■企業のパワーアップ倍増作戦■
<仕事のできる人の集団作り戦略>
◆◆この記事の知人、同僚、友人への転送は自由です。◆◆
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シリーズ「人活経営でパワーは倍増できる!」
<第232回>[(第38話)能ある鷹の爪を磨き精鋭集団にするエリジオン!]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「能ある鷹の爪を磨き精鋭集団にするエリジオン!」
1.エリジオンとは?
2.社長じきじきのリクルート活動で有能な新卒を
採用!
3.エンジニアは商談への参画が訓練の場!
4.人づくりの強力な援軍
採用!
5.人こそ最大の
資産!
【3】今日のポイント
【4】編集後記
===========================
静岡県浜松市に「世界最強の頭脳集団」と異名をとるCADソフト会社がありま
す。
知名度の高い大企業と違い、中小企業は有能な人材を
採用することが困難です。
しかし、この会社エリジオンは東大や京大など名だたる大学の出身者が大半を占
めているから驚きです。
なぜ有能な学生を
採用できるのか、そしてどのようにして育成するのかに興味が
湧きます。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
日本はモノではなく、知恵を売ることに価値を見出せ、と言われる。我々はそれ
を先頭に立って実践する企業になる。
小寺敏正
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第38話)能ある鷹の爪を磨き精鋭集団にするエリジオン!]
1.エリジオンとは?
ヤマハ発動機を30歳でスピンアウトした小寺敏正氏が、同僚とソフト会社を設
立したことに端を発します。
株式会社アルモニコスでした。1999年(平成11年)
にその会社を分割する形で今の会社エリジオンは設立されました。社名には「技
術者の理想郷を作る」という意味が込められています。
代表取締役は小寺敏正氏(51歳)。社員の平均年齢は30歳で、社員数は62
名、
資本金は3,000万円で本社は静岡県浜松市です。海外ではアメリカのミシガン
州とカリフォルニア州に営業所を構えています。
主力商品はCAD変換ソフト。機種の異なるCADデータを変換できるソフトは
市場と顧客のニーズが拡大しています。
2.社長じきじきのリクルート活動で有能な新卒を
採用!
日本の大企業では、できすぎる人は嫌われる風潮があります。自分の力でいい開
発をしても「たまたまです」と謙遜しなければならないこともあるでしょう。
就職シーズンには小寺社長がじきじきに大学を回り、自ら学生を口説きます。ど
んな学生を口説くのでしょうか。
エリジオンのホームページや
採用案内のダイレクトメールに掲載した数学の問題
に興味を持ち、その上で会社説明会に参加し、数学の試験で高得点を出した学生
がターゲットです。
高性能のソフト開発には数学の能力が欠かせないから数学力を重視しているので
す。
「大企業は安定しているが、根回しなど余計な仕事も求められる。エリオジンな
ら自分の力で勝負できるぞ」と。これが殺し文句です。プライドをくすぐる説得
に思わず学生は入社を決めるのです。
3.エンジニアは商談への参画が訓練の場!
多くの会社の開発設計、技術部門の社員はパソコンの前にべったりという光景は
ざらです。しかし、エリジオンではパソコンの前に座りっぱなしは許されません。
商談の場への出席を課されるのです。自分の頭では商品の特徴が分かっていても
顧客にうまく説明できなければ先輩や上司に厳しく叱責されます。これが訓練の
場になっているのです。
目標管理に基づく
成果主義も行われていますが、入社前から本人の能力と性格を
よく知る小寺社長が評価の最終責任者になるため、社員に対する説得性が高まり
ます。つまりは評価の公平性が重要だということです。
4.人づくりの強力な援軍
採用!
