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“会社法”等のポイント(96)

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行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第152号/2009/12/1>■
 1.はじめに
 2.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(96)」
 3.編集後記
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 1.はじめに
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 こんにちは。行政書士の津留信康です。

 早いもので、今日から師走。2009年も、残り1ヶ月となりました。
読者の皆様にとって、今年はどのような年だったでしょうか?

 不景気な話題ばかりが目立つ昨今ではありますが、
何とか知恵を振り絞って、難局を乗り切っていきたいものですね。

 それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。

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 2.「会社法務編─中小企業・ベンチャー経営者&
             起業予定者のための“会社法”等のポイント(96)」
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★本稿では、「平成21年度司法書士試験問題」の解説を通じて、
 “会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
 第7回は、「株式会社計算書類等」に関する問題です。
  ※)便宜上、問題文・設問肢の内容を一部変更している場合がありますので、
    ご了承ください。

株式会社計算書類等が書面をもって作成されている場合
 に関する次の記述のうち、正しいものはどれか(午前─第30問)。
1.株式会社の親会社社員は、
  当該株式会社の営業時間内は、いつでも、その請求の理由を明らかにして、
  当該株式会社計算書類の謄本の交付の請求をすることができる。
 □正解: ×
 □解説
  本問のような場合において、株式会社の親会社社員は、
  その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、
  当該株式会社計算書類等について、その謄本または抄本の交付の請求等、
  一定の請求をすることができます(会社法442条4項本文・3項2号)が、
  株主および債権者のように、株式会社の営業時間内に、いつでも、
  当該請求をすることができる(同法同条3項)わけではありません。
株式会社の親会社社員=親会社の株主その他の社員(同法31条3項括弧書)
 
2.会計監査人設置会社においては、
  各事業年度に係る計算書類および事業報告ならびにこれらの附属明細書は、
  会計監査人の監査を受けなければならない。
 □正解: ×
 □解説
  会計監査人設置会社においては、法務省令で定めるところにより、
  各事業年度に係る計算書類(※)およびびその附属明細書は、
  監査役委員会設置会社にあっては、監査委員会)および会計監査人の監査
  を受けなければなりません(会社法436条2項1号)。
  しかし、各事業年度に係る事業報告およびその附属明細書については、
  監査役委員会設置会社にあっては、監査委員会)の監査を受ければ足り、
  会計監査人の監査を受ける必要はありません(同法同条同項2号)。
※各事業年度に係る計算書類
 =貸借対照表損益計算書
  その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして
  法務省令で定めるもの(同法435条2項括弧書)

3.株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、
  計算書類または計算書類の写しの閲覧の請求をすることができる。
 □正解: ○
 □解説
  本問のような場合において、
  株主および債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、
  計算書類等または当該書面の写しの閲覧の請求等、
  一定の請求をすることができます(会社法442条3項本文1号)

4.監査役会設置会社において、取締役は、
  取締役会の承認を受けて定時株主総会に提出され、または、提供された、
  事業報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。
 □正解: ○
 □解説
  監査役会設置会社は、
  取締役会の設置義務がある、取締役会設置会社です(会社法327条1項2号)。
  取締役会設置会社においては、
  計算書類および事業報告ならびににこれらの附属明細書は、
  取締役会の承認を受けなければならず(同法436条3項)、
  取締役は、当該書類を、定時株主総会に提出し、
  または、提供しなければなりません(同法438条1項3号)。
  そして、当該計算書類は、
  定時株主総会の承認を受けなければならず(同法同条2項)、
  取締役は、当該事業報告の内容を、
  定時株主総会に報告しなければなりません(同法同条3項)。

5.株式会社債権者は、
  その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、
  計算書類または計算書類の写しの閲覧の請求をすることができる。
 □正解: ×
 □解説
  肢3の解説を参照のこと。

★次号では、「合同会社」について、ご紹介する予定です。

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 3.編集後記
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★そろそろ年賀状の準備が気になる季節となりましたが、
 読者の皆様は、いかがでしょう?
 いただいて嬉しい年賀状ではありますが、
 印字だけではなく、極力手書きの一言を添える、
 子供さんのみの写真ではなく、極力家族写真を載せる等、
 心のこもった年賀状なら、より一層気持ちが伝わりますよね・・・。
■本号は、いかがでしたか?
 次号の発行は、12/15(火)を予定しております。
■編集責任者:行政書士 津留信康
 □津留行政書士事務所 http://www.n-tsuru.com
 □当事務所へのご連絡は、
  上記Webサイト・トップページのメールリンクをご利用ください。
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