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テレワーク規程の落とし穴。テレワークの情報漏洩対策が逆効果?

就業規則は社員の権利義務をさだめる書類です。当然、義務(=働く上でのルール)も定めます。しかし、このルールも定め方次第では、むしろ、逆効果になることもあります。今日は、そんな事例を1つ紹介します。例えば、以下のような相談を受けたことがあります。

【相談の内容-機密情報画面のスクショを撮る社員】
テレワークの社員がいます。機密情報を扱うので、私用のパソコンを禁止し、会社からPCを貸与しています。そして、機密情報の管理を徹底するため、クラウド上にデータを置き、ログインの際に、毎回、パスワードを入力させるようにしています。もちろん、パスワードも定期的に変更しています。

しかし、PCの画面のスクリーンショット(スクショ)を撮る社員が出てきました。それを注意したところ、スクショを撮ることは止めてくれましたが、今度は、スマホで写真を撮っているらしいという噂が流れてきました。対処方法はどうしたらよいでしょうか?

【今まで取ってきた対策】
会社の懸念事項は情報漏洩で、特に、外回りの営業社員がPCを紛失した際が怖かったようです。そこで、基本的な対策として、以下の方向で規制をどんどん強化してきたようです。

テレワーク規程・機密情報規定整備(ルールの整備・強化)
➁社員教育(なぜ、スクショを撮ってはいけないのかの理由の説明)
➂発覚した場合には懲戒処分を行う

この対策自体は目的を考えれば誤りではありませんが、対策を講じても(規則を強化しても)効果は薄かったようです。なぜでしょうか。

それは、「なぜ、社員が画面のスクショを撮るのか」という原因にフォーカスしていないからです。社員がスクショを撮るからには理由があるはずです。

もし、「ログインの手続が(複雑すぎて)面倒だから」という理由だった場合、どうでしょうか。手続を複雑にする方向で規則を強化することは逆効果の施策になります。解決とは逆の方向へ進んでしまいます。

もし、パスワードの入力が面倒でスクショを撮っているだけなら、ページへのログイン方法を複雑にするのではなく、顔認証に切り替えるなど、他の方法で問題は解決できます。会社の懸念は情報漏洩でPCの紛失が怖いのなら、それで済むのではないでしょうか。

ルール・規則を設ける際には目的があるはずです。規則はその目的を達成するために存在しています。目的達成のための手段として適切でないと逆効果になることもあるという事例のご紹介でした。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

執筆者
フェスティナレンテ社会保険労務士事務所
代表・特定社会保険労務士 小嶋裕司

執筆者プロフィール
就業規則整備とその関連業務を通じて、企業の人事労務の課題を解決する社労士就業規則の整備を通じた人事労務問題解決コンサルタント)です。「課題解決手段型就業規則®」として商標取得。就業規則関連に専門業特化(業務の99%超)しているため、多数の利害関係人の調整が必要な業務や、複数年に及ぶ長期プロジェクトなど、高い課題解決力が求められる業務も多いです。就業規則のクライアント企業は幅広い(小規模~東証プライム上場企業/北海道~沖縄県まで)ですが、二代目社長や事業承継前後の老舗企業が多いのが大きな特徴です。

■事務所ホームページ
https://www.festinalentesroffice.com/
テレワーク規程の作り方
https://www.festinalentesroffice.com/post/telework

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