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2011年3月7日発行 第1・3週月曜日発行
メールマガン:経営のパートナー VOL4
<経営学で企業を再生する>
【E-mail】
tate@agate.plala.or.jp
【HP】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■CONTENTS■
VOL4.コスト・ダウン
製造段階でのコスト・ダウン
●設備の稼働率低下によるロス
●閑話休題「価格競争から脱却」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
製造段階でのコスト・ダウン
●設備の稼働率低下によるロス
設備機械が何台あっても、遊んでいたのでは生産の役にたちません。たと
えば、機械の利用に対する計画が悪い場合、工程間が円滑に流れていない場
合、機械が故障した場合等々で機械が止まるか空転します。
なぜ機械が止まり、なぜ遊ぶかというと、新機械を導入する際の調査と計
画が悪いからです。設備機械を遊ばせておくロスは、決して小さくないので
すが、等閑視している傾向があります。
設備機械の計画が必要となるケースとしては、
(1)工場の新設拡張
(2)旧設備機械の新設備機械への代替
に大別して考えることができます。
(1)工場の新設拡張は、現在生産の行われている製品の生産を拡大する
場合や新製品を開発した場合に起こるケースです。
(2)旧設備機械の新設備機械への代替は、同種の設備機械間の生産性向上
のための代替、もしくは陳腐化による代替と製品の改良によって製造方法の
変更を伴った場合に起こるケースです。
どのケースの場合でも、単なるカンで決定してはいけません。設備機械を
新たに設置するときは、必ず経済計算を行い、それに基づいて設置の有無を
決定しなければなりません。
設備機械の経済計算方法には、
(1)原価比較法
(2)利益率法
(3)正味原価法
(4)
資本回収法
(5)MAPI法
などがあります。
このうち一般によく使用されている
資本回収法について説明します。
資本
回収法は、次式から求めることができます。
i
●S=C・──────────
-n
1-(1+i)
S=毎年末の
資本回収額
C=投資額
i=年利率
n=
資本の回収期間
つまり、Cの投資額をしたら、毎年Sの利潤を上げよということです。
ここで nの
資本回収期間の値は、法定
耐用年数ではなく、経済
耐用年数の
ことです。したがって、この値は多くても5~7年くらいにとることが望ま
しいといえます。しかし、設備機械によっては、3年くらいで償却しないと
競争に勝てないこともあるので注意する必要があります。
設備投資の経済計算がすんだら、次に
資本回収額のSが達成されるかどう
かを見なければなりません。そのためには、設備機械を新設することによっ
て得られた収入、支出を調べ、収入から支出の合計を引いたものが利益です。
利益から税金を引いた金額が
資本回収額より大きい場合は、設備投資を行っ
ても採算がとれることになります。
●収入(年間)
売上高
●支出(年間)
人件費(
福利厚生費・賄費なども含む)、
材料費、動力費、
消耗品費、維
持 補修費、
減価償却費、間接
経費(一般配賦の間接
経費)
前述の算式は、新しく単独に生産を始めた場合のときであり、今まで外注
していた製品を内作する場合は、外注費から支出の合計に
支払利息を加えた
ものを差引いてプラスになれば、投資の採算がとれるわけです。
では、採算がとれなければ設備機械の投資を中止しなければならないかと
いうと、そうではありません。それは、計算上のことでいろいろな不確定要
素が含まれているからです。
そこで、製品設計に関する技術研究の面、生産の管理面や技術面、工程設
計、保守保全、資金面などを加味して決定されるべきです。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
●閑話休題「価格競争から脱却」
マーケティングにおける5つの基本原理のうち「非価格競争」という原理
があります。
競争の形態を、価格を主たる競争手段とする価格競争と、価格以外の製品
の機能、付帯するサービス・デザインなどを主たる競争手段とする非価格競
争とに区分されます。
マーケティングにおいては非価格競争を基本としています。価格競争は企
業に対して無秩序な競争を強い、短期的な成果を求めるに身を削り、先行き
は破綻となりかねません。
価格競争を避けるためには、新技術の開発が必要になります。常に市場を
リードする新技術があれば、無駄な価格競争は避けられるからです。そして、
実行するのはすべて人です。
ドラッカーも言っています。「企業の業績を高める方法はいろいろあるが、
そのうちでも、働く人びとの能力を効果的に発揮させる方法は、最も重要な
ものとされている。……人間に託された資源の中で、最も多彩な資源と能力
を持ち、かつ最も生産的な資源は人的資源、つまり働く人間である」
人間への投資を怠った企業は、非価格競争に立ち向かうことができず、ます
ます身を削っての経営戦略策定になるばかりです。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆生産方式・セル生産方式へ移行したい
◆在庫品を削減したい
◆製品開発業務の期間を短縮したい
◆人的セールス活動を強化したい
◆事業の再構築を図りたい
◆
目標管理の導入・定着を図りたい
◆
人事評価制度をつくりあげたい
◆コスト・ダウンを図りたい
「
経営テクノ研究所」にご相談ください。
【HP】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
【お問合せ】
tate@agate.plala.or.jp
【発行元】
経営テクノ研究所
〒110-0008東京都台東区池之端1-4-29
ライオンズマンション池之端305
TEL&FAX:03-5913-9197
