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官僚制組織は是か非か?

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 経営・労務管理ビジネス用語の
   あれっ! これ、どうだった?!

   第28回      官僚制組織は是か非か?
                 
<第35号>      平成22年11月1日(月)
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発行人のプロフィル⇒ http://www.ho-wiki06.com
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こんにちは! 
メルマガ初訪問の皆さま、ありがとうございます。

1週間のご無沙汰でした。
亥年のアラ還、小野寺です。

近年富に、官僚という言葉を耳にします。
「脱官僚」「官僚支配」「官僚の天下り」「官僚を使いこなす」等々、

どちらかと言うと、悪いイメージで伝えられているようです。

従って、組織的な視点からの官僚制組織も良くない組織と
思われがちです。

そこで今回は、官僚制組織は是か非かとの観点から
考えてみたいと思います。

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◆◆ 組織のライフサイクル ◆◆

一般に組織は、外部環境の変化や企業規模の拡大に応じて
常に最適な組織構造を決定し、実装する必要がありますが

時系列で分析することで組織のライフサイクルを
形成することができます。

すなわち、組織のライフサイクルは「起業者段階」「共同体段階」
「公式化段階」「精巧化段階」の4段階に分類されます。

1.起業者段階
○ 起業者の創造性や革新性が重視され、管理活動は軽視される
段階です。

○ 組織が成長を続けるにつれ起業者個人の能力では
管理できなくなる場合もあり、

経営管理技術を有した強力なリーダーによって
管理する必要があります。

2.共同体段階
○ 強力なリーダーシップのもとで組織が発展すると、
組織内の諸活動は、明確な目標に向かって
統合されていきます。

○ この段階では、まだリーダーの個人的魅力により
従業員を統率している状態であり、

更に組織が成長するに従い、リーダーが権限を委譲し
トップが直接指揮しなくても統制が行われる
組織構造にしていく必要があります。

3.公式化段階
○ 職務規程、人事評価システム、会計制度など
様々な制度が導入され、次第に官僚制組織に
近づく段階です。

これは、大きく複雑になった組織を、効率的に
管理しようとする必然の結果でもあります。

○ 更に組織を成長させるためには、
経営環境の変化に柔軟に対応しきれない

この硬直した官僚的制度を打破する必要があります。

4.精巧化段階
○ この段階は組織の最終仕上げ段階であり
組織の分化と統合のバランスがうまく採れている状態です。

つまり、官僚制を打破し組織を多数の部門に分割し、
小規模組織の利点を確保しつつ、

プロジェクトチームの導入などにより環境変化に
柔軟に対応できるようになります。

○ ただし、ここまで組織が成長すると、
当初の社会的使命が希薄になることが多いため、

創業当初に設定した経営理念なり社会的使命を再度、
見つめ直し組織の活性化を図る必要があります。

以上が「組織のライフサイクル」と言われるものです。
そこで公式化段階に登場する官僚制組織について
考えてみます。

◆◆ 官僚制組織とは ◆◆

○ 官僚制組織とは、一般に高度に専門化された職務が、
権限・責任と一体となった階層的構造であり、

組織の構成員は主観を省き、規則によって職務を
遂行するという特性をもっています。

そして、官僚制組織とは、次のような要素を持った
組織とされています。

1.構成員の行動や組織運営を規定している体系があること。
2.文書化されたものをベースに仕事が行われること。
3.職務が分業化され専門化していること。
4.主観や情緒を排除した没人格的な役割行動が求められること。
5.指揮・命令の系統がはっきりしていること。
6.専門的な知識や技術を持った人材を採用、育成すること。
7.重要な意思決定は組織の上位層においてなされること。

