今年の桜は、咲き始めてから満開になるまでが、それこそ“アッ”という間の出来事でした。
桜が花びらをつけ始めてから段々と花の数を増やし、やがて一斉にパッと咲き、満開になる
という過程をスッカリ省略してしまったような感じです。
そんな満開の短い桜の花を愛でるため、この時期は沢山の人が靖国神社から千鳥ゲ淵一体に
お花見に押し寄せます。みんな上を見ながら、時々はスマホを眺めながら歩きますので、
歩行者にはとても危険です。
私は、「君子危うきに近寄らず」といつもそういう危ない人たちを何とか避けながら、
一生懸命に歩きます。何しろぶつかれば、跳ね飛ばされるのは私の方ですから・・・・。
私たちはどうしてこんなに桜が好きなのでしょうか。美しさもさることながら、
パッと咲いてパッ散るところに、自分には無い潔(いさぎよ)さを感じ、その小気味よさ
に感嘆するのかもしれません。そして、「満開の豪奢(ごうしゃ)さ」と
「散り際のはかなさ」の対比の美しさに感銘し、その見事なコントラストに、自らの
人生の盛衰を重ね、辿ってきたこれまでに思いを巡らすのかもしれません。
「さまざまの事おもひ出す桜かな」 松尾芭蕉
多くの俳句や和歌の題材にもなり、日本人にとって昔から特別な存在ともいえる桜。
[桜と春」のように季節を感じさせるその風景は、ときにその当時の思い出を
よみがえらせます。そして、その思い出から手繰り寄せられるのが「切ない別れ」
であったりします。毎年、夜桜を楽しみながら酒を酌み交わし、冗談を言い合っては
笑っていた友人は、今年の桜を待つことなく、あの世に旅立ってしまいました。
今年、私は一人で靖国神社の桜を見に行きました。土曜日にオフィスで仕事をした後、
ブラブラとゆっくり歩きながら、綺麗に咲いた桜を楽しみました。
桜の花びらが灰色の空を背景に点々と連なって、まるで花の雲の様に浮かんでいました。
頭の中では、子供のとき、独身のとき、結婚したての妻と一緒のときなど懐かしい想い出
の桜が次から次へと走馬灯のように浮かんでは消えて行きました。
昨年亡くなった親しい友人二人が、お互いに面識は無いはずなのに、桜の下で二人で
酒を酌み交わし、まるで“おーい、一緒に飲もうよ!”と私を呼んでいるかのような
思いが頭に浮かんだりしました。目の前の満開の桜と頭の中のおぼろな桜とが幾重にも
折り重なって美しいハーモニーを奏で、まるで桃源郷に遊んでいるかのような不思議な
感覚を味わいました。
そういえば花見の時期には、オフィスからの帰りみちで、サラリーマン風の一行と
よく遭遇します。いかにもこれから「花見に行くぞ」といわんばかりに酒をぶら下げた
一団です。最近は、会社から直ぐには自宅に帰りたらがない「帰宅恐怖症」の中高年
サラリーマンが増えているそうですが、そういう連中が若手を連れて花見にでも来た
のでしょうか?
ベテラン社員の「帰宅恐怖症」の影響が若手社員にまで及んできて物議を醸している
という話も聞きます。家に帰りたくないからと、用もないのに遅くまで会社に残り、
残業している部下や後輩たちを無理に誘って夜な夜な飲み歩く迷惑な上司やベテラン
社員達のことです。
“忙しい!忙しい!”とか言いながら、その実、のんびりと新聞を読んでいる上司。
“早く帰りたいんだけど、やることが多くて帰れないだよな”とうそぶきながら、
なかなか帰ろうとしないベテラン社員。
「妻が怖くて帰宅恐怖症」になっている上司や先輩社員のせいで残業や飲み会に
付き合わされている若手社員の中には、上司らの奥さん達に「早く帰るように旦那に
やさしくして!」と涙目で願っている人も出てきているそうです。
今年のお花見もこんな悩みを抱えた若手社員が、恨み辛みの篭った目で綺麗な桜を
眺めていたかもしれません
可憐な花を枝一杯に着け、道行く人の目を楽しませてくれていた桜も、今はスッカリ
散ってしまいました。風に吹かれて、「桜吹雪」となって散って行った桜の姿を見て
いると、何となく過ぎ去って行くものへの哀愁を感じたものでした。
そして同時に、“私は来年の桜を、どんな思いで、誰と見ているのだろうか?”、
“相変らず元気で桜を見ているのだろうか?”という思いが、ボンヤリと頭の中を
よぎって行きました。
前回の「改正
パートタイム労働法」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「「朝方勤務」の取組み」についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「「朝方勤務」の取組み」
────────────────────────────────
最近、「朝型勤務」を導入する企業についてのニュースをたびたび見かける
ようになりました。
そんな中、先般、政府も国家
公務員の長時間労働の抑制を目指して、
今夏の
勤務時間を「朝型」にする方針を示しました。
実施方針では、全府省庁の職員を対象に、今年7~8月の勤務開始を1~2時間早めて
午前7時半~8時半とし、原則として午後5時前後の定時に退庁することを促すと
しています。
他に「毎週水曜日は午後8時までに消灯」、「午後4時15分以降に会議を設定しない」
