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シリーズ「
コンピテンシーをレビューする!」
<第380回>[(第38話)「チーム経営でやる気集団を創り上げた
スタバCEOの経営学に学ぶ!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「
コンピテンシー
をレビューする!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきま
す。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいた
だきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.シアトルにたった三軒のコーヒー豆の販売店に入社したわけ!
2.コーヒーは手段、居心地のいい空間の提供こそがミッション!
3.上場前にアメリカで前例のないことを強行したわけ!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
===========================
スターバックスがアメリカに誕生し40年になる。今、58の国と地域に進出してい
る世界最大のコーヒーショップチェーンだ。年商は1兆円を超えている。
コーヒー豆の輸入先は約30ケ国にも及ぶ。にもかかわらず徹底した品質管理で味
のチェックをし、焙煎して世界各国に送り出している。
雇用の創出効果は絶大で、シアトル本社だけで3,000人に達する。日本では現在
約1,000店舗弱あるが、出店のラブコールが起こっている。「スタバが街にやっ
てくる」と言うだけでニュースになるからすごい。深煎りのコーヒー中心の飲み
物が美味しいということもあるが、何よりも「居心地のいい空間」が集う人々の
心を癒してくれ、家庭よりも安らぐのだ。飲み物は「お飾り」で本命は「居心地
のいい空間」と言うことになる。
スターバックスを率いるのはハワード・シュルツCEOだ。彼は大の親日家とし
て知られている。シアトル本社のCEOの執務室には白髪一雄画伯の絵が飾られ
ているしマリナーズのイチロー選手のサイン入りグローブも飾ってある。「イチ
ローは僕の友達」と言い切る。
東日本大震災の被災地も訪れて被災者を励ましたり、東北のスタバで働く社員を
激励したりしてくれている。彼のEQは高いレベルに磨かれている。
お客様を大切にするが、その出発点は社員満足(CE)を高めることが出発点に
なっている。高い満足度の社員だからこそ顧客満足(CS)の向上に貢献してく
れると考えているからだ。彼の考えに共感した社員たちが「仕事のできる人の集
団」を形成して、お客様にとって「居心地のいい空間」を醸し出す。こうしてリ
ピーターが増えていくのである。
そこで今回は「チーム経営でやる気集団を創り上げたスタバCEOの経営学に学
ぶ!」と題して、「世界の58の国と地域に進出して1兆円企業に育て上げたスタ
ーバックスのハワード・シュルツCEOのマネジメント」について解説する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
成功はたった一人のものではありません。ハワード・シュルツのものでもない。
チームのものです。つまり、ビジネスはチームスポーツです。
ハワード・シュルツ
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第38話)チーム経営でやる気集団を創り上げた
スタバCEOの経営学に学ぶ!]
1.シアトルにたった三軒のコーヒー豆の販売店に入社したわけ!
スターバックスは1971年創業だが、当時はシアトルにたった3軒だけのコーヒー
豆の販売店だった。それから11年後の1982年にゼロックスを経て29歳でハワード
・シュルツ氏が入社してきた。収入は大幅にダウンしたそうだ。
□ ニューヨークから5,000キロ、妻とシアトルに向かう
ハワード・シュルツ氏は大企業を退社し、妻と一緒に5,000キロ離れたシアトル
にやってきた。大企業はよほど居心地が悪かったのだろう。スターバックスから
不
採用になったら新たに職を探すつもりだった。だが、運良く(?)
採用された。
入ってみたら会社は小さいが「居心地」が良かった。彼はここで頑張ろうと決心
した。
□ ミラノでの衝撃的な光景!
1983年、彼はイタリアに出張する機会を得た。ミラノで立ち寄ったエプスレッソ
バーで衝撃的な光景に出会った。エプスレッソコーヒーの味わいはすばらしいも
のだった。当時アメリカではアメリカンと称される薄味のコーヒーが主流だった。
深煎りのコーヒー豆を使ったエプスレッソは感動に値する味だった。
だが、それよりも驚いたことがある。人々が集い、楽しそうに語り合う姿だった。
家族や友達と語り合える「居心地のいい空間」に強い衝撃を感じたのだ。
2.コーヒーは手段、居心地のいい空間の提供こそがミッション!
アメリカンが主流のアメリカに深煎りのコーヒー豆が醸し出すエプスレッソを持
ち込むことはコーヒー業界の大革命だった。
□ お客様とのよい関係の確立
深煎りのコーヒーだけでなく、「居心地のいい空間」も併せて提供しよう。彼が
そこにたどり着くのに時間は掛からなかった。
そのためには店舗のスタッフとお客様とのよりよい関係を構築することだ。お客
様はあの店員の笑顔に会えることを楽しみに来店してくれる。すばらしいことだ。
店員との会話も弾む。そのためには接客コカピテンシーを徹底的に磨いてもらう
必要がある。どうすればいいか、彼は真剣に考えた。
社員満足を高めればいい。社員満足が高まれば顧客満足を向上するためにどうす
ればいいかを自ら考えて行動特性を変えてくれるに違いない。
3.上場前にアメリカで前例のないことを強行したわけ!
