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印鑑変更手続き

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       わかっちゃう! 知的財産用語    No.138

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こんにちは!  わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。


 ☆ 本日の知的財産用語


[印鑑変更手続き]

特許庁に対する手続きに使用していた印鑑を、別の印鑑に変更するための手続
きのことです。


(1) 特許出願,商標登録出願などの手続きを書面で行う場合、提出する書類に
 出願人の印鑑(法人の場合は代表者の印鑑)を捺印しなくてはならない場合
 が多いです。


 印鑑は「本人による手続き」であることを示すものですので、同じ出願に関
する手続きについては同じ印鑑を使用します。


 でも、何らかの理由で、それまで使っていた印鑑の使用を中止して、新しい
印鑑を使用する必要が生じる場合もあります。


 例えば、古い印鑑が摩耗,破損などして新しい印鑑に変更したい場合が考え
られます。

 又、使用していた印鑑が盗難,火事,不注意による紛失などによって無くな
ってしまった場合も、新しい印鑑に変更することとなります。



(2) そのような場合は、特許庁に「印鑑変更届」を提出することにより、印鑑
 変更の手続きをします。


 「印鑑変更届」には、「新しい印鑑」を捺印します。


 変更後は、その新しい印鑑を使って手続きすることができるようになります。




(3) 変更後は、新しい印鑑が正式な印鑑となるので、古い印鑑を捺印しないよ
 う注意しましょう。

 できれば、間違って使わないように別の場所に保管することをおすすめします。


       ☆              ☆


[関連事項と経験談]

(1) 近年は電子出願を利用することが多いので、書面で手続きをすることは減
 ってきています。

 そのため、昔に比べると印鑑を使う機会は格段に少なくなっています。


(2) 「識別ラベル」と呼ばれるラベルがあります。これは、氏名(法人の場合
 は名称)とバーコードとが印刷されたラベルです。


 書面による手続きをする際に、識別ラベルを提出書類の所定箇所に はり付
ければ捺印を省略することができます。


 この識別ラベルは特許庁に「識別ラベル交付請求書」を提出して請求すれば
作ってくれます。

 余談ですが、識別ラベルは簡単に偽造できないよう ちょっと凝った作りに
なっていて、チェック用のライトで照らすと所定の文字が光って浮き出てきま
す。



(3) 銀行の預金に使う印鑑を変更するような場合は、それまで使っていた「古
 い印鑑」と、これから使用する「新しい印鑑」の両方を捺印して印鑑変更手
 続きをするのが普通です。


 これは、「古い印鑑」の所有者と「新しい印鑑」の所有者が同一人であるこ
とを確認するためです。


 これに対して特許庁の印鑑変更届は、なぜか「新しい印鑑」だけの捺印とな
ります。(「古い印鑑」の捺印は求められていません。)


 そのため悪意を持った人が、出願人になりすまして勝手に印鑑変更届を提出
して印鑑変更手続きをしてしまうことも可能です。そうなると、変更した印鑑
を使って出願を取り下げることや、内容を補正するようなことも理論上は可能
です。


 特許庁が そのような危険性を承知の上で、「新しい印鑑」のみ捺印を求め
ている理由は、私にはよくわかりません。

 たぶん「出願人の便宜を配慮して」のような理由ではないかと思いますが・
・・



(4) 代理人である弁理士も書面で手続きする際には捺印します。


 私も弁理士になった時に「弁理士西川幸慶之印」という角形で大きめの印鑑
を作り、その印鑑を見て「私も 弁理士になったんだなー」と実感しました。

 でもその頃は既に電子出願が始まっていたので、実際にはその印鑑を使う機
会はあまりないです。



(5) 企業の代表者印は、企業間の契約などにも用いる大切なものなので、いく
 ら特許庁への手続きに必要といっても知的財産部門に預けておくのが好まし
 くない場合が有ります。かといって、手続きの度に社長のところに出向いて
 捺印してもらうのも手間がかかります。

 そこで、手続き件数の多い大企業では通常の代表者印とは別に「知的財産関
係専用」の代表者印を作って知的財産部門に管理させている場合もあります。

 
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 「わかっちゃう! 知的財産用語」

  発行   西川特許事務所 ( http://www.jpat.net/
       兵庫県西宮市東山台3丁目9-17  
       電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821 
  発行人  弁理士 西川 幸慶  pat@jpat.net
   
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  (C) 2006 Nishikawa Yukiyoshi 
 『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
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[編集後記]

 先日、義父母が家を訪ねて来たのですが、驚いていました。
 私と子供達が スリッパも靴下も はかずに裸足で生活しているからです。

 床暖房はなく冬場は床が冷たいのですが、よほど冷え込まない限り裸足です。
(子供の頃からの習慣なのです。)

 義父母は 家でも分厚い靴下をはき、フカフカのスリッパをはくような人な
ので、12月でも裸足で生活している私達は 驚異なのでしょう。

 お坊さんは 寒~い冬のお寺でも 裸足ですから、それに比べれば どうと
いうことはないとは 思うのですが・・・・・

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