2003年(平成15年)、小寺社長は人材育成で強力な援軍を迎えることに成功し
ました。
トヨタの矢野祐司氏(45歳)です。矢野氏はトヨタの生産技術畑でデジタルエ
ンジニアリングの導入を推進していた人物でトヨタでは
役員候補の一人でした。
小寺社長と矢野氏は10年来の知り合いでしたからこんなすごい人物を迎えるこ
とに成功したのでしょう。
「顧客の立場から見て、エリジオンの人材は欧米のCAD企業に比べても突出し
て優秀だった。そこにトヨタで培った人材育成や組織作りのノウハウを植えつけ
れば、すごい会社になる」と考えたことも矢野氏を後押ししました。
矢野氏は常務に就任、社員に対して業務に直結する課題の解決法をA3版の紙に
びっしり書き込む「問題解決トレーニング」を課して問題解決力の強化に取り組
んでいます。
数学の力はあっても解決法を考え抜く力が欠けている社員が多いことを見抜いた
からです。
元々高い能力を持つ社員に、顧客対応や問題解決の勘所を授け、懐の深いエンジ
ニアに育てる活動が本格化しています。
5.人こそ最大の
資産!
小寺社長は今のところ上場には関心がありません。
上場すればいろいろコストが掛かります。しかも人件費や教育訓練に金をかけた
くともいろいろ制約が出てくることも考えられるからです。
いま、20~30代前半の社員が大半を占めているにもかかわらず平均給与は
1,000万円。日本一高い給与を目指し、さらに賃上げの意向さえ持っています。
国内55人の社員に対して45平方メートルの個人ブースを与え、ビリヤード
やバーカウンターも備えた豪華な娯楽室も備えています。
「人こそ最大の
資産」。能ある鷹の爪を磨くオリジオンの躍進は続きます。
(今回の参考文献:日経ビジネス2005年1月3日号、他)
【3】今日のまとめ
1.有能な学生を確保するために社長自らがリクルート活動の先等に立つこと。
ターゲットの学生に独自の殺し文句で説得すること。
2.技術系の社員を商談の場に参画させ、実践の場でプレゼンテーション力を
鍛錬することは懐の深いエンジニアの育成法として効果的であること。
3.外部から人づくり、組織作りのプロを迎え入れる戦略は大事であること。
4.人を
資産(資源)と見るかコストと見るかが強い会社か、そうでない会社
かの岐路になること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
有能な人材は偶然網に掛かるものではありません。
自ら探すことが大事なのです。そして本人の自我の欲求、自己実現の欲求を満た
すように鍛え、育て続ける姿勢が重要なのです。
限られた人員を精鋭に育て上げて活用するからこそ強い会社になれるのです。こ
れが「人活経営」なのです。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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こちらから
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(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「能ある鷹の爪を磨き精鋭集団にするエリジオン!」
1.エリジオンとは?
2.社長じきじきのリクルート活動で有能な新卒を採用!
3.エンジニアは商談への参画が訓練の場!
4.人づくりの強力な援軍採用!
5.人こそ最大の資産!
【3】今日のポイント
【4】編集後記
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静岡県浜松市に「世界最強の頭脳集団」と異名をとるCADソフト会社がありま
す。
知名度の高い大企業と違い、中小企業は有能な人材を採用することが困難です。
しかし、この会社エリジオンは東大や京大など名だたる大学の出身者が大半を占
めているから驚きです。
なぜ有能な学生を採用できるのか、そしてどのようにして育成するのかに興味が
湧きます。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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日本はモノではなく、知恵を売ることに価値を見出せ、と言われる。我々はそれ
を先頭に立って実践する企業になる。
小寺敏正
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【2】メルマガ本論
[(第38話)能ある鷹の爪を磨き精鋭集団にするエリジオン!]
1.エリジオンとは?
ヤマハ発動機を30歳でスピンアウトした小寺敏正氏が、同僚とソフト会社を設
立したことに端を発します。株式会社アルモニコスでした。1999年(平成11年)
にその会社を分割する形で今の会社エリジオンは設立されました。社名には「技
術者の理想郷を作る」という意味が込められています。
代表取締役は小寺敏正氏(51歳)。社員の平均年齢は30歳で、社員数は62
名、資本金は3,000万円で本社は静岡県浜松市です。海外ではアメリカのミシガン
州とカリフォルニア州に営業所を構えています。
主力商品はCAD変換ソフト。機種の異なるCADデータを変換できるソフトは
市場と顧客のニーズが拡大しています。
2.社長じきじきのリクルート活動で有能な新卒を採用!
