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企業はチームプレーの得意な人がほしい!

     ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

    <第259回>中途採用、企業はこんな人がほしい<その8>!

     ==■「企業はチームプレーの得意な人がほしい!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとな
り、成果に結び付けられない人が実に多いのです。

仕事のできる人とできない人の決定的な違いは「行動特性の差」に現れます。コンピ
テンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読み
いただきたいと思います。

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<今回のメニュー>
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【1】がんばる人もがんばらない人も同じというわけにはいかない!
【2】力量に応じた目標管理で挑戦意欲を磨く!
【3】チームプレーで成果に貢献できる人財になろう!
【4】編集後記

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もしあなたの給料が歩合給制度だったら、あなたはがんばって高い歩合給を得る自信が
あるだろうか。高い歩合給を得ることのできる社員はもちろんいるが、できない社員も
多いはずだ。

バブル崩壊後多くの企業は「成果主義賃金制度」を導入した。成果への貢献の度合いで
賃金が上がったり下がったりする制度だ。社員の能力や力量はあまり加味されず、例え
ば一律にノルマを与え、達成した社員には高い賃金を、達成できなかった社員には低い
賃金を与えることと解釈して導入した企業が圧倒的に多かった。

達成できなかった社員に対しては上司によるいじめ、パワハラが横行して社会問題とな
り、うつや自殺の原因にもなった。みんな自分のノルマ達成に血眼になり、同僚をライ
バル視するようになり、職場は殺伐とした。気付いたときは、将来有望な社員、若手社
員から辞めていく現象が顕著になっていた。

一部だが「成果主義」を正しい意味に解釈して導入した企業はうまくいった。個人の能
力や力量を勘案して目標を設定させ、管理職やリーダーが社員と面談を繰り返しながら
フォローした企業は「個人目標」だけでなく、「チーム目標」も掲げてみんなで取り組
んだ。

プロスポーツの世界でもチームとしての目標は例えば優勝だろう。しかし、優勝に貢献
するためには個人目標も励みになるからとても大事だ。

びわこホームという住宅建設販売会社では営業マンの歩合給を廃止したところ、営業成
績トップ4の社員がこぞって辞めていった。しかし、全員野球に切り替えた以降、住宅
着工戸数地域一番を8年も続けている。チームで成果に貢献しているのだ。

新卒、中途採用を問わず面接官は「チームプレーは得意ですか」と質問したがる。Yesと
答えた人にはチームプレーで何かに貢献した事例を3つ紹介してくださいと付け加える。
上手に説明できなければ「マユツバ」と判断する。貢献事例を用意できていない人には
酷な話だ。



【1】がんばる人もがんばらない人も同じというわけにはいかない!

どんな組織でも、どんな制度の下でもがんばる人もがんばらない人もみんな同じ待遇と
いうわけには行かない。そのことは誰でも知っているだろう。平等、公平の原則は守ら
なければならないからだ。

例えば岐阜県にある未来工業。この会社では「よく走った馬にはニンジンをやる」ので
はなく、「ニンジンを先にやるからよく走れ」という考えだ。ニンジンとは恵まれた労
働環境や各種恵まれた制度だ。

一日の実働時間は7時間15分、残業は一切なし。年間休日140日。数年に一回の社員旅
行は海外で全て会社持ち。しかも全員が正社員で平均年収は600万円超だ。

「常に考える」が社是で、社員は一生懸命考えて提案を出す。出しただけで500円もらえ
る。審査後の等級に応じてさらに賞金が出る仕組みだ。この提案制度でダントツに差別化
された商品が生まれるからどの商品もシェアが高く、しかも値引きはしない。生産性も日
々向上している。

「別に考えたくないヤツは考えず、提案を出さなくともいい。強制ではないからだ。ただ
給料が下がるだけだ」と創業者の山田昭男氏は平然と言う。先にニンジンを与えたのにが
んばらないのなら賃金は下げる。当然だろう。



【2】力量に応じた目標管理で挑戦意欲を磨く!

社員の能力や力量は一人ひとり異なる。だから個人の目標は能力と力量にリンクしている
ことが大事だ。社員は日々能力が高くなり、力量もアップしていくだろう。そしたら目標
のハードルを上げていけばいい。

そもそも目標は会社の経営目標から来るべきものだ。短期経営計画、中長期経営計画から
会社としての目標が設定され、それが各部門に按分される。部門長は自部門の目標を各課
に按分する。その目標から細分化されて個人目標や課としてのチーム目標に按分される。

だから、多くの場合個人目標とチームでやるチーム目標の二つの目標に向かって活動する
ことになる。

個人目標は管理職やリーダーが面談を繰り返しながら進捗をきっちり管理させ、遅れてい
れば挽回策を講じさせる。チーム目標はこちらも能力と力量に応じた役割分担を決めてみ
んなで実行していく。

一人ひとりの社員は自己成長を体感しながら挑戦する厳しさや楽しさを学ぶ。連帯構築を
図りながらチームプレーに最大限協力する。成果に貢献すればやりがいや達成感、満足感
を味わうことになるからモチベーションはさらに上がる。



【3】チームプレーで成果に貢献できる人財になろう!

しかし、全員がチームプレーに協力するとは限らない。チームプレーの苦手な社員もいる
からだ。欲求のレベルが低い社員が特に引っ掛かる。

生理的欲求のレベルの人は一般に自己中心的な考えと行動をとる。安全の欲求のレベルの
人は、わが身の安全、つまり自分の立場を守ることだけを考えがちだ。

これを社会的欲求のレベルや自我の欲求のレベルに引き上げる努力が要る。しかし、誰が
努力するのかが問題だ。

本人が努力すべきであることは異論がないが、本人が気付いていないから厄介だ。最初は
管理職やリーダーが面談を繰り返しながら「気付き」を与えることだ。連帯感を構築する
ように自身の行動特性を変えていくことの大切さをコーチングしながら気付かせる努力が
要る。

素直さを持ち合わせている人は早く気づくが素直さの希薄な人は時間が掛かる。時間を惜
しまず対話を継続するしかない。でも、やがて気付いてくれればチームに合流してくれる
だろう。そしてチームプレーで成果に貢献できる人材に成長するはずである。行動特性が
少しずつよい方向へ変わっていくからだ。

是非、チームプレーの得意な社員になり、成果に貢献してほしい。そうすれば怖いものは
何一つない。



【4】編集後記

柔道や剣道など個人プレーが全てというスポーツもあるが多くはチームで戦うスポーツが
多い。個人の能力、力量も大事だが、チームとしての総合力が問われる。

びわこホームではスーパーマンのような営業マンは要らないと言う。先輩と後輩、上司と
若手が入り混じってチーム活動をする。電話の受け答え一つにも社運が掛かっているから
丁寧に受け答える。お帰りになったお客の姿が見えなくなるまで全員が深々と頭を下げて
お見送りする。みんなで繁栄を勝ち取るためにはチームプレーの得意な社員が絶対に必要
なのだ。




次回に続く


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