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会計監査人の選任

著者 がりばー さん

最終更新日:2009年07月09日 07:27

皆様
お知恵をお貸し下さい。
以下に説明する会社で総務を担当している者です。

当社は3月決算資本金のうえで大会社(但し、減資により7月初旬から大会社ではなくなっています。おそらく本件には影響しないと思われますが、念のため。)であり、取締役会設置会社監査役設置会社会計監査人設置会社です。株主構成は親会社とその他で2名です。

前期に関して監査法人の監査を受けておりましたが、いくつかの項目について心証が得られず、先月末の定時株主総会時点で監査報告書が出ておりません。
かつ、当該監査法人は今期の監査については辞退しているのですが、次の会計監査人は現在選考中の状況です。

また、監査役は1名のみだったのですが、総会の直前に健康上の理由で退任してしまいました。定時総会時には候補者を立て、就任の承諾も得ています。

このような状況化で、6月末に一応定時総会は行っているのですが、今後どのような手順を踏むべきか、判断できないでいます。

会計監査人について、裁判所に一時会計監査人選任の申立をする余裕も無く6月が過ぎてしまっており、現在も選考中という状況ですが、

① 今後会計監査人の選任はどのように決議すればよいのか。監査法人が決まったら普通に臨時総会を開いてその時点で選任できるのか。

② ①で選任した監査法人から監査報告書を出していただく方向でいますが、その監査報告書を承認する監査役は前任の監査役としなければならないのか、新任の監査役でも良いのか。承認された監査報告書は①にある臨時総会とは別に再度臨時総会を開いて報告することで問題は無いか。


取り急ぎ困っているのは以上の点です。
かなり特殊な状況で、会社法の条文を紐解いてみても、
「こうすればOK」という確証が得られないでいます。

できましたら、上記に対する回答について根拠条文も明示していただきながらご教示いただければ幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

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Re: 会計監査人の選任

著者トラきちさん

2009年07月09日 16:32

がりばーさん、こんにちは。

 
① 今後会計監査人の選任はどのように決議すればよいのか。監査法人が決まったら普通に臨時総会を開いてその時点で選任できるのか。

 会計監査人の選任は、監査役の同意を得たうえで株主総会の承認を受ける必要があります(会社法第329条、344条)ので、候補が決まった時点で監査役から同意をもらい、臨時総会を開いて選任することとなりますね。

② ①で選任した監査法人から監査報告書を出していただく方向でいますが、その監査報告書を承認する監査役は前任の監査役としなければならないのか、新任の監査役でも良いのか。承認された監査報告書は①にある臨時総会とは別に再度臨時総会を開いて報告することで問題は無いか。

 ①で選任した会計監査人は本年度の会計監査からとなりますので、前年度の監査についてはできないと思います(過年度決算の修正、訂正は別にして)。前年度の計算書類については、報告事項ではなく決議事項として付議し承認してもらわなければならないですね(会社法438条、439条、計算規則163条)。

 このような事例は、上場会社でも数例見受けけられますよ。資料版商事法務2008年9月号では、トピックスとして取り上げられています。

 ただ、基準日の有効期間が3ヶ月以内に定められている(会社法124条)関係から、上記の承認は6月末までに得ておかなければならないですよね。7月に入っている現在からこれらをやろうとすれば、6月時点で延会または継続会の決議を得ておく必要があった(会社法317条)と思います。

 それと、監査役の関係ですが、定時総会に事業報告、計算書類等を付議する前に、監査役の監査を受けた上で取締役会で承認すること(会社法436条)となっていますので、総会直前に退任された監査役から監査報告書を受け取っておく必要があったと思いますよ。

 以上、私見ながら回答申しあげます。

Re: 会計監査人の選任

著者がりばーさん

2009年07月10日 07:43

トラきちさん
ありがとうございます。
経験の少ない私では全てを解決するためのストーリーが組み立てられず、非常に難儀しておりますww

会計監査人の選任は臨時総会の開催で可能ということはわかりました。
また、前年度の計算書類については、決議事項として承認しております。

定時総会では計算書類の承認決議と新監査役の選任決議を行っております。
会計監査人の選任の件が気になって監査役の変更の登記に行きそびれているのですが、取り急ぎ登記してしまわないといけませんね。

ところで、新しい会計監査人には、前期の監査について、監査報告書を出していただきたい意向で、選任の監査法人から引き継いで行っていただく形で話が進行しております。

監査役の監査報告書については、上記の会計監査人の監査報告書が出た後、それに対して監査役から(監査役の)監査報告書を出してもらうつもりでおります。

上記の対応ではあまり意味が無いでしょうか。。。


取り急ぎご返信申し上げます。

Re: 会計監査人の選任

著者トラきちさん

2009年07月13日 14:20

がりばーさん、こんにちは。

 今回の会計監査人監査役辞任というようなケースはめったに起こることではありませんので、ベテランであっても対応は大変だと思います。 

 ところで、新しい会計監査人に前期の監査について、監査報告書を出していただきたい意向で、選任の監査法人から引き継いで行っていただく形で話が進行しております。

 監査役の監査報告書については、上記の会計監査人の監査報告書が出た後、それに対して監査役から(監査役の)監査報告書を出してもらうつもりでおります。

 上記の対応については、正直なところ自信のある回答はできません。ただ、会計監査人設置会社であられるので、総会の付議には間に合わなかったにせよ、監査報告書を受け取っておく意味はあるように思います。

 監査役については、総会に決議事項として付議するにあたり監査報告書をもらっているのではありませんか?そうでないと、事業報告の確定もできないと思うのですが・・・それだと二重に監査報告をもらうことになりませんか?

Re: 会計監査人の選任

著者がりばーさん

2009年07月14日 07:03

トラきちさん

返信ありがとうございます。

お恥ずかしい話ですが、前任の監査役は、前任の監査法人から監査報告書が出ていないため、自身も監査報告書は出せないということで、いただいてはおりません。

その状態で事業報告とともに計算書類の承認は決議しているので、そこから先は矛盾が生じていると言えます。

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