日本の大企業では、できすぎる人は嫌われる風潮があります。自分の力でいい開
発をしても「たまたまです」と謙遜しなければならないこともあるでしょう。
就職シーズンには小寺社長がじきじきに大学を回り、自ら学生を口説きます。ど
んな学生を口説くのでしょうか。
エリジオンのホームページや採用案内のダイレクトメールに掲載した数学の問題
に興味を持ち、その上で会社説明会に参加し、数学の試験で高得点を出した学生
がターゲットです。
高性能のソフト開発には数学の能力が欠かせないから数学力を重視しているので
す。
「大企業は安定しているが、根回しなど余計な仕事も求められる。エリオジンな
ら自分の力で勝負できるぞ」と。これが殺し文句です。プライドをくすぐる説得
に思わず学生は入社を決めるのです。
3.エンジニアは商談への参画が訓練の場!
多くの会社の開発設計、技術部門の社員はパソコンの前にべったりという光景は
ざらです。しかし、エリジオンではパソコンの前に座りっぱなしは許されません。
商談の場への出席を課されるのです。自分の頭では商品の特徴が分かっていても
顧客にうまく説明できなければ先輩や上司に厳しく叱責されます。これが訓練の
場になっているのです。
目標管理に基づく成果主義も行われていますが、入社前から本人の能力と性格を
よく知る小寺社長が評価の最終責任者になるため、社員に対する説得性が高まり
ます。つまりは評価の公平性が重要だということです。
4.人づくりの強力な援軍採用!
2003年(平成15年)、小寺社長は人材育成で強力な援軍を迎えることに成功し
ました。
トヨタの矢野祐司氏(45歳)です。矢野氏はトヨタの生産技術畑でデジタルエ
ンジニアリングの導入を推進していた人物でトヨタでは役員候補の一人でした。
小寺社長と矢野氏は10年来の知り合いでしたからこんなすごい人物を迎えるこ
とに成功したのでしょう。
「顧客の立場から見て、エリジオンの人材は欧米のCAD企業に比べても突出し
て優秀だった。そこにトヨタで培った人材育成や組織作りのノウハウを植えつけ
れば、すごい会社になる」と考えたことも矢野氏を後押ししました。
矢野氏は常務に就任、社員に対して業務に直結する課題の解決法をA3版の紙に
びっしり書き込む「問題解決トレーニング」を課して問題解決力の強化に取り組
んでいます。
数学の力はあっても解決法を考え抜く力が欠けている社員が多いことを見抜いた
からです。
元々高い能力を持つ社員に、顧客対応や問題解決の勘所を授け、懐の深いエンジ
ニアに育てる活動が本格化しています。
5.人こそ最大の資産!
小寺社長は今のところ上場には関心がありません。
上場すればいろいろコストが掛かります。しかも人件費や教育訓練に金をかけた
くともいろいろ制約が出てくることも考えられるからです。
いま、20~30代前半の社員が大半を占めているにもかかわらず平均給与は
1,000万円。日本一高い給与を目指し、さらに賃上げの意向さえ持っています。
国内55人の社員に対して45平方メートルの個人ブースを与え、ビリヤード
やバーカウンターも備えた豪華な娯楽室も備えています。
「人こそ最大の資産」。能ある鷹の爪を磨くオリジオンの躍進は続きます。
(今回の参考文献:日経ビジネス2005年1月3日号、他)
【3】今日のまとめ
1.有能な学生を確保するために社長自らがリクルート活動の先等に立つこと。
ターゲットの学生に独自の殺し文句で説得すること。
2.技術系の社員を商談の場に参画させ、実践の場でプレゼンテーション力を
鍛錬することは懐の深いエンジニアの育成法として効果的であること。
3.外部から人づくり、組織作りのプロを迎え入れる戦略は大事であること。
4.人を資産(資源)と見るかコストと見るかが強い会社か、そうでない会社
かの岐路になること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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【4】編集後記
有能な人材は偶然網に掛かるものではありません。
自ら探すことが大事なのです。そして本人の自我の欲求、自己実現の欲求を満た
すように鍛え、育て続ける姿勢が重要なのです。
限られた人員を精鋭に育て上げて活用するからこそ強い会社になれるのです。こ
れが「人活経営」なのです。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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