【発行責任者】
経営テクノ研究所 所長 舘 義之
【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・執筆
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http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
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製造段階でのコスト・ダウン
●設備の稼働率低下によるロス
●閑話休題「価格競争から脱却」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
製造段階でのコスト・ダウン
●設備の稼働率低下によるロス
設備機械が何台あっても、遊んでいたのでは生産の役にたちません。たと
えば、機械の利用に対する計画が悪い場合、工程間が円滑に流れていない場
合、機械が故障した場合等々で機械が止まるか空転します。
なぜ機械が止まり、なぜ遊ぶかというと、新機械を導入する際の調査と計
画が悪いからです。設備機械を遊ばせておくロスは、決して小さくないので
すが、等閑視している傾向があります。
設備機械の計画が必要となるケースとしては、
(1)工場の新設拡張
(2)旧設備機械の新設備機械への代替
に大別して考えることができます。
(1)工場の新設拡張は、現在生産の行われている製品の生産を拡大する
場合や新製品を開発した場合に起こるケースです。
(2)旧設備機械の新設備機械への代替は、同種の設備機械間の生産性向上
のための代替、もしくは陳腐化による代替と製品の改良によって製造方法の
変更を伴った場合に起こるケースです。
どのケースの場合でも、単なるカンで決定してはいけません。設備機械を
新たに設置するときは、必ず経済計算を行い、それに基づいて設置の有無を
決定しなければなりません。
設備機械の経済計算方法には、
(1)原価比較法
(2)利益率法
(3)正味原価法
(4)資本回収法
(5)MAPI法
などがあります。
このうち一般によく使用されている資本回収法について説明します。資本
回収法は、次式から求めることができます。
i
●S=C・──────────
-n
1-(1+i)
S=毎年末の資本回収額
C=投資額
i=年利率
n=資本の回収期間
つまり、Cの投資額をしたら、毎年Sの利潤を上げよということです。
ここで nの資本回収期間の値は、法定耐用年数ではなく、経済耐用年数の
ことです。したがって、この値は多くても5~7年くらいにとることが望ま
しいといえます。しかし、設備機械によっては、3年くらいで償却しないと
競争に勝てないこともあるので注意する必要があります。
設備投資の経済計算がすんだら、次に資本回収額のSが達成されるかどう
かを見なければなりません。そのためには、設備機械を新設することによっ
て得られた収入、支出を調べ、収入から支出の合計を引いたものが利益です。
利益から税金を引いた金額が資本回収額より大きい場合は、設備投資を行っ
ても採算がとれることになります。
●収入(年間)
売上高
●支出(年間)
人件費(福利厚生費・賄費なども含む)、材料費、動力費、消耗品費、維
持 補修費、減価償却費、間接経費(一般配賦の間接経費)
前述の算式は、新しく単独に生産を始めた場合のときであり、今まで外注
していた製品を内作する場合は、外注費から支出の合計に支払利息を加えた
ものを差引いてプラスになれば、投資の採算がとれるわけです。
では、採算がとれなければ設備機械の投資を中止しなければならないかと
いうと、そうではありません。それは、計算上のことでいろいろな不確定要
素が含まれているからです。
そこで、製品設計に関する技術研究の面、生産の管理面や技術面、工程設
計、保守保全、資金面などを加味して決定されるべきです。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
●閑話休題「価格競争から脱却」
マーケティングにおける5つの基本原理のうち「非価格競争」という原理
があります。
競争の形態を、価格を主たる競争手段とする価格競争と、価格以外の製品
の機能、付帯するサービス・デザインなどを主たる競争手段とする非価格競
争とに区分されます。
マーケティングにおいては非価格競争を基本としています。価格競争は企
業に対して無秩序な競争を強い、短期的な成果を求めるに身を削り、先行き
は破綻となりかねません。
価格競争を避けるためには、新技術の開発が必要になります。常に市場を
リードする新技術があれば、無駄な価格競争は避けられるからです。そして、
実行するのはすべて人です。
ドラッカーも言っています。「企業の業績を高める方法はいろいろあるが、
そのうちでも、働く人びとの能力を効果的に発揮させる方法は、最も重要な
ものとされている。……人間に託された資源の中で、最も多彩な資源と能力
を持ち、かつ最も生産的な資源は人的資源、つまり働く人間である」
人間への投資を怠った企業は、非価格競争に立ち向かうことができず、ます
ます身を削っての経営戦略策定になるばかりです。
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◆生産方式・セル生産方式へ移行したい
◆在庫品を削減したい
◆製品開発業務の期間を短縮したい
◆人的セールス活動を強化したい
◆事業の再構築を図りたい
◆目標管理の導入・定着を図りたい
◆人事評価制度をつくりあげたい
◆コスト・ダウンを図りたい
「経営テクノ研究所」にご相談ください。
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【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・執筆
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