★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
2008年7月7日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL3
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】
経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】
tate@agate.plala.or.jp
【H P】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■CONTENTS■
VOL4.生産管理
●生産管理とは
●閑話休題「自分本位の幹部が増えてきた」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
●生産管理とは
今週から「生産管理」に入っていくことにします。
現場であれ、管理部門であれ、仕事の目標は、アウトプット/インプット
を如何に大きくするかにあります。アウトプットが一定ならば、如何にイン
プットを小さくするか、インプットが一定ならば如何にアウトプットを大き
くするかにあります。
簡単にいえば生産性の向上であり、コストの引き下げです。一般に生産性
に関しては、次のようにいわれています。
1)計画が悪いため設備の稼働率は約70%
2)標準化が不十分なため、労働力の活用が約75%
3)標準時間が不適正のため各人の努力度が65%
4)工程間のアンバランスのため工程能力が70%
そこで、総合生産性は、1)×2)×3)×4)で約24%となり、生産
性向上の余地は、76%となります。生産性向上に大きな役割を占めている
のが「生産管理」です。
生産管理とは、受注から出荷までの物(製品)の流れを中心としての管理
活動をいいます。すなわち、受注仕様(性能・価格・納期・数量)を中心と
して、設計・資材・製造のライン活動を効果的に活用するように、計画し、
その実施をフォローする活動です。
1.生産管理が行うべき仕事の範囲(機能)
(1)生産計画
生産すべき製品の種類と数量を決めること
(2)日程計画
製品の納期と図面・材料・部品の緩急順位を決めること
(3)工程計画
材料・部品の加工順位・治工具・時間ならびに調達部門を決めること
(4)資材計画
製品に必要な材料・外注品・購入品の準備を指示すること
(5)作業計画
機械や作業者に仕事を配分すること
(6)進度管理
実施状況を調査し、進行を促進し、相互間の調整や、例外事項の対策を図
ること
2.生産管理に期待する具体的事項
(1)顧客の受注を促進すること
●受注期間の短縮
●納期の維持
(2)生産能力を最大限まで利用すること
●稼働率の向上
●1台当たり・1人当たりの生産量の増加
(3)生産速度を向上すること
●生産期間の短縮
●仕掛回転率の向上
(4)生産の安定を図ること
●生産量の均一化
●適正在庫の確保
●生産上の混乱防止
(5)生産管理のための
費用を最小限にすること
●生産管理スタッフの人員削減
●ライン管理者からの生産管理事務の追放
●管理上の諸
経費節減
3.生産管理の企業
収益に対する役割
(1)総
資本利益率
利益÷総
資本=(
売上高÷総
資本)×(利益÷
売上高)
=
資本回転率 × 売上利益率
資本回転率
棚卸資産回転率 =(完成品)
売上原価×2÷(期首+期末)
棚卸高
÷2……年回転率
さらに分割すると
製品回転率 =
売上高(原価)÷平均製品在庫高
仕掛品回転率=
売上高(完成品原価)÷平均仕掛金額
在庫回転率 =払出原材料原価÷平均在庫金額
売上高利益率
利益÷
売上高=(
売上高-総原価)÷
売上高
=(
売上高-
変動費-
固定費)÷
売上高
=(
限界利益-
固定費)÷
売上高
=
限界利益率-
固定比率
損益分岐点
損益分岐点=
固定費÷(1-
変動費÷
売上高)
=
固定費÷
限界利益率
4.
