相談の広場
最終更新日:2013年06月27日 15:52
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> さて本題ですが、現状日本で賞与が支給された場合
> 我々はその対象外となってます。当然現地会社でも賞与の対象外。
> これは明らかな不利益変更に該当するのではないかと思うのですが如何でしょうか?
↑
労務管理における「不利益変更」という言葉について、定義を確認しておきます。
まず、原則として、
労働契約法8条に以下のように定められています。
「労働者及び使用者の合意があれば、労働条件を変更することができる。」
従って、労働者に対して有益であろうが不利益であろうが、双方合意があれば、
変更は可能なのです。
例えば、ある会社のA課長が、社長に、
「あなたの課は、今期売り上げが全社最低だった。
責任を取って、課長を退いて貰う。もちろん、課長としての役職手当はなくなる」
と言われることだって、当然ありえる話です。
もちろん、A課長が不服として争う、ということもありえますが、
これを以て、直ちに会社が「不利益変更」をしたから法違反となる、という話はでありません。
続いて、労働契約の「不利益変更」が法律上問題となる場合について説明します。
同じく労働契約法9条に
「原則として、就業規則の変更により労働者の不利益に労働条件を変更することはできない。」
とあります。
つまり、折角労使の合意の元、個々の労働契約を締結して労働条件を定めているのに、
就業規則は会社が一方的に定め、変更することができ、
更に個々の労働契約より、就業規則が優先しますから、
就業規則の変更を以て、労働契約を一方的に会社側が、
労働者に不利になるように変更してはいけない、これが
「不利益変更の禁止」と言われる法の趣旨です。
従って、ご質問の件は、
「出向前の労働契約の条件が、出向したことによって、
(その出向に関わる就業規則によって)
賞与不支給と、不利益変更になったのだから、これは法違反では無いのか?」
ということになります。
これに対する回答の際、ポイントとなるのは以下の二つです。
一つは、Utaさんの労働契約(出向前)の締結と、
出向に関わる就業規則とでは、どちらが先だったのか、ということです。
先に労働契約があったのに、Utaさんの出向後、
「出向者には賞与不支給」という就業規則の変更があったのなら、
それは「不利益変更」の可能性があります。
そうでなく、Utaさんの入社前から就業規則に規定があるのなら、
それは有効ですから、法違反になりません。
有効な就業規則に基づく、配置転換、異動等によって、労働条件に変更があり、
それが労働者には不利益になることであったとしても、法違反とはなりません。
そうでなければ、会社は、減給・降格、手当の廃止、一切出来ないことになってしまいます。
続いて、二つ目のポイントです。
もし、Utaさんの出向後に、就業規則の変更によって「海外出向者は賞与支給無し」という
不利益変更が行われたとしても、それが、労働者に周知され、合理的なものであるときは、
不利益変更が認められます。(労働契約法10条)
今回の場合、「海外出向者には手当が支給されているので、その分、賞与はない」
ということが、直ちに不合理であるとは認められず、この規定は有効と判断されると思われます。
これを覆すためには、「海外出向者に賞与が支給されない」ことが、
「明らかに合理的でない」ことを、証明しなければ成りませんが、
恐らく社会通念上、難しいと思われます。
従って、結論としては、ご質問の件は、法違反とはなりません。
根拠条文は、本文に書いたとおりです。
ご不明な点等ありましたら、また追加でご質問下さい。
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