相談の広場

このエントリーをはてなブックマークに追加

税務管理

税務経理について、みんなに相談したり、分かるときは教えてあげたりと、相互協力のフォーラムです!

総務の森イチオシ記事が満載: 経営ノウハウの泉(人事労務~働き方対策まで)

割増退職金の費用計上について

著者 yyy さん

最終更新日:2007年04月27日 10:42

お世話になります。
早期退職制度の導入を検討しています。
(希望退職ではなく、恒常的なもので毎年行います)
この場合の割増退職金は特別損失処理できないと聞いたのですが、どのようなデメリットが発生するのでしょうか?
人事畑で税務の事が分からないので教えてください。
2億位の割り増し退職金を想定しています。

スポンサーリンク

Re: 割増退職金の費用計上について

著者久保FP事務所さん (専門家)

2007年07月01日 13:06

> お世話になります。
> 早期退職制度の導入を検討しています。
> (希望退職ではなく、恒常的なもので毎年行います)
> この場合の割増退職金は特別損失処理できないと聞いたのですが、どのようなデメリットが発生するのでしょうか?
> 人事畑で税務の事が分からないので教えてください。
> 2億位の割り増し退職金を想定しています。

===========================

自宅事務所において内部監査業務をしております。
私も、早7年になりますが早期退職制度により今は自宅事務所において、依頼先からの要請で、内部監査、FP業務をしております。
念のため、早期退職制度に関しての意見を述べさせていただきます。

早期退職制度とは、50歳以上とか、55歳以上とか、一定の年齢以降に、定年年齢に達する前に退職する制度のことです。
一般的には、退職金が割増されたり、再就職先が斡旋されるなどの優遇措置もあります。

厚生労働省の雇用管理調査によると、この制度を導入している企業は、従業員5,000人以上では約6割、1,000人以上5,000人未満では約4割です。また、約6割近い企業で、この制度を利用して退職した従業員の数は、全正社員数の2%未満との報告があります。

このように、早期退職制度が徐々に浸透している背景は、バブル経済の崩壊後、業績が悪化した企業が、高度経済成長期に大量に採用した社員を、抱えきれなくなり、雇用調整をする必要があったためと、一般的には考えられています。

では、企業と社員にとって、この制度の導入には、どんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。

導入する企業側としては、
●メリット
・給与の高い高年齢社員の自発的な早期退職を促すことができる
・それによって、職場の活性化と人件費の削減を図ることができる
●デメリット
割増退職金の支払など、一時的に収益悪化要因が発生する
・優秀な人材が一斉に退職する懸念がある

利用する社員側としては
●メリット
・セカンドライフプランへの取組みを、早くスタートできる
・希望する職種や業界への早期の転職ができる
●デメリット
退職後のキャリアプランをしっかり立てていないと、退職後に困ってしまう

また、社員がこの制度を利用する際に、大きな判断材料の一つにもなるのが、優遇措置です。
次のようなものが多いようです。
・年齢別、勤続年数別に割増退職金(月収の数ヶ月から数十ヶ月を上乗せ)が支給される
特別休暇制度を与えられる
・転職支援、再就職支援を受けられる

割増退職金などの優遇措置は、確かに魅力的です。
このようなインセンティブがないと、応募を決断するのを躊躇することもまた事実でしょう。
最も大切なことは、この制度を利用して早期に退職し、その後どうするのか、よく考えなくてはいけません。

早期退職後のキャリアとしては、次のようなことが考えられます。

割増退職金を加味して、その後の生活設計の見通しをつけて、悠々自適な生活を送る
・すでに転職先が決まっている早期退職であれば、休みをとらずに、すぐに就職する
退職したものの、再就職が難しい場合には、失業給付をもらいながら、就職活動をする
退職金の一部を元手に、独立起業する

ここで、何よりも大切なことは、「どういう目的で早期退職するのか」ということです。
割増退職金の一部を資金に充てて、就業中に取得した資格を生かす、長年の夢であった自分の会社を起たせる、また自分のお店を持つこともいいでしょう。
これまで経験したことのない、あらたな職種や業界にチャレンジするのもいいでしょう。
しかし、前職とのギャップはあります。

何のために、
1:転職して今より高い収入を得る
2:趣味や特技を活かす
3:新しいことにチャレンジする
3:社会貢献する
4:長年の夢を実現させる
など、考えることはいくらでもあります。

これから何年くらい、どんな仕事で働くのか、といったキャリアプランをしっかりと立て、それを実現するために、早期退職を考えることが、何よりも大切になります。

割増退職金などの優遇措置は、確かに魅力的です。
このようなインセンティブがないと、応募を決断するのを躊躇することもまた事実でしょう。
最も大切なことは、この制度を利用して早期に退職し、その後どうするのか、ということではないでしょうか。

早期退職後のキャリアとしては、例えば、次のようなことが考えられます。

割増退職金を加味して、その後の生活設計の見通しをつけて、悠々自適な生活を送る
・すでに転職先が決まっている早期退職であれば、休みをとらずに、すぐに就職する
退職したものの、再就職が難しい場合には、失業給付をもらいながら、就職活動をする
退職金の一部を元手に、独立起業する
など考えられます。

何のために(転職して今より高い収入を得るため、趣味や特技を活かすため、新しいことにチャレンジしたい、社会貢献したい、長年の夢を実現したい……など)、これから何年くらい、どんな仕事で働くのか、といったキャリアプランをしっかりと立て、それを実現するために、早期退職を考えることが、何よりも大切になります。


>お尋ねの「割増退職金の特別損失処理」について、公認会計士の方の報告があります。

財務諸表の重要書類の一つである損益計算書における損益は、大雑把に言って、営業損益、営業外損益、経常損益、特別損益、純損益の順に計算計上されます。通常の退職金は営業損失で処理されますが、資産売買による利益、災害による損失、リストラ費用など臨時的なものは、特別損益として計上し、「損益の質」を経常的、非経常別に読み取れるようにします。
>今回ご相談の件は、恒常的な制度として導入されるとのことで、明らかに臨時的、非経常的な一過性措置とは看做されないないと思います。人事労務の問題というより会社会計上の判断だと考えます。
財務に及ぼす格段の悪影響はない場合があると思いますが、適切な会計処理の観点から公認会計士のご意見を求められることをお勧め致します。

1~2
(2件中)

    スポンサーリンク

    経営ノウハウの泉より最新記事

    スポンサーリンク

    労働実務事例集

    労働新聞社 監修提供

    法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

    注目のコラム

    注目の相談スレッド

    PAGE TOP