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わかっちゃう! 知的財産用語 No.227
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[パテント・トロール]
特許権を買い取って、自社で発明を実施することなく、別の会社
に高額の実施料や
損害賠償金を請求するなどして
収益を得ようとす
る人や会社のことです。
単に「トロール」と呼ばれることもあります。
(1)
特許権者が
特許権を行為すること自体は正当な行為です。
特許権者が、その
特許発明を実施する他人から、実施料(
特許使
用料・ライセンス料)や
損害賠償金をもらうことは一般的に行われ
ています。
しかしながら、もともと
特許制度は、産業の発達を目的とする制
度です。
その点から考えると、最初から発明を実施する気もないのに わ
ざわざ
特許権を買い取ってきて、権利行使により
収益を得ようとす
る行為は、あまり望ましいことではないと思われます。
(2)
大企業を攻撃できる
特許権を見つけて安く買い上げ、それを武器
に大企業に対して高額を請求するのですから、ある意味では
特許権
の値打ちがわかる目利きであるともいえます。
また、パテント・トロールは訴訟を手段として用いるので、訴訟
についても慣れていることが多く、企業にとっては 困った問題だ
と思います。
事業の継続などのために、パテント・トロールに屈して高額のラ
イセンス料を払っている企業もあるようです。
(3)
特許権者自身が自ら発明を実施していないからといってパテント
・トロールになるとは限りません。
例えば資金に乏しい個人は発明を自分で実施することが難しいと
いう事情もあります。
したがって、「パテント・トロール」であるかどうかの判断は難
しいです。
只、批判的な意味合いの強い言葉ですので、権利行使をしてきた
特許権者に対して安易に「パテント・トロールだ」などというのは
失礼となるので注意してください。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
初めて「パテント・トロール」という言葉を聞いたときに、真っ
先にイメージしたのは 子供の頃にアニメで見ていた「ムーミン」
です。
カバだと 言われたムーミンが 怒って
「カバじゃないやい、僕はムーミン・トロールっていうんだ!」
と言っていたシーンが印象的で覚えていたからです。
「トロール」というのは もともとは北欧の妖精のことです。
(ムーミンはフィンランドのお話ですね。)
パテント・トロールの「トロール」も、ここから来ているようで
す。妖精というとイメージはよいですが、ここでは「化け物」とか
「怪物」のようなイメージでしょうか。
身近な「モンスター」や「ゴースト」ではなく、北欧の「トロー
ル」という言葉を選んだことが、ちょっと不思議に感じます。
(2)
自ら使用するつもりのない
商標を登録し、
商標権を他人に高額で
売りつける「
商標ブローカー」も、今回の「パテント・トロール」
と同様に制度趣旨から考えると、望ましくないと思います。
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川
特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
★ 遠方からの「意匠」,「
商標」の出願のご依頼承っております。
まずは Eメール,FAX等で お問い合わせ下さい。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」です
が、出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 「
商標救助隊T-Rescue」
http://www.japat.net/
☆ 日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
☆ ☆
掲載された記事の内容を許可なく転載することを禁じます。
但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて
結構です。
(C) 2009 Nishikawa Yukiyoshi
『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
本マガジンの解除や配信先メールアドレスの登録変更は
http://www.mag2.com/m/0000098536.htm からお願いします。
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[編集後記]
先日 こども をつれて回転寿司店に行ってきました。
こどもは 「わさび」が苦手なので、「わさび抜き」を注文して
やります。
「イカとマグロを わさび抜きで・・」
と注文するつもりが
「イカを マグロ抜きで・・」
言ってしまいました。
言った後 自分でもおかしくて こども と一緒に 笑いました。
(店員さんも 笑っていたようです。)
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わかっちゃう! 知的財産用語 No.227
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[パテント・トロール]
特許権を買い取って、自社で発明を実施することなく、別の会社
に高額の実施料や損害賠償金を請求するなどして収益を得ようとす
る人や会社のことです。
単に「トロール」と呼ばれることもあります。
(1)
特許権者が特許権を行為すること自体は正当な行為です。
特許権者が、その特許発明を実施する他人から、実施料(特許使
用料・ライセンス料)や損害賠償金をもらうことは一般的に行われ
ています。
しかしながら、もともと特許制度は、産業の発達を目的とする制
度です。
その点から考えると、最初から発明を実施する気もないのに わ
ざわざ特許権を買い取ってきて、権利行使により収益を得ようとす
る行為は、あまり望ましいことではないと思われます。
(2)
大企業を攻撃できる特許権を見つけて安く買い上げ、それを武器
に大企業に対して高額を請求するのですから、ある意味では特許権
の値打ちがわかる目利きであるともいえます。
また、パテント・トロールは訴訟を手段として用いるので、訴訟
についても慣れていることが多く、企業にとっては 困った問題だ
と思います。
事業の継続などのために、パテント・トロールに屈して高額のラ
イセンス料を払っている企業もあるようです。
(3)
特許権者自身が自ら発明を実施していないからといってパテント
・トロールになるとは限りません。
例えば資金に乏しい個人は発明を自分で実施することが難しいと
いう事情もあります。
したがって、「パテント・トロール」であるかどうかの判断は難
しいです。
只、批判的な意味合いの強い言葉ですので、権利行使をしてきた
特許権者に対して安易に「パテント・トロールだ」などというのは
失礼となるので注意してください。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1)
初めて「パテント・トロール」という言葉を聞いたときに、真っ
先にイメージしたのは 子供の頃にアニメで見ていた「ムーミン」
です。
カバだと 言われたムーミンが 怒って
「カバじゃないやい、僕はムーミン・トロールっていうんだ!」
と言っていたシーンが印象的で覚えていたからです。
「トロール」というのは もともとは北欧の妖精のことです。
(ムーミンはフィンランドのお話ですね。)
パテント・トロールの「トロール」も、ここから来ているようで
す。妖精というとイメージはよいですが、ここでは「化け物」とか
「怪物」のようなイメージでしょうか。
身近な「モンスター」や「ゴースト」ではなく、北欧の「トロー
ル」という言葉を選んだことが、ちょっと不思議に感じます。
(2)
自ら使用するつもりのない商標を登録し、商標権を他人に高額で
売りつける「商標ブローカー」も、今回の「パテント・トロール」
と同様に制度趣旨から考えると、望ましくないと思います。
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電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
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まずは Eメール,FAX等で お問い合わせ下さい。
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が、出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
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但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて
結構です。
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[編集後記]
先日 こども をつれて回転寿司店に行ってきました。
こどもは 「わさび」が苦手なので、「わさび抜き」を注文して
やります。
「イカとマグロを わさび抜きで・・」
と注文するつもりが
「イカを マグロ抜きで・・」
言ってしまいました。
言った後 自分でもおかしくて こども と一緒に 笑いました。
(店員さんも 笑っていたようです。)