収益性からみた生産管理の改善方向
(1)
収益を左右する三つの要素
●
売上高を増す
●
変動費を下げる
●
固定費を下げる
5.生産管理の改善分野
<手段> <方法>
●
売上高を増す 付加価値を高める 製品の選定
生産量を上げる ラインバランスの適正化
在庫の適正化
●
変動費を下げる 原単位の維持 内・外作決定の適正
歩留の向上 治工具の活用
トラブルの減少 作業分配の適正
作業を均一化させる生産計画
●
固定費を下げる 管理人員の節減 管理方式・制度の簡易化・機械化
仕掛・在庫量の減少 ラインのレイアウト・組編成適化
生産・購入ロットの適正
仕込計画の適正
6.生産展開のプロセスと生産管理
(1)研究開発
●基礎資料のための研究開発
●主要寸法のスケッチ・製図
●製品仕様表・概要図作成
(2)製品設計
●モデルまたは機能モデルの作成試験
●細部設計および製図
●材料表・部品表の作成
(3)生産計画
●受注の予測
●生産方式の決定
●外注・購買方式の決定
●設備・人員の所要計画
(4)工程計画
●部品・組立手順の決定
●治工具の計画・設計・手配
●材料・時間の原単位決定
(5)資材計画
●材料所要量計算
●材料・部品の引当・購入要求
(6)日程計画
●組立・出荷計画
●部品完成計画
●作業指示諸票の準備
(7)作業分配
●材料の
出庫・準備
●作業順位の計画と配分
●実施のチェック
(8)進度管理
●進度の記録
●遅れや事故に対する調整
●実績の整理・分析・レポート
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●閑話休題「自分本位の幹部が増えてきた」
不確定な時代に入ってくると、従来のやり方では通用しなくなってくるし、
また、今までの幹部のあり方では、企業もろとも討死にしなくてはならなく
なってきました。
つまり、企業は、どうなってもかまわない、自分さえよかったら、という
思考法では、企業の方が先に倒れてしまうことになってきたのです。
成長期の企業は、自分本位の幹部がたくさんいても伸展することができま
した。それは病原菌というものは、いかなる人の体内にもいますが、健康体
でれば、その病原菌も押し込められて病気が発生しないのと同じ理由だから
です。
ところが、体が弱くなってくると、いろいろな病気が表に発生してくるの
と同じように、企業も不確定な時代入ってくると、企業が体質を弱めている
ので、自分本位の幹部がいると欠陥が発生してくるようになるのです。
成果主義は、自分本位の幹部をつくりあげてきました。「上司が部下の人
事評価をしないから、若手が育たない」「競争だから他人に情報やノウハウ
を漏らさず、チームワークもなくなる」といった幹部が多くなり、その結果、
従業員の士気が低下する一方だといわれています。
とにかく
成果主義がいいとなると、次から次へと導入していく国民性です。
幼稚というべきか、物真似が好きというべきか、よいとなると一辺倒になっ
てしまって、平衡感覚を失ってしまいます。これは、別の面から見たら露骨
なエゴイズムだとしかうつらなくなります。
こうした幼稚性は、早く治しておかないと、混迷の世の中に対処していけ
なくなります。何事も極端に走らないように、ほどよく、バランスよくもの
を考え、行動していくことです。
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■コンサルティング・講演会などお任せください。
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VOL4.生産管理
●生産管理とは
●閑話休題「自分本位の幹部が増えてきた」
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●生産管理とは
今週から「生産管理」に入っていくことにします。
現場であれ、管理部門であれ、仕事の目標は、アウトプット/インプット
を如何に大きくするかにあります。アウトプットが一定ならば、如何にイン
プットを小さくするか、インプットが一定ならば如何にアウトプットを大き
くするかにあります。
簡単にいえば生産性の向上であり、コストの引き下げです。一般に生産性
に関しては、次のようにいわれています。
1)計画が悪いため設備の稼働率は約70%
2)標準化が不十分なため、労働力の活用が約75%
3)標準時間が不適正のため各人の努力度が65%
4)工程間のアンバランスのため工程能力が70%
そこで、総合生産性は、1)×2)×3)×4)で約24%となり、生産
性向上の余地は、76%となります。生産性向上に大きな役割を占めている
のが「生産管理」です。
生産管理とは、受注から出荷までの物(製品)の流れを中心としての管理
活動をいいます。すなわち、受注仕様(性能・価格・納期・数量)を中心と
して、設計・資材・製造のライン活動を効果的に活用するように、計画し、
その実施をフォローする活動です。
1.生産管理が行うべき仕事の範囲(機能)
(1)生産計画
生産すべき製品の種類と数量を決めること
