相談の広場
労働基準法に規定されている管理監督者の要件として、「欠勤控除がない」ことがありますが、もしそうだとしたらわざわざ有休として処理しなくても、どのみち給与は減らないのだから、管理監督者に年次有給休暇を与えるのは無意味ではないのですか?
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コメントありがとうございます。
管理監督者という立場の者が労働時間、休憩、休日の規程を除外されているそもそもの理由は、それらの管理を委ねられている立場だからだと思うのですが、だとしたら、休みを取るかどうかの判断そのものも本人が行うべき立場ではないのでしょうか?
確かに管理監督者の運用の曖昧な実態を考慮すれば、せめて年次有給休暇という形を作っておくことで、休みが少しでも取りやすくなるかとは思いますが、本質的な意味で管理監督者と言えるような立場の場合は、やはり無意味だと思います。
管理監督者に年次有給休暇を与えるというのは、管理監督者の運用が恣意的に行われるという予測の元に作られた二重規定のように感じてしまうのですが。
管理監督者に年次有給休暇を与える法的意味と、管理監督者に裁量権があることは、
分けて考えるべきだと思いますよ。
そもそも「管理監督者なら欠勤控除はないもの」と思われているのが混乱を生んでいる原因なのではないでしょうか?
たしかに管理監督者に対しては欠勤控除を行っていないところは多いかと思いますが、
欠勤控除ができないわけではないです。
労働基準法でも、管理監督者には時間外や休日出勤に対する制限や割増賃金の支払いは必要はない、
と規定されているにすぎず、
欠勤控除に関する規定はどこにもありません。
行政解釈による管理監督者の要件の1つとして「労働時間を管理されないこと」というものがあり、
「労働時間を管理されない」と見なされる例として、欠勤控除や遅早控除がされていないことなどが挙げられるのは確かです。
しかしながら、管理監督者であるか否かは、職務内容・権限・勤務時間に関する自由裁量の有無・待遇などによって総合的に判断するものとされていますから、
必ずしも「欠勤控除されていれば管理監督者には当たらない」というわけではないんです。
実際、欠勤控除がされていても総合的に判断して管理監督者に当たるとされた判例(パルシングオー事件・東京地裁平成9.1.28労判725) もありますよ。
また、年次有給休暇を与えることの法的意図は、
「給与を控除されることなく休日を取得する権利が“保証される”」ということにあります。
管理監督者に対しても欠勤控除すること自体は可能なわけですから、
管理監督者に対して年次有給休暇を付与しなければならないとする労働基準法の規定は、
その法的意図から見ても何らおかしなものではなく、労働者の権利として当たり前のことなわけです。
管理監督者ならいつでも休みが取れるじゃないかという意見はごもっともですが、
それは管理監督者にも年次有給休暇を付与する法的意図とは、
まったく別の問題だと思いますよ。
【参考】
http://blog.goo.ne.jp/035646/e/36b371b70062f06a6bd5a64fdcfe2131
http://media.jpc-sed.or.jp/jinji/500.html
http://www.e-team.jp/information/faq/03.html
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