平成22年8月15日 第83号
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人事のブレーン
社会保険労務士レポート
───────────────────────────────────
目次
1.適正な人件費の管理方法~主に小売業、外食産業の事例を参考にして~
===================================
インターネットTV「覚悟の瞬間」に出演しています
http://www.kakugo.tv/index.php?c=search&m=detail&kid=168
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人事のブレーン
社会保険労務士日記」
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Twirrer
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***********************************
1.適正な人件費の管理方法~主に小売業、外食産業の事例を参考にして~
***********************************
1. はじめに
最近人件費のご相談をよく受ける。
人員整理や
労働条件の引き下げといった相談も多いが、業務の効率化についての
相談が多い。
少数精鋭で業務を行っているので人員整理の余地がない場合や800円程度の
賃金では、東京都の場合、時間給を引き下げる余地がほとんど無いのである。
外食産業や小売店については、利益率が非常に悪く、人材の有効活用が急務で
ある。
本稿ではこの点について述べたいと思う。
2. 売上から適正な人件費を決めるということは不完全
売上げや利益から逆算して適正な人件費を求めて管理していく方法は当然やる
べきである。
会計学上重要な管理手法であり、その必要性を否定するつもりはない。
しかし
会計学上適正な人件費と、組織運営上適正な人件費は違うのだというこ
とを理解しなければならない。
人件費の効率化の議論をする場合に、真っ先にいわれることは機会損失のこと。
人件費の抑制を求めすぎて、適切な人員が配置されていないことにより、機会
損失が生じて売上げが減少するのではないかという点。
この問題点は、適正な人件費を大枠で管理するから生じてしまうこと。
3.適正な人員配置とは
適正な人員配置のために、小売店や外食産業ではモデルシフト表や月次、日次
の延べ
労働時間を予め設定して、店舗責任者にシフト表を組ませるという事をし
ている企業が多い。
しかしこれだけでは適正な人員配置であったかどうかがわからない。
予め定めた延べ
労働時間や総人件費の範囲内であれば予算達成とし、売上げの
予算も達成すれば問題なしとして良いのであろうか。
2つの視点が大切であると考える。
第一に、機会損失をどの様に防ぐのか。第二に、本当に適正な人件費であった
のか。
予算の範囲内で人件費を組めばいいわけであるから、暇な時間帯の人件費につい
て削減する方向に向かいにくいという点がある。
機会損失をおそれるが為に、人材を多めに配置しておきたいというオペレーショ
ンからの要求がある。
よって店舗責任者に、適正な人件費、即ち暇な時間帯が適正な人員配置であっ
たかという点について検討する材料が必要である。併せて、本部機能が適正であ
ったかを日々判断する事も重要である。
4.時間帯別の売上げを予測し、予算と実績を比較せよ
天気や暦により売上げ予測をたてているであろう。
併せて一日の売上げについて時間帯別で予算管理をしなければならない。
非正規社員の
賃金は時給がほとんどであろう。
そして正社員の時間外手当も時間単位である。
時間帯別の売上げ予測に対して、何人の人員が必要であるかわかるはずである。
これがわからなければ店舗責任者は務まらないし、本部機能も機能不全であると
いわざるを得ない。
筆者は学生時代外食産業でアルバイトをしていたが、2年間のアルバイト生活で
もわかる。
例えば、調理について時間あたりの売上げが1万円以下であれば何とか一人で回
せる。
1万3,000円程度であれば洗い場はホールの人間が手伝ってもらわないと回
らない。
1万5,000円を超えると、洗い場はホールの人に任せる。
2万円になってくると、調理のアシスタントにホールから一人入ってもらわなけ
れば回せない。
こんな感覚である。
ランチの時間帯は2万円の売上げ予測であったから、ホール3人で調理1人。
ホールの内一人は、調理と洗い場とレジを中心に動いてもらえれば、回せる自信
があった。
4人で回せるのである。
