■
退職前に注意すべきこと
1)
退職するまでは
就業規則、社内規定を厳守しよう
退職届が受理された後でも、正式な
退職日までが、会社との
労働契約期
間中であり、
従業員は
就業規則をはじめとした会社の規則に従い、上司
の指示・命令に従う義務があります。
特に、
退職後、独立・起業し、会社と競合するかも知れないような場合
には注意しましょう。
退職時には会社から何も言われなくとも、後で、
起業後、「勤続期間中の
就業規則違反」で訴えられるリスクがあります。
また、勤務期間中や
勤務時間中に、表だった起業の準備などの行為は厳
禁です。
退職前の取引先への挨拶などでも起業のことはあまり言及しな
いように注意しましょう。後で、会社が取引先を回って、
退職者の行動
を聴きとり調査しているようなケースはよくあることです。
2)モノや情報の持ち出しの疑いをかけられないように注意しよう
退職後でよくあるのは、「○○は引継ぎを行わず勝手に辞めて言った無
責任なやつ」発言。さらに悪いのが、「△△がない」・・「そう言えば
以前○○が使っていたので、彼が持ち出したのに間違いない。警察に告
訴しよう」などまで発展しているケースもあります。
会社を辞めるときは、引き継ぎを確実に行い、自らは重要なモノや情報
は全て返却したことと併せて、文書で確認をしておきましょう。
引継完了書や物品返却書は、辞める会社の為ではなく、「自分の身を守
る為に必要だ」と考えておいた方が良いでしょう。
特に、顧客データや商品データ、個人データなど、会社の機密情報や個
人情報に関連しそうな情報はしっかり返却を行ない、自ら、「返却届け」
を作成し、返却したものを一覧にして、「引継完了書」確認の署名また
は押印をもらうようにしておけば完璧でしょう。
■ 会社を辞めて起業するときに気をつけるべき法律
上述したように、就業期間中は「
労働契約の遵守、誠実義務」がありま
すので、
就業規則や会社の規定、命令・指示などには従わなければなり
ません。また、同時に会社との「競合避止義務」も課せられています。
退職後は、
労働契約は終了していますので、
退職前のような義務は原則
なくなります。しかしながら、会社を辞めて「起業する」場合や、会社
と競合する会社に就職するような場合には、特に気をつけなればならな
いことがあります。
「競合避止義務」と「営業秘密不正取得・利用行為等」です。
1)「競合避止義務違反」は限定的だが対象の場合は注意が必要
労働契約中に
従業員が「競合避止義務」を負うのは当然のことですが、
退職後は、憲法で保障される「職業選択の自由」に従い、どんな仕事に
就こうが原則自由です。
しかしながら、特に、会社が、限られた
従業員に対して、例えば、「○
○は極めてノウハウが高い仕事であり、その流出防止を図る為、3年間に
限り、競合先(具体的な社名付き)への就職を禁止する。その為の見返
りとして、
退職金を○○円を加算する」のような
契約をしているような
場合は、
退職後の
従業員にも「競合避止義務」が課される場合がありま
す。このように、限定的に、会社に合理的理由があり、と判断される場
合にのみ、
退職後も「競合避止義務」が課せられるものであり、原則は
自由と考えて良いでしょう。
2)「営業秘密不正取得・利用行為等」には注意しよう
「不正競争防止法」と言う法律では、他人の
商号や
商標、商品の形状な
どを真似る行為。いわゆる偽ブランド等の禁止と、品質内容等 誤認惹
起行為。いわゆる産地偽装や原材料不正表示等と、ともに、「営業秘密
不正取得・利用行為等」を禁止しています。
「不正競争防止法」において「営業秘密」とは、「秘密として管理され
ている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上
の情報であって、公然と知られていないものをいう。と定義されていま
す。すなわち「不正競争防止法」の「営業秘密」は
1)秘密管理性:「秘密として管理されている」こと
2)有用性:「有用な」情報であること
3)非公知性:「公然と知られていない」こと
・・・・ の3つの要件を満たしている必要があります。
このような「営業秘密」に対して、
「不正競争防止法」では、
・「営業秘密」を不正に取得し、これを使用する行為、
・不正に取得された「営業秘密」を不正に開示する行為 を禁止してい
ます。
また、営業秘密の開示や利用による実損害が発生していなくとも、不正
に営業秘密情報を取得した行為のみので対象となります。
「営業秘密」の「不正取得」などと言うと産業スパイが代表的ですが、
元
従業員の場合、
従業員のときは、自らの業務のため、当然持っていた
情報であったとしても、(その情報を第三者に「開示」したり、利用し
たりした場合は当然ですが)
退職後も引き続き所持しているとそのこと
のみでも「営業秘密」の「不正取得」とされるリスクがあることに注意
しなければなりません。
また、「不正競争防止法」違反の場合は、民事上の
損害賠償が課される
だけではなく、刑事罰も課せられることも注意が必要です。
従って会社側は、(
費用のかかる)民事上の裁判を起こさなくとも、ま
ず、刑事
告発を行い、警察や検察に捜査をしてもらい、その証拠を元に
民事裁判を起こすことが可能です。
このことは、裁判の前に警察の家宅捜査や逮捕されるリスクもあること
を意味しています。
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(起業・会社設立、
契約書・規定・文書)
井藤
行政書士事務所
http://www.itoh.fullstage.biz/
