、
営業利益334億円、
経常利益は300億円で黒字浮上を果たしました。
国内生産台数は約4,000台でうち輸出は約半数の2,000台です。今年3月、日産
が保有していた日産ディーゼル株をボルボに売却したことを受け、ボルボと提
携し、世界市場での躍進が期待されています。
2.日産ディーゼルの再建には自分しかいない!
7年前、カルロス・ゴーン社長が日産にやってきたとき、日産ディーゼルの株
を売却しようとした経緯があります。しかし、数社と交渉するも買い手は付き
ませんでした。それだけお荷物会社だったのです。
2002年4月、ゴーン社長の命を受け、仲村 巌氏が上尾の日産ディーゼル本社
に送り込まれたのです。
仲村氏は当時日産で開発担当常務。日産の再建計画にも参画し、座間工場閉鎖
にも深く関与しました。
開発設計畑を歩んできた仲村氏ですが、ビジネススクールで経営学を学んだ自
負もあり「日産ディーゼルの再建には自分しかいない」と闘志を燃やしました。
3.
資本増強はゼロ!
日産はルノーから5,430億円もの
資本注入がありましたが日産ディーゼルは
資本
注入ゼロ。日産ディーゼルは
売上高を超える4,200億円近い
有利子負債を抱えて
いました。
自己資本比率はわずか1%、
債務超過は時間の問題だったのです。
日産以上に環境条件の悪い会社に、企画室長一人のみを連れて乗り込み、しかも
“ないない尽くし”の中で再建することはどれほど過酷なことか想像を絶するも
のがあります。
しかし、仲村社長は日産での再建計画を全うできなかった悔しさを日産ディーゼ
ルの再建に賭けたのでした。「ないない尽くしでも人材がいる、その人材を活用
しよう」と。
4.
割賦販売はやめろ!
最初に着手したのが
割賦販売の中止でした。トラックは1,000万円超の商品です。
代金を
現金で払える顧客は少ないのです。ディーラーが購入資金を融通し、3~
4年かけて代金を回収する方法が慣例でした。これを「自社割賦制度」と言いま
す。2002年時点で販売台数の22%をこの「自社割賦制度」に依存していました。
しかもディーラーは自社割賦のための資金を銀行からの借り入れに頼っていたの
です。
16社のディーラーのうち販売台数の90%を占める10社のディーラーが連結
対象でしたからディーラーの
負債が日産ディーゼルの
決算書に載ってきます。デ
ィーラーが売れば売るほど日産ディーゼルの借金が増える構図でした。さらには
ディーラーからの回収不能も重なっていましたから正に二重苦というわけです。
「自社割賦制度」を止めれば
有利子負債が減らせるだけでなく当然キャッシュフ
ローも利益も増えるのです。でも長年の麻薬を断ち切ることはできないでいたの
です。
反対を押し切って仲村社長は「自社割賦制度」を原則廃止に踏み切りました。
「強力なリーダーシップ力」なる
コンピテンシーの発揮です。
「自社割賦制度の廃止には反対だった。でも、やってみたら会社の経営が見る見
る良くなった」とは日産ディーゼル北海道販売の中谷社長の談話です。
「自社割賦制度」は自分たちを苦しめる正に麻薬だったのです。
5.新大型トラック「クオン」の投入で二位浮上!