しかし5人いれば楽であるが、当然一人分の人件費が発生する。
アルバイトでもこの様なことを感覚で理解できるのであるから、店舗責任者や本
部機能は理解しなければならない。
そして店舗責任者は時間帯別の売上予測をし、適正な人員配置を行い、日々この
バランスを保つために努力をしなければならない。
本部機能は、時間帯別の売上げ予測と実績を比較して、予測の精度を上げる為の
トレーニングをしなければならない。
そして適正な人員配置に欠かせない、店舗責任者とアルバイト、パートタイマー
とのコミュニケーションについてもトレーニングをしなければならない。
トレーニングといってもオペレーションだけでは不完全である。
5.管理職へのトレーニング
店舗責任者とそれを管理する本部機能の
労働者への意識改革から始めなければな
らない。
店舗の予算に本部機能のコストも入れて管理をし、店舗責任者や他の正社員の時
間外手当を含めた
賃金も管理しなければならない。
筆者はこの人件費管理の管理職研修の講師をよく拝命するが、時給が高い古いパ
ートタイマーを毎日入れているというケースが多い。
店舗責任者がやりやすいのであろうが、そのこと自体が適正かどうか。
ここから考える必要がある。
週40時間働き、
社会保険に加入をしているパートタイマーでは、会社は20万
円程度の総人件費が少なくともかかっている。
ではこのパートタイマーが20万円以上の付加価値を生み出しているのか。
仮に生み出していないとすれば、
時間単価が安いパートタイマーや
社会保険の加
入義務がない短時間のパートタイマーに変えなければならない。
それが出来ないのであれば、20万円以上の付加価値をどの様に生んでいくのか
を考え、トレーニングする必要がある。
20万円以上の付加価値を生み出しているのであれば、店舗責任者は充分に仕事
をしているのかを検討する必要がある。
この様なプロセスでしっかりと議論をして、検討をして、検証する努力を日々行
っていかなければならない。
デイリーで予算と実績を管理する方法は、ASPシステムの発達で可能である。
例えば時給800円のパートタイマーに一日15分の
休憩を多く与えたらどうで
あろう。
15分で200円。
50人いたら一日10,000円の人件費が削減できる。
30日で300,000円である。
たった15分でもこの効果である。
6.まとめ
外食産業や小売店の話を中心にしたが、製造業でも時間帯別の生産高で管理でき
る。スポーツクラブや医療、福祉分野でも時間帯別の利用者数の予算と実績で管
理できる。
運送業や建設業ではまた別の管理方法が必要であるが、時間帯別の管理により筋
肉質の組織となるオペレーションが可能となるのである。
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1. はじめに
最近人件費のご相談をよく受ける。
人員整理や労働条件の引き下げといった相談も多いが、業務の効率化についての
相談が多い。
少数精鋭で業務を行っているので人員整理の余地がない場合や800円程度の
賃金では、東京都の場合、時間給を引き下げる余地がほとんど無いのである。
外食産業や小売店については、利益率が非常に悪く、人材の有効活用が急務で
ある。
本稿ではこの点について述べたいと思う。
2. 売上から適正な人件費を決めるということは不完全
売上げや利益から逆算して適正な人件費を求めて管理していく方法は当然やる
べきである。
会計学上重要な管理手法であり、その必要性を否定するつもりはない。
しかし会計学上適正な人件費と、組織運営上適正な人件費は違うのだというこ
とを理解しなければならない。
人件費の効率化の議論をする場合に、真っ先にいわれることは機会損失のこと。
人件費の抑制を求めすぎて、適切な人員が配置されていないことにより、機会
損失が生じて売上げが減少するのではないかという点。
この問題点は、適正な人件費を大枠で管理するから生じてしまうこと。
3.適正な人員配置とは
適正な人員配置のために、小売店や外食産業ではモデルシフト表や月次、日次
の延べ労働時間を予め設定して、店舗責任者にシフト表を組ませるという事をし
ている企業が多い。
しかしこれだけでは適正な人員配置であったかどうかがわからない。
予め定めた延べ労働時間や総人件費の範囲内であれば予算達成とし、売上げの
予算も達成すれば問題なしとして良いのであろうか。
2つの視点が大切であると考える。
第一に、機会損失をどの様に防ぐのか。第二に、本当に適正な人件費であった
のか。
予算の範囲内で人件費を組めばいいわけであるから、暇な時間帯の人件費につい
て削減する方向に向かいにくいという点がある。
機会損失をおそれるが為に、人材を多めに配置しておきたいというオペレーショ
