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領収書の内訳記載方法を分かりやすく税理士が解説

こんにちは。


インボイス制度がいよいよ10月から始まっております。今までの請求書領収書に登録番号の記載などの手間が増えておりますが、税抜価額と消費税額の内訳の記載についても、義務付けが追加されており、領収書の記載など計算がまだ不慣れな事業者様もいらっしゃるかと思います。

とくに、レジやシステムがない場合、電卓で計算するのは難しいものです。この記事ではインボイスに対応した消費税の内訳計算をする方法をやさしく解説します。


- 目次 -
新たに追加となった内訳の記載方法を解説
内訳計算の実例
ケース1 飲食店で総額20,000円のコースの領収書を記載するとき
ケース2 すし店で15,000円の飲食をし、お土産として5,000円の折を持って帰る場合


新たに追加となった内訳の記載方法を解説


消費税の10%と軽減税率8%などにつき、それぞれの税抜価額と消費税額を区別して記載することが義務付けられております。今までは、税込価額の総額と、その内含まれる消費税額の記載のみなどの簡易的記載が認められておりました。

10月から上記内訳の記載が必要になったことで、例えば税込20,000円など、いわゆる内税価額が総額となっている飲食店などでは、内訳の計算が少々複雑になってしまうため、電卓で計算して都度正確に領収書請求書の記載額を間違えないように注意する必要があります。今回は特に内税価額になっているようなケースで、内訳を計算する方法を考えてみましょう。


内訳計算の実例
レジやシステムなどですぐ内訳計算ができる場合はそちらをご活用ください。今回はあくまでも電卓計算などをする場合の実例として紹介します。

ケース1 飲食店で総額20,000円のコースの領収書を記載するとき
まず飲食店でのコース料理という設定で、税抜価額と消費税額を計算するとした場合、消費税率は10%になります。そして税込価額20,000円の税抜価額と消費税額を計算するとなると

20,000円÷1.1=18,181.181818・・・・・≒18,182円(税抜価額 端数切上げ)

20,000円-18,182円=1,818円(消費税額)

となります。ポイントは、20,000円÷1.1をして税抜価額を計算するにおいて、円未満の端数を原則切り上げて計算するということです。消費税額が通常円未満端数切捨てで計算する関係で、税抜価額側を円未満端数切り上げることで、今回のケースのように消費税額1,818円が、ちょうど税抜価額18,182円の10%で円未満端数を切り捨てた金額になるケースがほとんどなのです(まれにちょうどにならないケースがあるため、その場合は1円端数調整してほしいです。)。

※少々慣れてくれば、例えば

20,000円×0.1/1.1≒1,818(消費税額 端数切捨て)

20,000円-1,818円=18,182円(税抜価額)

というように、先に消費税額を円未満端数切捨てで計算し、後で税抜価額を計算するという方法もおすすめです。

ケース2 すし店で15,000円の飲食をし、お土産として5,000円の折を持って帰る場合
先ほどと異なる点は、10%となる取引と、軽減税率8%となる取引が含まれることです。この場合では、10%と8%それぞれの取引に分けて、内訳計算をすることになります。この場合ポイントなのが、先に税抜価額の計算をするとき、8%取引については、円未満は四捨五入した方が消費税との端数が合いやすいです。

(10%取引の計算)

15,000円÷1.1≒13,637円(10%税抜価額 端数切捨て)

15,000円-13,637円=1,363円(10%消費税額)

(8%取引の計算)

5,000円÷1.08≒4,630円(8%税抜金額 端数四捨五入)

5,000円-4,630円=370円(8%消費税額)

※先に消費税額を計算する方法

(10%取引の計算)

15,000円×0.1/1.1≒1,363円(10%消費税額 端数切捨て)

15,000円-1,363円=13,637円(10%税抜価額)

(8%取引の計算)

5,000円×0.08/1.08≒370円(8%消費税額 端数切捨て)

5,000円-370円=4,630円

前述のように、レジやシステムで税抜価額と消費税額の内訳がすぐ出る場合は是非ご活用ください。電卓計算が必要な事業者様におきましては、慣れるまでは少々複雑な計算のように感じる方もいらっしゃるかと思います。ただ電卓などの場合でも日々作業することで、自然と慣れて必ず計算しやすくなっていきます。自動計算の場合も、手動計算の場合も、やりやすい方法を選択して効率的に計算していきましょう。

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