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社会保険労務士試験~「択一は過去問で受かる」の意味

先日、社労士になりたいという方のご相談を受けました。択一式試験の合格点になかなか達しないで困っているとのことです。

ご相談を受けたので何かのお役に立てればと思い、私の経験のお話をさせていただきました。その中で、「過去問」の話に凄く感謝され嬉しくなりました。

総務の森をお読みの方の中には「社労士試験」を受けている方もいらっしゃるかと思いますので、その「過去問の話」をシェアさせていただきます。

ただ、私が社会保険労務士試験に合格したのは2006年です。凄い古い話です。今の時代に合わせて変える必要はあるかもしれません。その点はご了承ください。

よく「過去問を勉強すれば合格する」と言われます。私も繰り返し聞きましたが、過去問以外からもたくさんの知識問題が出ていますよね。だから、私は過去問の重要性を理解できていませんでした。そこで、直前期になっても「テキスト8割」「過去問2割」ぐらいの勉強の比重でした。

しかし、ある方に言われた言葉で、その勉強法を改めました。

「過去問から問題が出たら完璧に答えられますか?」

当然、答えはノーでした。その方は、以下のように話を続けました。

「択一式はゼロか百です。確実な知識以外は意味がありません。確実にマルかバツをつけられる知識がどれぐらいあるかで決まるんです。

5つの選択肢があって、曖昧な知識で、5つ見たことがあるというのでは『正解の確率は20%』です。そのような問題が10問あっても、確率的に2点しか取れません。

しかし、確実に、3つバツ(マル)をつけられれば、2つの肢は全く知らない知識だったとしても、大抵は正解が出せます。3つの中に正解がありますから。仮に、3つの中に正解はなかったとしても、残り2つのどちらかが正解です。つまり、全く知らない知識なのに正解率が50%です。

その際に、100%確実にマルかバツをつけられるようにすべき知識は過去問なんです。繰り返し同じ問題が出ているんですから。」

絶句している私にその方は続けました。

「でも、テキストを読まないで良いというわけではありませんよ。テキストは重要です。過去問だけでは体系が理解できないからです。法律には体系がありますから、テキストを読んで体系を押さえないとダメなんです。

しかし、テキストを重点的に読むのは過去問頻出の部分で良くて、更に、完璧に覚えるのは過去問に絞るということです」

確かに、私は試験を難しいものだと考えるあまり、10冊に及ぶテキストをひたすら覚えようとしてました。でも、そんなことできるほど勉強の時間を取れず「曖昧な知識」となっていました。

しかし、この話を聞いて以来、法改正などは別にして、覚えることは過去問と決めました。時間があれば他のことも覚えようと思ってましたが、そんな時間はありませんでした。

この方法を実践したところ、過去問の知識だけで、かなりの点数を確保できました。もちろん、それでも、2つまでしか肢を絞れない問題はありましたが、この方法を教えてくれた方が仰る通り、「そういう問題が10問あったとしても5点は取れる」と考えるようになり、気持ちが軽くなりました。

なぜ、今まで、私が「択一式問題」が苦手だったかわかりました。説明問題などは部分点がありますが、択一式試験にはありません。肢の切り方などは大学受験でも考えたことありませんでした。

これ以来、考え方が変わりました。「この考え方」は他のことにも応用できると私は思っています。今でも大切にしている考え方です。何かのお役に立てたなら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

執筆者
フェスティナレンテ社会保険労務士事務所
代表・特定社会保険労務士 小嶋裕司

就業規則人事労務分野を専門とする社労士ですが、本記事は自身の受験経験をもとに、社労士試験を目指す方への応援として執筆しています。開業講座で開業体験談を2度お話をさせて頂いたこともあります。

事務所HP
https://www.festinalentesroffice.com/

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