会社の生命を賭けて「クオン」の開発を成功させました。開発から販売まで関係
部署全てが集まる戦略会議は実に90回近くに及びました。「部分最適」から
「全体最適」への変換点でした。
尿素水を使った戦略的技術が結集されたのです。新長期規制は新短期規制よりも
厳しく、粒子状物質を85%、窒素酸化物を40%削減しなければなりません。
他社は先に新短期規制をクリアしてから新長期規制で臨む戦略、しかし仲村社長
の解は一気に新長期規制でいくというものでした。
新長期規制をクリアしたクオンは従来のトラックよりも120万円高い価格設定で
す。にもかかわらず好調な出足、2005年にはシェアを3.6ポイント上げて24.3%
となり、33年振りに二位になったのです。
和製ゴーン、仲村社長の人格
コンピテンシーが人材を人財に変えることに成功し
たのです。
日産はルノーと、そして日産ディーゼルはボルボとの二人三脚。これからの相乗
効果が期待されます。
(今回の参考文献:日経ビジネス2006年5月8日号、他)
【3】今日のまとめ
1.経営資源は人、モノ、金に代表されるが破綻寸前の会社でも人材がいればや
り方次第で何とかなるということ。
2.悪いとは分かっていても悪習から断ち切れないでいる会社は多いが、反対を
押し切って止めることを断行する勇気あるリーダーがいれば断ち切れること。
正に「自社割賦制度」が好例であること。
3.開発から販売まで関係する部門が一丸となって戦略実現に向かうと「全体最
適」に風土が変わること。正に「クオン」の開発がその変換点であったこと。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
経営者次第で会社の空気はがらりと変わるから不思議です。
経営者の熱意と強烈な達成意欲が下に浸透すれば爆発的なエネルギーを結集でき
るのです。「人材さえいれば何とかなる」という仲村社長の信念を心に刻みたい
ですね。
「ワンマンがこれ以上やるとおかしくなる」と仲村社長はあっさり引退しました。
引き際をわきまえたすばらしい経営者でした。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く
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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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彩愛コンサルピアのHPは、
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<第216回>[(第22話)日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!」
1.日産ディーゼルとは?
2.日産ディーゼルの再建には自分しかいない!
3.資本増強はゼロ!
4.割賦販売はやめろ!
5.新大型トラック「クオン」の投入で二位浮上!
【3】今日のポイント
【4】編集後記
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日産ディーゼルといえば万年最下位で四位のトラック・バスメーカーでした。
日産をV字回復させたカルロス・ゴーン氏はあまりにも有名ですが、日産ディー
ゼルを再建させたのは日産出身の和製ゴーン、仲村 巌社長です。
当時の環境は日産のそれよりも厳しいものがありましたが、割賦販売の中止と新
大型トラック「クオン」の投入もあって見事黒字浮上、一躍二位に躍進したので
す。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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資産もなければ現金・預金もない。日産とは全く状況が違った。残っていたのは
人材だけだった。
仲村 巌
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【2】メルマガ本論
[(第22話)日産ディーゼルを再生させた仲村流人材活用術!]
1.日産ディーゼルとは?
1999年(平成11年)に3,000人の大量リストラ。実に全社員の30%に当たり
ます。2002年には群馬工場を閉鎖。債務超過寸前で存亡の危機に立たされまし
た。
創業は1935年(昭和10年)、設立は1950年(昭和25年)です。本社工場は
埼玉県上尾市で、近隣に複数の工場があります。
現在、資本金は658億円、社員数約2,900名。2004年(平成16年)の売上高は
4,600億円、営業利益334億円、経常利益は300億円で黒字浮上を果たしました。
国内生産台数は約4,000台でうち輸出は約半数の2,000台です。今年3月、日産
が保有していた日産ディーゼル株をボルボに売却したことを受け、ボルボと提
携し、世界市場での躍進が期待されています。
2.日産ディーゼルの再建には自分しかいない!
7年前、カルロス・ゴーン社長が日産にやってきたとき、日産ディーゼルの株
を売却しようとした経緯があります。しかし、数社と交渉するも買い手は付き
ませんでした。それだけお荷物会社だったのです。
2002年4月、ゴーン社長の命を受け、仲村 巌氏が上尾の日産ディーゼル本社
に送り込まれたのです。
仲村氏は当時日産で開発担当常務。日産の再建計画にも参画し、座間工場閉鎖
にも深く関与しました。
開発設計畑を歩んできた仲村氏ですが、ビジネススクールで経営学を学んだ自
負もあり「日産ディーゼルの再建には自分しかいない」と闘志を燃やしました。
3.資本増強はゼロ!