ンからの要求がある。
よって店舗責任者に、適正な人件費、即ち暇な時間帯が適正な人員配置であっ
たかという点について検討する材料が必要である。併せて、本部機能が適正であ
ったかを日々判断する事も重要である。
4.時間帯別の売上げを予測し、予算と実績を比較せよ
天気や暦により売上げ予測をたてているであろう。
併せて一日の売上げについて時間帯別で予算管理をしなければならない。
非正規社員の賃金は時給がほとんどであろう。
そして正社員の時間外手当も時間単位である。
時間帯別の売上げ予測に対して、何人の人員が必要であるかわかるはずである。
これがわからなければ店舗責任者は務まらないし、本部機能も機能不全であると
いわざるを得ない。
筆者は学生時代外食産業でアルバイトをしていたが、2年間のアルバイト生活で
もわかる。
例えば、調理について時間あたりの売上げが1万円以下であれば何とか一人で回
せる。
1万3,000円程度であれば洗い場はホールの人間が手伝ってもらわないと回
らない。
1万5,000円を超えると、洗い場はホールの人に任せる。
2万円になってくると、調理のアシスタントにホールから一人入ってもらわなけ
れば回せない。
こんな感覚である。
ランチの時間帯は2万円の売上げ予測であったから、ホール3人で調理1人。
ホールの内一人は、調理と洗い場とレジを中心に動いてもらえれば、回せる自信
があった。
4人で回せるのである。
しかし5人いれば楽であるが、当然一人分の人件費が発生する。
アルバイトでもこの様なことを感覚で理解できるのであるから、店舗責任者や本
部機能は理解しなければならない。
そして店舗責任者は時間帯別の売上予測をし、適正な人員配置を行い、日々この
バランスを保つために努力をしなければならない。
本部機能は、時間帯別の売上げ予測と実績を比較して、予測の精度を上げる為の
トレーニングをしなければならない。
そして適正な人員配置に欠かせない、店舗責任者とアルバイト、パートタイマー
とのコミュニケーションについてもトレーニングをしなければならない。
トレーニングといってもオペレーションだけでは不完全である。
5.管理職へのトレーニング
店舗責任者とそれを管理する本部機能の労働者への意識改革から始めなければな
らない。
店舗の予算に本部機能のコストも入れて管理をし、店舗責任者や他の正社員の時
間外手当を含めた賃金も管理しなければならない。
筆者はこの人件費管理の管理職研修の講師をよく拝命するが、時給が高い古いパ
ートタイマーを毎日入れているというケースが多い。
店舗責任者がやりやすいのであろうが、そのこと自体が適正かどうか。
ここから考える必要がある。
週40時間働き、社会保険に加入をしているパートタイマーでは、会社は20万
円程度の総人件費が少なくともかかっている。
ではこのパートタイマーが20万円以上の付加価値を生み出しているのか。
仮に生み出していないとすれば、時間単価が安いパートタイマーや社会保険の加
入義務がない短時間のパートタイマーに変えなければならない。
それが出来ないのであれば、20万円以上の付加価値をどの様に生んでいくのか
を考え、トレーニングする必要がある。
20万円以上の付加価値を生み出しているのであれば、店舗責任者は充分に仕事
をしているのかを検討する必要がある。
この様なプロセスでしっかりと議論をして、検討をして、検証する努力を日々行
っていかなければならない。
デイリーで予算と実績を管理する方法は、ASPシステムの発達で可能である。
例えば時給800円のパートタイマーに一日15分の休憩を多く与えたらどうで
あろう。
15分で200円。
50人いたら一日10,000円の人件費が削減できる。
30日で300,000円である。
たった15分でもこの効果である。
6.まとめ
外食産業や小売店の話を中心にしたが、製造業でも時間帯別の生産高で管理でき
る。スポーツクラブや医療、福祉分野でも時間帯別の利用者数の予算と実績で管
理できる。
運送業や建設業ではまた別の管理方法が必要であるが、時間帯別の管理により筋
肉質の組織となるオペレーションが可能となるのである。
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発生致しましても責任を負いかねます。
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発行者 社会保険労務士法人山本労務
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編集責任者 特定社会保険労務士 山本 法史
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