なども掲げられています。
安倍首相は、このような夏季における就業スタイル変革の取組みを国全体にに浸透
させたい意向のようですが、民間企業においても「朝型勤務」導入はすで相当の
広がりを見せています。
「朝型勤務」導入の事例として取り上げられることも多い伊藤忠商事では、
「より効率的な働き方の実現に向けて」として、朝型勤務制度を2014年5月より
正式導入しました。
同社では、2013年10月から朝型勤務制度のトライアル実施を開始したところ、
月平均の
時間外勤務時間が総合職で49時間11分→→
45時間20分と約10%近く減少
したそうです。
伊藤忠商事の取組みでは、午前5~9時の時間外手当の割増率を原則50%に引き上げ、
8時前始業の社員に対しては軽食を支給するなど、導入にあたりコストをかけて
いますが、夜間の
時間外勤務時間が減少したことにより、約4%のコスト削減や、
電力使用量約6%減につながったそうです。
その他の企業の取組みとしては、
リコーでも午後8時以降の残業を原則禁止とし、午前8時前の出社を促しています。
さらに、
フレックスタイム制の導入により、仕事の繁忙具合によって早い時間に
帰れるようにするなど、メリハリのある働き方ができるようにすることで、
生産性向上および残業時間減少を目指しています。
他にも、カゴメや東邦銀行などでも朝型勤務制度の導入を行っており、これらの
企業における
残業代削減や各種コスト減少の成功事例が知られれば、同様の制度
を導入する企業は今後ますます増えていくかもしれません。
ご質問等がある場合は、弊事務所にご照会下さい。
ご質問いただいた内容については、メールマガジンを通してご回答させて頂きます。
ご質問・ご意見は
info@node-office.comからどうぞ。
当事務所のホームページを更新しております。
ご興味のある方は、
http://www.node-office.com/index/index.html
または、
http://www.humansource.co.jp/ へどうぞ
当事務所所長 野手 茂 著の「サラリーマン講座
退職金・年金編」が 文芸社
より、全国書店、ネット書店で販売中です。
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桜が花びらをつけ始めてから段々と花の数を増やし、やがて一斉にパッと咲き、満開になる
という過程をスッカリ省略してしまったような感じです。
そんな満開の短い桜の花を愛でるため、この時期は沢山の人が靖国神社から千鳥ゲ淵一体に
お花見に押し寄せます。みんな上を見ながら、時々はスマホを眺めながら歩きますので、
歩行者にはとても危険です。
私は、「君子危うきに近寄らず」といつもそういう危ない人たちを何とか避けながら、
一生懸命に歩きます。何しろぶつかれば、跳ね飛ばされるのは私の方ですから・・・・。
私たちはどうしてこんなに桜が好きなのでしょうか。美しさもさることながら、
パッと咲いてパッ散るところに、自分には無い潔(いさぎよ)さを感じ、その小気味よさ
に感嘆するのかもしれません。そして、「満開の豪奢(ごうしゃ)さ」と
「散り際のはかなさ」の対比の美しさに感銘し、その見事なコントラストに、自らの
人生の盛衰を重ね、辿ってきたこれまでに思いを巡らすのかもしれません。
「さまざまの事おもひ出す桜かな」 松尾芭蕉
多くの俳句や和歌の題材にもなり、日本人にとって昔から特別な存在ともいえる桜。
[桜と春」のように季節を感じさせるその風景は、ときにその当時の思い出を
よみがえらせます。そして、その思い出から手繰り寄せられるのが「切ない別れ」
であったりします。毎年、夜桜を楽しみながら酒を酌み交わし、冗談を言い合っては
笑っていた友人は、今年の桜を待つことなく、あの世に旅立ってしまいました。
今年、私は一人で靖国神社の桜を見に行きました。土曜日にオフィスで仕事をした後、
ブラブラとゆっくり歩きながら、綺麗に咲いた桜を楽しみました。
桜の花びらが灰色の空を背景に点々と連なって、まるで花の雲の様に浮かんでいました。
頭の中では、子供のとき、独身のとき、結婚したての妻と一緒のときなど懐かしい想い出
の桜が次から次へと走馬灯のように浮かんでは消えて行きました。
昨年亡くなった親しい友人二人が、お互いに面識は無いはずなのに、桜の下で二人で
酒を酌み交わし、まるで“おーい、一緒に飲もうよ!”と私を呼んでいるかのような
思いが頭に浮かんだりしました。目の前の満開の桜と頭の中のおぼろな桜とが幾重にも
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感覚を味わいました。
そういえば花見の時期には、オフィスからの帰りみちで、サラリーマン風の一行と
よく遭遇します。いかにもこれから「花見に行くぞ」といわんばかりに酒をぶら下げた
一団です。最近は、会社から直ぐには自宅に帰りたらがない「帰宅恐怖症」の中高年
サラリーマンが増えているそうですが、そういう連中が若手を連れて花見にでも来た
のでしょうか?