ハワード・シュルツ氏は社員にとって優しい会社を作ろうと考えた。1992年に上
場することになるのだが、彼は上場の一年前に前例のないことをやってのけたの
である。
□ Bean Stock制度の導入
いわゆる
ストックオプション制度である。社員に自社の株を取得してもらう。値
上がったら株を売って利益を得ることができる。
若い社員がマイホームを持つことができ、中年の社員は子供を大学に入れること
ができた。
運営をうまくやることで給料のほかに大きな臨時収入が得られる。スターバック
スの社員であることに誇りが持てる。精神的支えは大きい。
□
健康保険制度の導入
アメリカでは
医療費が高い。その理由の一つが皆保険制度になっていないことだ。
しかし、スターバックスでは
週20時間以上働くパートとその家族にまで
健康保険
制度に加入させた。年間2,000億円も投じているという。社員にとってこんなあ
りがたいことはない。
ハワード・シュルツ氏は、テレビ東京のカンブリア宮殿に出演したとき、「良心
と魂をもった会社を作りたかった」と語った。さらに「利益を出しながら社会貢
献していく会社にしたいのです」とも語っている。
このような経営理念の下、働く58の国と地域の社員は「仕事のできる人の集団」
を形成しているのである。そのことにより会社が永続的に成長を続ける。理想的
な姿だ。
【3】今日のまとめ
1.シアトルにあった、たった三軒のコーヒー豆の販売店が今や1兆円のグロー
バール企業に成長していること。
2.ハワード・シュルツ氏はミラノで出会ったコーヒー店の光景に大きな衝撃を
受けたこと。そのキーワードは「居心地のいい空間」だったこと。
3.深煎りのコーヒー豆によるエプスレッソコーヒーと「居心地のいい空間」は
たちまちアメリカ社会に受け入れられたこと。
4.顧客満足の前に社員満足が必要と考えたハワード・シュルツ氏は、上場前に
ストックオプション制度や
健康保険制度をパートとその家族にまで導入した
こと。
5.ハワード・シュルツ氏は、親日家としても知られ、白髪一雄画伯のファンで
あり、マリナーズのイチロー選手とは友達という関係であること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
スターバックスといえども2008年には赤字に転落している。ブランドに安住し、
安易な出店を加速させたことが原因だった。この頃、大都市に集中出店し50~
300メートルおきに一店舗という状況だった。お客様に飽きられたのである。
今は完全にV時回復している。企業経営では油断は禁物という戒めだ。
長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
***********************************************************************
発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから
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(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
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スタバCEOの経営学に学ぶ!」]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「コンピテンシー
をレビューする!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきま
す。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいた
だきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.シアトルにたった三軒のコーヒー豆の販売店に入社したわけ!
2.コーヒーは手段、居心地のいい空間の提供こそがミッション!
3.上場前にアメリカで前例のないことを強行したわけ!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
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スターバックスがアメリカに誕生し40年になる。今、58の国と地域に進出してい
る世界最大のコーヒーショップチェーンだ。年商は1兆円を超えている。
コーヒー豆の輸入先は約30ケ国にも及ぶ。にもかかわらず徹底した品質管理で味
のチェックをし、焙煎して世界各国に送り出している。
雇用の創出効果は絶大で、シアトル本社だけで3,000人に達する。日本では現在
約1,000店舗弱あるが、出店のラブコールが起こっている。「スタバが街にやっ
てくる」と言うだけでニュースになるからすごい。深煎りのコーヒー中心の飲み
物が美味しいということもあるが、何よりも「居心地のいい空間」が集う人々の
心を癒してくれ、家庭よりも安らぐのだ。飲み物は「お飾り」で本命は「居心地
のいい空間」と言うことになる。
スターバックスを率いるのはハワード・シュルツCEOだ。彼は大の親日家とし
て知られている。シアトル本社のCEOの執務室には白髪一雄画伯の絵が飾られ
ているしマリナーズのイチロー選手のサイン入りグローブも飾ってある。「イチ
ローは僕の友達」と言い切る。
東日本大震災の被災地も訪れて被災者を励ましたり、東北のスタバで働く社員を
激励したりしてくれている。彼のEQは高いレベルに磨かれている。
お客様を大切にするが、その出発点は社員満足(CE)を高めることが出発点に
なっている。高い満足度の社員だからこそ顧客満足(CS)の向上に貢献してく
れると考えているからだ。彼の考えに共感した社員たちが「仕事のできる人の集
団」を形成して、お客様にとって「居心地のいい空間」を醸し出す。こうしてリ
ピーターが増えていくのである。
そこで今回は「チーム経営でやる気集団を創り上げたスタバCEOの経営学に学
ぶ!」と題して、「世界の58の国と地域に進出して1兆円企業に育て上げたスタ
ーバックスのハワード・シュルツCEOのマネジメント」について解説する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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成功はたった一人のものではありません。ハワード・シュルツのものでもない。
チームのものです。つまり、ビジネスはチームスポーツです。
ハワード・シュルツ
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【2】メルマガ本論
[(第38話)チーム経営でやる気集団を創り上げた
スタバCEOの経営学に学ぶ!]
