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東京五輪招致に絶大な貢献をした義足のアスリートに学ぶ!」

    ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

 <第321回>賢人のコンピテンシーをベンチマークする!<その14>
==■「東京五輪招致に絶大な貢献をした義足のアスリートに学ぶ!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していき
ます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非
ともお読みいただきたいと思います。

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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと
 理解が一層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■

<今回のメニュー>
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【1】プレゼンのトップバッターを告げられて二度目のびっくり!
【2】お風呂の中で最後の練習!
【3】スマイルと自然体のジェスチャーが共感を呼ぶ!
【4】スピーチの全文!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記

=================================

賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だ
からすばらしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテンシー
をベンチマークしない手はないのだ。



【1】プレゼンのトップバッターを告げられて二度目のびっくり!

義足のアスリート佐藤真海さんはメディアに引っ張りだこですっかり有名になった。
女子陸上選手でパラリンピックの選手である。主に走り幅跳びを競技種目としてお
り、日本記録とアジア記録保持者である。

彼女は宮城県気仙沼市で生まれた。中学で陸上競技を始め、仙台育英高校を経て早
稲田大学商学部へ進学し、応援部チアリーダーとして活動する。在学中の2001年、
骨肉腫発症により右足を切断、絶望の渕をさ迷う。だが水泳でリハビリをしながら
大学に戻り陸上競技のパラリンピック出場を目指し、卒業後サントリーに入社する。
自由闊達ですばらしい社風の会社に入社できた。

オリンピック招致準備スタッフで別名「都庁の41階に住む男」高谷正哲氏は早くか
ら彼女に着目していた。海外遠征から帰国してメールを開けてみるとIOC総会で
プレゼンをやってもらいたい旨のメールが入っていた。これには彼女もびっくりし
た。二度のパラリンピックに出場したがメダルはない。「本当に自分でいいのか」
と思った。

IOC総会が近づいたある日、「最終プレゼンはトップバッターをお願いします」
と高谷氏からメールが来て二度びっくりだ。こともあろうにトップバッターに抜擢
されるとは。



【2】お風呂の中で最後の練習!

津波や地震のことはIOCの懸念材料になるという意見もあった中、「都庁の41階
に住む男」高谷氏は「彼女の経験である津波や地震を採り上げ、生きる希望を与え
るのがスポーツであることを訴える」と津波や地震にネガティブな人たちを説き伏
せた。

スピーチのコーチはイギリス人のプレゼンのプロ、「マーティン・ニューマン氏」
に依頼した。彼女はスマイルとジェスチャー交じりでスピーチすることが苦手だっ
たが、ニューマン氏の指導で少しずつ克服していった。

本番の前日の夜、ホテルのお風呂の中で彼女は一人でプレゼンの練習にふけってい
た。津波や地震を思い出すと涙が止まらなかったと言う。



【3】スマイルと自然体のジェスチャーが共感を呼ぶ!

高円宮妃久子様の華麗な挨拶に続いて彼女はトップバッターとして演壇に立った。
一つひとつの言葉に感情を乗せることに注意を払った。スマイルとジェスチャーを
挿入することも忘れなかった。

骨肉腫で足を失う場面では数秒間の「間」を取った。「間」に感情が乗り移った。
IOC委員たちの共感を呼ぶことができた。そしてこのスピーチを聞いてくれたで
あろう数十億人の世界の人々からも共感を得ることができたものと思われる。

帰国後、彼女はオリンピックのイルミネーションを見て「あのランプの一つくらい
の力になれたらいいなあと思いますね」としみじみ語っていたのが印象的だ。



【4】スピーチの全文!

会長そしてIOC委員の皆様。佐藤真海です。

私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです。スポーツは私に人生で
大切な価値を教えてくれました。それは2020年東京大会が世界に広めようと決意し
ている価値です。本日は、そのグローバルなビジョンについてご説明いたします。

19歳のときに私の人生は一変しました。私は陸上の選手で水泳もしていました。ま
たチアリーダーでもありました。そして、初めて足首に痛みを感じてからたった数
週間のうちに、骨肉腫により足を失いました。

もちろんそれは過酷なことで、絶望の淵に沈みました。でも、それは大学に戻り、
陸上に取り組むまでのことでした。

私は目標を決め、それを超えることに喜びを感じ、新しい自信が生まれました。そ
して、何より、私にとって 大切なのは・・・私が持っているもので、私が失った
ものではないことを学びました。

私はアテネと北京のパラリンピックに出場しました。スポーツの力に感動させられ
た私は、恵まれていると感じました。2012年ロンドン大会も楽しみました。しかし
2011年3月11日、津波が私の故郷の街を襲いました。6日もの間、私は自分の家族が
まだ無事でいるかどうか分かりませんでした。そして家族を見つけ出したとき、自
分の個人的な幸せなど、国民の深い哀しみとは比べ物にもなりませんでした。

私はいろいろな学校からメッセージを集めて故郷に持ち帰り、・・・私自身の経験
を人々に話しました。食糧ももって行きました。ほかのアスリートたちも同じこと
をしました。私たちは一緒になってスポーツ活動を準備して、自信を取り戻すお手
伝いをしました。そのとき、初めてスポーツの真の力を目のあたりにしたのです。
新たな夢と笑顔をはぐくむ力。希望をもたらす力。人々を結びつける力。200人を
超えるアスリートたちが、日本そして世界から、被災地におよそ1000回も足を運び
ながら5万人以上の子供たちを激励しています。

私たちが目にしたものは、かつて日本では見られなかったオリンピックの価値が及
ぼす力です。そして、日本が目のあたりにしたのは、これらの貴重な価値・・・卓
越、友情、尊敬・・・が言葉以上の力を持つということです。
(読売新聞Web記事より)



【5】賢人から学ぶべきこと!

突然の骨肉腫、そして足を失う。絶望の淵をさ迷う。普通の人なら「私の人生もも
はやこれまで」と引っ込み思案になってしまいかねない。

しかし彼女は直ぐにリハビリに励んだ。大学に戻り、新たな目標を見出した。パラ
リンピックの選手になるという目標だ。

入社した会社も彼女にとって最高の環境だった。「やってみなはれ」という創業者
の精神が社風として継続されている。

いつでもどこでも「プラス思考」の彼女。そしてプレゼンターに推挙されても物怖
じひとつせずに受けて立つ「前向きさ」は大いに学ぶべきだ。

国民の誰もが彼女とハイタッチをして「まみちゃん、やったね。ご苦労さん」とエ
ールを贈りたい。



【6】編集後記

IOC総会で彼女をプレゼンターに選んだ「都庁の41階に住む男」高谷正哲氏の存
在を忘れてはならない。「Tokyo」とカードが示された瞬間、フェンシングの太田選
手と抱き合って喜んでいたのが高谷氏だった。

太田選手は高谷氏の苦労をよく知っていたのだろう。涙のハグが感動的だった。



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次回に続く


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