(2)日程計画
製品の納期と図面・材料・部品の緩急順位を決めること
(3)工程計画
材料・部品の加工順位・治工具・時間ならびに調達部門を決めること
(4)資材計画
製品に必要な材料・外注品・購入品の準備を指示すること
(5)作業計画
機械や作業者に仕事を配分すること
(6)進度管理
実施状況を調査し、進行を促進し、相互間の調整や、例外事項の対策を図
ること
2.生産管理に期待する具体的事項
(1)顧客の受注を促進すること
●受注期間の短縮
●納期の維持
(2)生産能力を最大限まで利用すること
●稼働率の向上
●1台当たり・1人当たりの生産量の増加
(3)生産速度を向上すること
●生産期間の短縮
●仕掛回転率の向上
(4)生産の安定を図ること
●生産量の均一化
●適正在庫の確保
●生産上の混乱防止
(5)生産管理のための費用を最小限にすること
●生産管理スタッフの人員削減
●ライン管理者からの生産管理事務の追放
●管理上の諸経費節減
3.生産管理の企業収益に対する役割
(1)総資本利益率
利益÷総資本=(売上高÷総資本)×(利益÷売上高)
= 資本回転率 × 売上利益率
資本回転率
棚卸資産回転率 =(完成品)売上原価×2÷(期首+期末)棚卸高
÷2……年回転率
さらに分割すると
製品回転率 =売上高(原価)÷平均製品在庫高
仕掛品回転率=売上高(完成品原価)÷平均仕掛金額
在庫回転率 =払出原材料原価÷平均在庫金額
売上高利益率
利益÷売上高=(売上高-総原価)÷売上高
=(売上高-変動費-固定費)÷売上高
=(限界利益-固定費)÷売上高
=限界利益率-固定比率
損益分岐点
損益分岐点=固定費÷(1-変動費÷売上高)
=固定費÷限界利益率
4.収益性からみた生産管理の改善方向
(1)収益を左右する三つの要素
●売上高を増す
●変動費を下げる
●固定費を下げる
5.生産管理の改善分野
<手段> <方法>
●売上高を増す 付加価値を高める 製品の選定
生産量を上げる ラインバランスの適正化
在庫の適正化
●変動費を下げる 原単位の維持 内・外作決定の適正
歩留の向上 治工具の活用
トラブルの減少 作業分配の適正
作業を均一化させる生産計画
●固定費を下げる 管理人員の節減 管理方式・制度の簡易化・機械化
仕掛・在庫量の減少 ラインのレイアウト・組編成適化
生産・購入ロットの適正
仕込計画の適正
6.生産展開のプロセスと生産管理
(1)研究開発
●基礎資料のための研究開発
●主要寸法のスケッチ・製図
●製品仕様表・概要図作成
(2)製品設計
●モデルまたは機能モデルの作成試験
●細部設計および製図
●材料表・部品表の作成
(3)生産計画
●受注の予測
●生産方式の決定
●外注・購買方式の決定
●設備・人員の所要計画
(4)工程計画
●部品・組立手順の決定
●治工具の計画・設計・手配
●材料・時間の原単位決定
(5)資材計画
●材料所要量計算
●材料・部品の引当・購入要求
(6)日程計画
●組立・出荷計画
●部品完成計画
●作業指示諸票の準備
(7)作業分配
●材料の出庫・準備
●作業順位の計画と配分
●実施のチェック
(8)進度管理
●進度の記録
●遅れや事故に対する調整
●実績の整理・分析・レポート
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●閑話休題「自分本位の幹部が増えてきた」
不確定な時代に入ってくると、従来のやり方では通用しなくなってくるし、
また、今までの幹部のあり方では、企業もろとも討死にしなくてはならなく
なってきました。
つまり、企業は、どうなってもかまわない、自分さえよかったら、という
思考法では、企業の方が先に倒れてしまうことになってきたのです。
成長期の企業は、自分本位の幹部がたくさんいても伸展することができま
した。それは病原菌というものは、いかなる人の体内にもいますが、健康体
でれば、その病原菌も押し込められて病気が発生しないのと同じ理由だから
です。
ところが、体が弱くなってくると、いろいろな病気が表に発生してくるの
と同じように、企業も不確定な時代入ってくると、企業が体質を弱めている
ので、自分本位の幹部がいると欠陥が発生してくるようになるのです。
成果主義は、自分本位の幹部をつくりあげてきました。「上司が部下の人
事評価をしないから、若手が育たない」「競争だから他人に情報やノウハウ
を漏らさず、チームワークもなくなる」といった幹部が多くなり、その結果、
従業員の士気が低下する一方だといわれています。
とにかく成果主義がいいとなると、次から次へと導入していく国民性です。
幼稚というべきか、物真似が好きというべきか、よいとなると一辺倒になっ
てしまって、平衡感覚を失ってしまいます。これは、別の面から見たら露骨
なエゴイズムだとしかうつらなくなります。
こうした幼稚性は、早く治しておかないと、混迷の世の中に対処していけ
なくなります。何事も極端に走らないように、ほどよく、バランスよくもの
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