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ジャパネットたかたの社員はやるきがすごい!

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        シリーズ「優れた経営者のコンピテンシーを学ぶ!」


   <第303回>[(第1話)「ジャパネットたかたの社員はやるきがすごい!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.高田社長の社員への思いの伝え方!
2.台本なし、抜群のプレゼンテーション力の極意!
3.現状に満足する社員を大胆異動で成長させる!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記

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ジャパネットたかたは不況のいまもメディア通販として躍進を続けている。長崎
県佐世保市からテレビやラジオで賞品を紹介してコールセンターの電話で注文を
受け付ける販売手法が絶大な支持を得ているわけだ。

ジャパネットたかたを率いるのは社長の高田明氏、60歳だ。元はといえば街の
カメラ店の二代目。しかし街は寂れる一方で売上げは伸びない。店でお客を待つ
営業から外へ飛び出す営業に打って出た。近くの温泉旅館に出向き、宴会の写真
を撮らせてもらい翌朝旅館に出向いて掲示すると皆が買ってくれた。さらにホー
ムビデオが出始めのころ、一軒一軒家庭を訪問しビデオの楽しさを説明して回っ
たところよく売れた。

あるときラジオで商品を紹介したところ、爆発的に売れた。高田社長は「これだ」
と思ったという。メディア通販に目覚めた瞬間だった。最初はビデオ制作会社に
依頼していたが時間ばかり掛かり効率が悪いので自前でスタジオを作り、佐世保
のスタジオから放送するようにした。高田社長がテレビで商品を紹介すれば250台
あるコールセンターの電話が一斉に鳴る。

いまはしゃべり手も社員に任せるようになった。給料も待遇も並みの会社。にも
かかわらず社員のやる気はすごい。高田社長のコンピテンシーをベンチマークし
ない手はない。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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「思い」を伝えるのに言葉のなまりもイントネーションも関係ない。自分自身が
商品にほれ込み、機能よりも使う楽しさを情熱をこめて訴えるのです。

                            高田 明

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【2】メルマガ本論

[(第1話)ジャパネットたかたの社員はやるきがすごい!]

1.高田社長の社員への思いの伝え方!

高田社長は「思いの伝え方」がすごい。プレゼンテーション力だ。自分の思いを
社員へどのようにしてうまく伝えているのだろうか。日経トップリーダーの記事
に以下のように紹介されていたので紹介する。

高田流「社員への思い伝え方」7ケ条
□ 社員が言ってほしいことを(察知してきちんと)言う
□ 常に明るく“一喜無憂”(オーバーアクションで喜ぶが、決してネガティブ
  にならない)
□ 感動したことがあったら直ぐ社員に伝える(この本、是非読んでごらん)
□ 何でも話を聴く(いい提案は受け入れて即実行)
□ 命令はせず、自分の頭で考えさせる
□ (叱るべきときは)きちんと叱る
□ どんなに忙しくとも社員をよく見る

7項目とも当たり前のことばかりだ。だがこれらを確実に実行しようとすると難
しい。たとえば「命令はせず、自分の頭で考えさせる」とはコーチングの手法だ
が、「そんなことも分かんないのか」とついつい厳しい口調で指示命令したくな
る。


2.台本なし、抜群のプレゼンテーション力の極意!

メディア通販はラジオやテレビでのプレゼンテーション力が生命線だ。メーカー
はたくさんの商品の特徴を挙げている。他社製品との比較で差別化を訴え、売り
上げ増に結び付けたいためだ。

高田社長はまず自分がほれ込んだ商品しか取り扱わない。つまりジャパネットた
かたでは何でもかんでも販売するわけではないのだ。そしてお客の立場に立って
プレゼンテーションすることを基本に据えている。

□ 商品の特性を5つ以下に絞り込む(あれもこれもと欲張らない)
□ キーワードは連呼する
□ セットセールスでお徳感を強調する
□ 機能よりも商品を使う楽しさを伝える
□ 自然体で親しみを込めて人柄・個性を出しながら伝える(佐世保なまりとか
ん高い声)
□ 最後の決めセリフをキッチリと(金利も送料もジャパネットたかた持ち)

台本はない。全て頭の中だ。社員は高田社長の後姿を見て自分流のプレゼンテー
ションをしているそうだが、これが好評だ。


3.現状に満足する社員を大胆異動で成長させる!

バイヤーだった本多由美子チーフはバイヤーとしてとても優秀だった。しかし彼
女はバイヤーの仕事を気に入り、成果も挙げていたので満足していた。つまり内
心安住を求めていたわけだ。できれば定年までずっとできのいいバイヤーでいた
いわけだ。

しかし高田社長は彼女に大胆な異動を発令したという。バイヤーからしゃべり手
への異動だ。以前からプレゼンテーション力の才能を高く評価していたのだ。

不本意ながら彼女は異動した。そしてきっとすばらしいしゃべり手に成長するだ
ろう。得意分野、専門分野を複数持つことになる。これは個人の自己成長につな
がるし会社の業績にも貢献できるから一石二鳥なのだ。

「社員の能力、才能を発掘して生かす」。ジャパネットたかたの将来は明るいわ
けだ。いつの時代になっても必要とされる会社になりたいという高田社長の夢は
叶うのではないか。



【3】今日のまとめ

1.高田社長の「思いの伝え方」7ケ条はきっと役に立つこと。

2.商品を提供するメーカーとジャパネットたかたにはボタンのかけ違いが生じ
  やすいこと。メーカーは商品の持つ機能を訴えたがるが高田社長は使う楽し
  さを訴えなければ買ってもらえないと考えていること。

3.優秀な社員でも現状に満足する社員に対しては適正を見抜いて大胆な異動を
  命じる必要があること。本人にとっても会社にとってもメリットが大きいこ
  と。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

社員のやる気は給料や待遇と思っている人は結構いると思うが、それらは衛生要
因でしかないことを心に刻んでおくことだ。給料や待遇をよくすることはやる気
を阻まないが決してやる気を起こす起爆剤ではない言うことだ。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから http://www.ss-net.com

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