○ ドイツの著名な社会学者・経済学者であるマックス・ウェーバーは
「官僚制は大規模組織が不可避的に発展させる合理的な構造」
であると提唱しました。

実際に官僚制組織は、高度な管理技術が必要とされる
大規模組織によく見られる形態です。

例えば、業務命令の遂行が遅れたり、経営トップの意思決定が
現場で勝手に解釈されて実施されてしまうと、
全体の統制が取れなくなってしまいます。

そのため、よりスピーディーな意思決定と、その遂行が
要求される場合には、

官僚的な特性を備えた組織にするのが有効とされています。

○ 官僚制組織には、次のような特性があります。

1.一度命令が下されると、末端まで迅速に伝わり、
確実に命令が遂行されること。

2.トップが正しい判断を下すのであれば、環境に適応し
スピーディーな経営を行うことが可能であること。

3.組織のメンバーが規則に従って行動するので、
相互に整合的な行動を取り、重複した行動など、
無駄が省かれること。

4.職務が明確に規定され、他部署との重複が存在しないので
組織メンバー間の対立が発生しないこと。

○ このように、官僚制組織は必ずしも悪いという訳ではなく
本質的には効率的で迅速な組織形態と言えます。

また、組織のライフサイクルの面からも起業して企業規模が
拡大すると共に、必然的に官僚制組織を企業組織として
取り入れようとする段階が生じるからです。

◆◆ 官僚制組織の逆機能(弊害) ◆◆

○ 官僚制組織は、組織の合理性を追求した結果の
組織構造ですが、それが過度に進行すると

官僚制の逆機能と呼ばれるデメリット(弊害)が発生し
それは柔軟性に欠ける、セクショナリズムに陥る、組織維持が
自己目的化してしまう、という状態になってしまいます。

官僚制の逆機能には次のような点が指摘されています。

1.訓練された無能:
○ 行動の標準化や規則に固執する為、変化に
対応できなくなること。

2.変化、要求の不認知
○ 経営環境の変化や顧客要求を認知できなくなること。

3.最低許容行動:
○ 処罰を逃れるために規則に従った最低限の
行動しかしないこと。

4.顧客の不満足:
○ 顧客のニーズに対応した行動を取らなくなること。

5.目標置換:
○ 目的と手段が逆転し規則を守ることが目的となること。

6.個人的成長の否定:
○ 効率性の強調により、個人の成長が軽視されること。

7.革新の阻害:
○ 部門間の対立や衝突が存在しないので、
革新しようとしなくなること。

◆◆ 逆機能の防止=プロジェクトチームの導入 ◆◆

組織形態を構築しようとする場合に効率性を重視すると
官僚制組織に近づいていきます。

しかし、プロジェクトチームを導入することで
官僚制の逆機能を防止できるとされています。

プロジェクトチームとは、顧客開拓、製品開発、システム開発など
特定の目的達成のために、各部門から専門的知識を有する
メンバーを横断的に集め、臨時に編成される組織のことです。

プロジェクトを成功させるための人事管理上の
注意事項としては、

プロジェクトのメンバーは、その期間プロジェクトにだけ
従属させ、元の所属部署から切り離すことが大事です。

元の所属部署と兼務のままプロジェクトを発足させると
各部署の思惑がそのままプロジェクトに持ち込まれるため

プロジェクトとしての本来の目的を逸脱してしまう
可能性があるからです。

従って、その部署の影響を受けずに
プロジェクトの案件にだけ専念させるようにすることが

見事な成果をもたらすと共に、官僚制の逆機能の防止に
つながることにもなるからです。

さて、皆さんの会社はどういう組織構造なのでしょうか。

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よく日本語は難しいといいます。

そこで、間違いやすい日本語について考えてみましょう。

次の文章のうち、どちらが正しいでしょうか

■A.  ここは、「周知」を集めて何とか解決を図ろう。
■B.  ここは、「衆知」を集めて何とか解決を図ろう。

答えは、編集後記で。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

~~~~~[[今日あった昔の歴史─11/1]]~~~~~
●1755年の今日、ポルトガルでリスボン大地震発生。
 津波と火災により死者10万人。
●1873年の今日、東京・神田川の万世橋が竣工。日本初の
 石橋。
●1938年の今日、司法科試験(現在の司法試験)に女性3人が
 合格。日本初の女性弁護士が誕生。
●1946年の今日、京都・大阪を中心に第1回国民体育大会が
 開幕。
●1951年の今日、アメリカがネバダ砂漠で初の地上部隊
 5,000人参加による核実験。
●1961年の今日、国立国会図書館が蔵書205万冊をもって開館。
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●1973年の今日、巨人が日本シリーズで南海ホークスを破り、
 日本シリーズV9を達成。

~~~~~~[[今日の主なバースデー]]~~~~~~
○中江兆民(自由民権運動家:1847)
○萩原朔太郎(詩人:1886)
○いかりや長介(コメディアン:1931)
○大村崑(俳優:1931)
○水原弘(歌手:1935)
○田中将大(プロ野球選手:1988)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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■■ 編集後記 ■■
きょうも最後までお読みいただきありがとうございます。

さて、どちらが正しいか分かりましたか?

答えは「B」です。

この文意は、多くの人の持っている知恵を集めて
問題の解決を図ろうという事です。

「周知」とは、多くの人々に知れわたっていることで
「周知の通り」などと使います。

一方、「衆知」とは大勢の人の知恵という意味であり、
この場合は「衆知を集める」が正しい表現です。

では、また次号でお会いしましょう。
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