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社労士認証制度17 従業員間の不合理な待遇差や差別的取り扱い

こんにちは。社会保険労務士の田中です。

社労士診断認証制度」は「ホワイト企業」の証明です。
企業の財務諸表では分からない非財務面が優良であることを
対外的にアピールできます。
https://www.tanakajimusho.biz/shindan


社労士診断認証制度」は次の3タイプがあります。
(1)職場環境改善宣言企業
(2)経営労務診断実施企業
(3)経営労務診断適合企業

このうち、いわば入門編である「(1)職場環境改善宣言企業」の
認証を得るための20項目について解説しています。

今回は『17 正規従業員とそれ以外の従業員の間に、不合理な待遇差や
差別的取り扱いはない。』です。


☆☆☆☆ 同一労働同一賃金のことです。 ☆☆☆☆

一言で表現すれば「同一労働同一賃金」のことです。
そして、このチェックは非常に難しいものです。
チェック項目は「不合理な待遇差や差別的取り扱いはない。」と
表現していますが、果たして「我が社にはない」と断言できるのか、
どの程度であれば差別的ではないのか、この判断はとても難しいです。


☆☆☆☆ パートタイム・有期雇用労働法に根拠あり  ☆☆☆☆

「同一労働同一賃金」の根拠はパートタイム・有期雇用労働法です。
中小企業は2021年4月から適用されています。(大企業は2020年4月から)

第9条が「均等待遇」を定めています。
(1)「職務の内容」
(2)「職務の内容・配置の変更の範囲」
この(1)と(2)が同じ場合は差別的取り扱いが禁止されています。
つまり仕事が同じであれば賃金も同じとする「イコール」の考え方です。

第8条が「均衡待遇」を定めています。
(1)「職務の内容」
(2)「職務の内容・配置の変更の範囲」
ここまでは第9条と同じです。
(3)「その他の事情」
そして(3)を考慮できます。
つまり仕事に差があれば賃金も相応の差を認める「バランス」の考え方です。


☆☆☆☆ 待遇差が不合理かどうかは誰が判断するのか? ☆☆☆☆

均等待遇」(イコール)と「均衡待遇」(バランス)に触れましたが、
これを判断するツールとして厚生労働省による資料があります。
「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03984.html

これによっても「不合理な待遇差」は明確にできず、正確な判断は難しいです。
しかし、正確な判断に近付けることはできます。

最終的に待遇差について労使で判断が分かれた場合、
同マニュアルでは次のQ and Aを示しています。(P.40)
このQ and Aが「同一労働同一賃金」の判断の難しさを物語っています。


Q1.待遇差が不合理か否かは、誰が判断するのですか?
A1.待遇差が不合理か否かは、最終的には裁判において判断されますが、
   まずは事業主が法の趣旨に沿って判断することが必要です。(後略)


実務的には、同マニュアルに沿って丁寧に進めることが必要でしょう。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。(2022.08.25)


【 今までご紹介した社労士診断認証制度 】
https://www.tanakajimusho.biz/shindankaisetsu


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社会保険労務士 田中事務所  
厚生労働省のツール(ワークシート)を使い、従業員の種類ごとに
均等待遇」「均衡待遇」について検討を進めるお手伝いをしています。
https://www.tanakajimusho.biz/balance
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