日産はルノーから5,430億円もの資本注入がありましたが日産ディーゼルは資本
注入ゼロ。日産ディーゼルは売上高を超える4,200億円近い有利子負債を抱えて
いました。自己資本比率はわずか1%、債務超過は時間の問題だったのです。
日産以上に環境条件の悪い会社に、企画室長一人のみを連れて乗り込み、しかも
“ないない尽くし”の中で再建することはどれほど過酷なことか想像を絶するも
のがあります。
しかし、仲村社長は日産での再建計画を全うできなかった悔しさを日産ディーゼ
ルの再建に賭けたのでした。「ないない尽くしでも人材がいる、その人材を活用
しよう」と。
4.割賦販売はやめろ!
最初に着手したのが割賦販売の中止でした。トラックは1,000万円超の商品です。
代金を現金で払える顧客は少ないのです。ディーラーが購入資金を融通し、3~
4年かけて代金を回収する方法が慣例でした。これを「自社割賦制度」と言いま
す。2002年時点で販売台数の22%をこの「自社割賦制度」に依存していました。
しかもディーラーは自社割賦のための資金を銀行からの借り入れに頼っていたの
です。
16社のディーラーのうち販売台数の90%を占める10社のディーラーが連結
対象でしたからディーラーの負債が日産ディーゼルの決算書に載ってきます。デ
ィーラーが売れば売るほど日産ディーゼルの借金が増える構図でした。さらには
ディーラーからの回収不能も重なっていましたから正に二重苦というわけです。
「自社割賦制度」を止めれば有利子負債が減らせるだけでなく当然キャッシュフ
ローも利益も増えるのです。でも長年の麻薬を断ち切ることはできないでいたの
です。
反対を押し切って仲村社長は「自社割賦制度」を原則廃止に踏み切りました。
「強力なリーダーシップ力」なるコンピテンシーの発揮です。
「自社割賦制度の廃止には反対だった。でも、やってみたら会社の経営が見る見
る良くなった」とは日産ディーゼル北海道販売の中谷社長の談話です。
「自社割賦制度」は自分たちを苦しめる正に麻薬だったのです。
5.新大型トラック「クオン」の投入で二位浮上!
会社の生命を賭けて「クオン」の開発を成功させました。開発から販売まで関係
部署全てが集まる戦略会議は実に90回近くに及びました。「部分最適」から
「全体最適」への変換点でした。
尿素水を使った戦略的技術が結集されたのです。新長期規制は新短期規制よりも
厳しく、粒子状物質を85%、窒素酸化物を40%削減しなければなりません。
他社は先に新短期規制をクリアしてから新長期規制で臨む戦略、しかし仲村社長
の解は一気に新長期規制でいくというものでした。
新長期規制をクリアしたクオンは従来のトラックよりも120万円高い価格設定で
す。にもかかわらず好調な出足、2005年にはシェアを3.6ポイント上げて24.3%
となり、33年振りに二位になったのです。
和製ゴーン、仲村社長の人格コンピテンシーが人材を人財に変えることに成功し
たのです。
日産はルノーと、そして日産ディーゼルはボルボとの二人三脚。これからの相乗
効果が期待されます。
(今回の参考文献:日経ビジネス2006年5月8日号、他)
【3】今日のまとめ
1.経営資源は人、モノ、金に代表されるが破綻寸前の会社でも人材がいればや
り方次第で何とかなるということ。
2.悪いとは分かっていても悪習から断ち切れないでいる会社は多いが、反対を
押し切って止めることを断行する勇気あるリーダーがいれば断ち切れること。
正に「自社割賦制度」が好例であること。
3.開発から販売まで関係する部門が一丸となって戦略実現に向かうと「全体最
適」に風土が変わること。正に「クオン」の開発がその変換点であったこと。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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【4】編集後記
経営者次第で会社の空気はがらりと変わるから不思議です。
経営者の熱意と強烈な達成意欲が下に浸透すれば爆発的なエネルギーを結集でき
るのです。「人材さえいれば何とかなる」という仲村社長の信念を心に刻みたい
ですね。
「ワンマンがこれ以上やるとおかしくなる」と仲村社長はあっさり引退しました。
引き際をわきまえたすばらしい経営者でした。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く
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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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