1.シアトルにたった三軒のコーヒー豆の販売店に入社したわけ!
スターバックスは1971年創業だが、当時はシアトルにたった3軒だけのコーヒー
豆の販売店だった。それから11年後の1982年にゼロックスを経て29歳でハワード
・シュルツ氏が入社してきた。収入は大幅にダウンしたそうだ。
□ ニューヨークから5,000キロ、妻とシアトルに向かう
ハワード・シュルツ氏は大企業を退社し、妻と一緒に5,000キロ離れたシアトル
にやってきた。大企業はよほど居心地が悪かったのだろう。スターバックスから
不採用になったら新たに職を探すつもりだった。だが、運良く(?)採用された。
入ってみたら会社は小さいが「居心地」が良かった。彼はここで頑張ろうと決心
した。
□ ミラノでの衝撃的な光景!
1983年、彼はイタリアに出張する機会を得た。ミラノで立ち寄ったエプスレッソ
バーで衝撃的な光景に出会った。エプスレッソコーヒーの味わいはすばらしいも
のだった。当時アメリカではアメリカンと称される薄味のコーヒーが主流だった。
深煎りのコーヒー豆を使ったエプスレッソは感動に値する味だった。
だが、それよりも驚いたことがある。人々が集い、楽しそうに語り合う姿だった。
家族や友達と語り合える「居心地のいい空間」に強い衝撃を感じたのだ。
2.コーヒーは手段、居心地のいい空間の提供こそがミッション!
アメリカンが主流のアメリカに深煎りのコーヒー豆が醸し出すエプスレッソを持
ち込むことはコーヒー業界の大革命だった。
□ お客様とのよい関係の確立
深煎りのコーヒーだけでなく、「居心地のいい空間」も併せて提供しよう。彼が
そこにたどり着くのに時間は掛からなかった。
そのためには店舗のスタッフとお客様とのよりよい関係を構築することだ。お客
様はあの店員の笑顔に会えることを楽しみに来店してくれる。すばらしいことだ。
店員との会話も弾む。そのためには接客コカピテンシーを徹底的に磨いてもらう
必要がある。どうすればいいか、彼は真剣に考えた。
社員満足を高めればいい。社員満足が高まれば顧客満足を向上するためにどうす
ればいいかを自ら考えて行動特性を変えてくれるに違いない。
3.上場前にアメリカで前例のないことを強行したわけ!
ハワード・シュルツ氏は社員にとって優しい会社を作ろうと考えた。1992年に上
場することになるのだが、彼は上場の一年前に前例のないことをやってのけたの
である。
□ Bean Stock制度の導入
いわゆるストックオプション制度である。社員に自社の株を取得してもらう。値
上がったら株を売って利益を得ることができる。
若い社員がマイホームを持つことができ、中年の社員は子供を大学に入れること
ができた。
運営をうまくやることで給料のほかに大きな臨時収入が得られる。スターバック
スの社員であることに誇りが持てる。精神的支えは大きい。
□ 健康保険制度の導入
アメリカでは医療費が高い。その理由の一つが皆保険制度になっていないことだ。
しかし、スターバックスでは週20時間以上働くパートとその家族にまで健康保険
制度に加入させた。年間2,000億円も投じているという。社員にとってこんなあ
りがたいことはない。
ハワード・シュルツ氏は、テレビ東京のカンブリア宮殿に出演したとき、「良心
と魂をもった会社を作りたかった」と語った。さらに「利益を出しながら社会貢
献していく会社にしたいのです」とも語っている。
このような経営理念の下、働く58の国と地域の社員は「仕事のできる人の集団」
を形成しているのである。そのことにより会社が永続的に成長を続ける。理想的
な姿だ。
【3】今日のまとめ
1.シアトルにあった、たった三軒のコーヒー豆の販売店が今や1兆円のグロー
バール企業に成長していること。
2.ハワード・シュルツ氏はミラノで出会ったコーヒー店の光景に大きな衝撃を
受けたこと。そのキーワードは「居心地のいい空間」だったこと。
3.深煎りのコーヒー豆によるエプスレッソコーヒーと「居心地のいい空間」は
たちまちアメリカ社会に受け入れられたこと。
4.顧客満足の前に社員満足が必要と考えたハワード・シュルツ氏は、上場前に
ストックオプション制度や健康保険制度をパートとその家族にまで導入した
こと。
5.ハワード・シュルツ氏は、親日家としても知られ、白髪一雄画伯のファンで
あり、マリナーズのイチロー選手とは友達という関係であること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
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【4】編集後記
スターバックスといえども2008年には赤字に転落している。ブランドに安住し、
安易な出店を加速させたことが原因だった。この頃、大都市に集中出店し50~
300メートルおきに一店舗という状況だった。お客様に飽きられたのである。
今は完全にV時回復している。企業経営では油断は禁物という戒めだ。
長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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