ベテラン社員の「帰宅恐怖症」の影響が若手社員にまで及んできて物議を醸している
という話も聞きます。家に帰りたくないからと、用もないのに遅くまで会社に残り、
残業している部下や後輩たちを無理に誘って夜な夜な飲み歩く迷惑な上司やベテラン
社員達のことです。
“忙しい!忙しい!”とか言いながら、その実、のんびりと新聞を読んでいる上司。
“早く帰りたいんだけど、やることが多くて帰れないだよな”とうそぶきながら、
なかなか帰ろうとしないベテラン社員。
「妻が怖くて帰宅恐怖症」になっている上司や先輩社員のせいで残業や飲み会に
付き合わされている若手社員の中には、上司らの奥さん達に「早く帰るように旦那に
やさしくして!」と涙目で願っている人も出てきているそうです。
今年のお花見もこんな悩みを抱えた若手社員が、恨み辛みの篭った目で綺麗な桜を
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散ってしまいました。風に吹かれて、「桜吹雪」となって散って行った桜の姿を見て
いると、何となく過ぎ去って行くものへの哀愁を感じたものでした。
そして同時に、“私は来年の桜を、どんな思いで、誰と見ているのだろうか?”、
“相変らず元気で桜を見ているのだろうか?”という思いが、ボンヤリと頭の中を
よぎって行きました。
前回の「改正パートタイム労働法」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「「朝方勤務」の取組み」についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「「朝方勤務」の取組み」
────────────────────────────────
最近、「朝型勤務」を導入する企業についてのニュースをたびたび見かける
ようになりました。
そんな中、先般、政府も国家公務員の長時間労働の抑制を目指して、
今夏の勤務時間を「朝型」にする方針を示しました。
実施方針では、全府省庁の職員を対象に、今年7~8月の勤務開始を1~2時間早めて
午前7時半~8時半とし、原則として午後5時前後の定時に退庁することを促すと
しています。
他に「毎週水曜日は午後8時までに消灯」、「午後4時15分以降に会議を設定しない」
なども掲げられています。
安倍首相は、このような夏季における就業スタイル変革の取組みを国全体にに浸透
させたい意向のようですが、民間企業においても「朝型勤務」導入はすで相当の
広がりを見せています。
「朝型勤務」導入の事例として取り上げられることも多い伊藤忠商事では、
「より効率的な働き方の実現に向けて」として、朝型勤務制度を2014年5月より
正式導入しました。
同社では、2013年10月から朝型勤務制度のトライアル実施を開始したところ、
月平均の時間外勤務時間が総合職で49時間11分→→45時間20分と約10%近く減少
したそうです。
伊藤忠商事の取組みでは、午前5~9時の時間外手当の割増率を原則50%に引き上げ、
8時前始業の社員に対しては軽食を支給するなど、導入にあたりコストをかけて
いますが、夜間の時間外勤務時間が減少したことにより、約4%のコスト削減や、
電力使用量約6%減につながったそうです。
その他の企業の取組みとしては、
リコーでも午後8時以降の残業を原則禁止とし、午前8時前の出社を促しています。
さらに、フレックスタイム制の導入により、仕事の繁忙具合によって早い時間に
帰れるようにするなど、メリハリのある働き方ができるようにすることで、
生産性向上および残業時間減少を目指しています。
他にも、カゴメや東邦銀行などでも朝型勤務制度の導入を行っており、これらの
企業における残業代削減や各種コスト減少の成功事例が知られれば、同様の制度
を導入する企業は今後ますます増えていくかもしれません。
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ご質問・ご意見は
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