相談の広場
私の勤務する会社Aには12社ほどの派遣会社から合わせて約150人の派遣社員がおります。今年の7月1日で、最初に派遣が始まって3年が経過するため、直接雇用ということになりました。一部、辞めた(辞める)派遣社員もおりますが、約9割が直接雇用(有期契約:6カ月=7月1日~12月31日)になります。
本題ですが、B・Cの2派遣会社は「A社での有期契約満了後(来年の1月1日~)また、ウチの派遣会社に戻ってこの会社(A社)で働いて欲しい。」という話が出たそうです。
この件について違法性はないのでしょうか?
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モラリスト さん
こんにちは
派遣会社は、派遣者を募集する際、派遣先に正社員に代わることを前提にしているところもあります。
その場合、派遣先会社とは正社員に切り替わった時から数か月、その派遣者給与相当分を派遣会社へ支払うなる契約が成されているのが一般的です。
また、本件のようにその期間を持って直接雇用とするところもあります。その場合、派遣会社へ上述のような配慮をしております。
さて、本件のように一時戻ることは、貴社に取ってマイナスと考えざるを得ません。
一時的といえ、雇用関係が遮断され、場合によっては、数か月後、他派遣先の仕事の都合を理由に伸ばしてくる可能性が高い。その期間が長引けば、これまで貴社のしくみや仕事内容の理解も薄れていくものと考えられます。
派遣者の考えが第一と思います。派遣者は多分、安定雇用を一番望んでいると思います。
私心から、その申し出はお断りし、正社員登録してやっていただきたいと思います。
結論から申し上げますと、B社、C社の言は極めて悪質な脱法行為と言えます。
少し長くなりますが、以下の通り法的根拠を用いてご説明いたします。
派遣社員の直接雇用義務については、①受入期間制限のある業務において当該抵触日以降も、同一業務、同一就業場所で業務を実施する場合(派遣法40条の4)、②受入期間制限のない業務において、同一業務で同一の派遣労働者を3年超受入れているとき、その同一業務に新たに直接雇用で労働者を雇入れようとする場合(同40条の5)の2つのケースがあります。今回は、文章から判断して①のケースかと思います。
“派遣先が講ずべき措置に関する指針”には、「労働者派遣の役務の提供を受けていた派遣先が新たに労働者派遣の役務の提供を受ける場合には、当該新たな労働者派遣の開始と当該新たな労働者派遣の役務の受入れの直前に受け入れていた労働者派遣の終了との間の期間が三月を超えない場合には、当該派遣先は、当該新たな労働者派遣の役務の受入れの直前に受け入れていた労働者派遣から継続して労働者派遣の役務の提供を受けているものとみなすこと。」とあります。要約すると、派遣受入を終了した場合、三ヶ月以内の期間経過で新たに同一の業務で派遣受入をした場合、遡って期間が継続しているものとみなす、ということになります。当該派遣会社の言い分は、この3ヶ月間(通称:クーリング期間)を経過しているのだから、再度派遣を行っても良いのだ、ということであると想像できます。
この点について厚生労働省は都道府県労働局長宛に、こうしたケースを明確に職安法または派遣法違反として取り扱うことと通達しています。http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/dl/h0926-6c.pdf (2 留意すべき事項(1)法違反となる場合 ア 参照のこと)当該通達では、派遣先が悪意の場合(つまり派遣元と事前に協議の上に行っている場合)を想定しているようですが、今回のケースのように仮に貴社が善意(派遣元と事前に協議をしていなかった)だとしても、同一の取扱を受ける可能性が高いでしょう。
よって、本ケースは貴社が派遣法に則り誠実に直接雇用を推進しようとしていることに対し、派遣会社が意図的にコンプライアンス違反を誘発する勧誘を派遣スタッフに行っているものと想定されます。尚、当然ですが派遣先への転籍についてはあくまで派遣スタッフの意思に委ねられますから、この点については、貴社がクーリング期間経過後も派遣スタッフの受入を行う予定は無いという意思を明確に示した上で、スタッフに判断してもらえば良いものと考えます。
以上、ご参考まで。
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