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■ 退職前に注意すべきこと
1)退職するまでは就業規則、社内規定を厳守しよう
退職届が受理された後でも、正式な退職日までが、会社との労働契約期
間中であり、従業員は就業規則をはじめとした会社の規則に従い、上司
の指示・命令に従う義務があります。
特に、退職後、独立・起業し、会社と競合するかも知れないような場合
には注意しましょう。退職時には会社から何も言われなくとも、後で、
起業後、「勤続期間中の就業規則違反」で訴えられるリスクがあります。
また、勤務期間中や勤務時間中に、表だった起業の準備などの行為は厳
禁です。退職前の取引先への挨拶などでも起業のことはあまり言及しな
いように注意しましょう。後で、会社が取引先を回って、退職者の行動
を聴きとり調査しているようなケースはよくあることです。
2)モノや情報の持ち出しの疑いをかけられないように注意しよう
退職後でよくあるのは、「○○は引継ぎを行わず勝手に辞めて言った無
責任なやつ」発言。さらに悪いのが、「△△がない」・・「そう言えば
以前○○が使っていたので、彼が持ち出したのに間違いない。警察に告
訴しよう」などまで発展しているケースもあります。
会社を辞めるときは、引き継ぎを確実に行い、自らは重要なモノや情報
は全て返却したことと併せて、文書で確認をしておきましょう。
引継完了書や物品返却書は、辞める会社の為ではなく、「自分の身を守
る為に必要だ」と考えておいた方が良いでしょう。
特に、顧客データや商品データ、個人データなど、会社の機密情報や個
人情報に関連しそうな情報はしっかり返却を行ない、自ら、「返却届け」
を作成し、返却したものを一覧にして、「引継完了書」確認の署名また
は押印をもらうようにしておけば完璧でしょう。
■ 会社を辞めて起業するときに気をつけるべき法律
上述したように、就業期間中は「労働契約の遵守、誠実義務」がありま
すので、就業規則や会社の規定、命令・指示などには従わなければなり
ません。また、同時に会社との「競合避止義務」も課せられています。
退職後は、労働契約は終了していますので、退職前のような義務は原則
なくなります。しかしながら、会社を辞めて「起業する」場合や、会社
と競合する会社に就職するような場合には、特に気をつけなればならな
いことがあります。
「競合避止義務」と「営業秘密不正取得・利用行為等」です。
1)「競合避止義務違反」は限定的だが対象の場合は注意が必要
労働契約中に従業員が「競合避止義務」を負うのは当然のことですが、
退職後は、憲法で保障される「職業選択の自由」に従い、どんな仕事に
就こうが原則自由です。
しかしながら、特に、会社が、限られた従業員に対して、例えば、「○
○は極めてノウハウが高い仕事であり、その流出防止を図る為、3年間に
限り、競合先(具体的な社名付き)への就職を禁止する。その為の見返
りとして、退職金を○○円を加算する」のような契約をしているような
場合は、退職後の従業員にも「競合避止義務」が課される場合がありま
す。このように、限定的に、会社に合理的理由があり、と判断される場
合にのみ、退職後も「競合避止義務」が課せられるものであり、原則は
自由と考えて良いでしょう。
2)「営業秘密不正取得・利用行為等」には注意しよう
「不正競争防止法」と言う法律では、他人の商号や商標、商品の形状な
どを真似る行為。いわゆる偽ブランド等の禁止と、品質内容等 誤認惹
起行為。いわゆる産地偽装や原材料不正表示等と、ともに、「営業秘密
不正取得・利用行為等」を禁止しています。
「不正競争防止法」において「営業秘密」とは、「秘密として管理され
ている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上
の情報であって、公然と知られていないものをいう。と定義されていま
す。すなわち「不正競争防止法」の「営業秘密」は
1)秘密管理性:「秘密として管理されている」こと
2)有用性:「有用な」情報であること
3)非公知性:「公然と知られていない」こと
・・・・ の3つの要件を満たしている必要があります。
このような「営業秘密」に対して、
「不正競争防止法」では、
・「営業秘密」を不正に取得し、これを使用する行為、
・不正に取得された「営業秘密」を不正に開示する行為 を禁止してい
ます。
また、営業秘密の開示や利用による実損害が発生していなくとも、不正
に営業秘密情報を取得した行為のみので対象となります。
「営業秘密」の「不正取得」などと言うと産業スパイが代表的ですが、
元従業員の場合、従業員のときは、自らの業務のため、当然持っていた
情報であったとしても、(その情報を第三者に「開示」したり、利用し
たりした場合は当然ですが)退職後も引き続き所持しているとそのこと
のみでも「営業秘密」の「不正取得」とされるリスクがあることに注意
しなければなりません。
また、「不正競争防止法」違反の場合は、民事上の損害賠償が課される
だけではなく、刑事罰も課せられることも注意が必要です。
従って会社側は、(費用のかかる)民事上の裁判を起こさなくとも、ま
ず、刑事告発を行い、警察や検察に捜査をしてもらい、その証拠を元に
民事裁判を起こすことが可能です。
このことは、裁判の前に警察の家宅捜査や逮捕されるリスクもあること
を意味しています。
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井藤行政書士事務所
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