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【医師を動かす金銭】東京大学21人処分+1人逮捕

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 従業員の健康問題(従業員主治医の診断書が起因)が企業の経営に直結し、時には社長・役員の辞任、売上減少、株主代表訴訟にまで発展するケースが顕在化しています。また、従業員の健康を第一に守るという目的により、企業ガバナンスの逆転現象が起き、結果的に健康を守りきれなかったという矛盾も生じています。
 健康管理は、ケガからハラスメントまで、対策の範囲が広いです。そこで、企業ガバナンスを経営者主体という本来の形にすることで、会社と経営者を第一に守り、その結果、従業員の健康を守るという目的で、下記の日本規格協会規格(JSA 規格)「JSA-S1025 ヒューマンリソースマネジメント-組織(企業)が⾏う健康管理-職域健康専⾨家の活⽤の指針」を開発しました。
 また、認証機関も立ち上げております。
なお、日本規格協会は、経済産業省による認定産業標準作成機関であり、唯一のマネジメントシステム作成機関です。
 企業主体の健康管理体制の構築について、ぜひJSA-S1025をご活用ください。

※ホームページを、改訂しました。
https://www.kenpomerit.com/

 今回は、【医師を動かす金銭】東京大学21人処分+1人逮捕」について作成しました。
 企業利益の向上という、精神的・社会的健康を向上させるために、弊社をご活用ください。

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【医師を動かす金銭】東京大学21人処分+1人逮捕
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 令和8年に入り、東京大学において教職員ら計22人が処分されるというセンセーショナルなニュースが報じられました。1月に発生した医学部教授の逮捕に端を発し、4月には利害関係者からの不適切な接待等による大規模な一斉処分が下されるなど、日本最高峰のアカデミアを揺るがす事態となっています。

 報道等で明らかになった、令和8年1月〜4月における処分件数の内訳は以下の通りです。
【処分件数の内訳(令和8年1月〜4月)】
① 倫理規定違反による一斉処分(4月公表):計21人(訓告10人、厳重注意11人)
利害関係者からの接待や物品提供を受けたことによる処分(対象は医学部に限らない)
② その他の懲戒処分(1月公表):計1人(停職1人)
1月に逮捕された医学部教授の公金私的流用などの個別事案による処分
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/z0508_00126.html

 公的な資金の流用のみならず、特定の業者との「接待や物品提供」を伴う癒着が未だに根強く残っていたという事実は、総務人事の皆様にとっても、自社のコンプライアンス管理や外部専門家との関係性の在り方という観点から、他人事ではない関心を持たれたのではないでしょうか。
 今回はこのニュースを切り口として、かつての医療業界のリアルな裏側を振り返りつつ、現代の企業における「産業医」の有効かつ健全な活用法についてお話ししたいと思います。

〇常態化していた「医師への接待」とパテントクリフの影
 今から20年ほど前のことになりますが、当時の医療業界では、製薬会社や医療機器メーカーから医師(公的医療機関を含む)に対する接待は「常習的」に行われていました。
 その背景には、製薬業界独自のビジネスモデルがありました。当時はまだ、主力となる大型新薬の特許切れによって収益が激減する「パテントクリフ(特許の崖)」が深刻化する直前の時代です。製薬会社にとっては、巨額の利益を生む新薬をいかに医療現場に定着させ、処方数を伸ばすかが至上命題でした。激しいシェア争いの中、医師を動かすための接待は「効率的な営業活動」として、当時は当たり前のようにまかり通っていました。
 私自身、当時は研修医として現場におりましたので、先輩医師たちからは夜の接待(性的なものを含む)の凄まじい実態を「武勇伝」のように聞かされてきました。私自身も研修医という立場ながら、その不透明な慣習の一端を肌で感じた経験があります。

〇「医師を動かすコスト」の構造変化
 しかし、パテントクリフを越え、薬の利益率が相対的に低下し、社会全体のコンプライアンス意識が高まるにつれ、接待に充てられる原資は次第に枯渇していきました。
 接待の恩恵を謳歌していた上の世代からは、「産業医なんて、臨床医のようなメリット(接待や華やかな付き合い)が何もない。そんな道に進んでどうするんだ」と冷ややかな言葉をかけられたこともあります。それほどまでに、かつては「接待を受けられる臨床医」が持て囃されていました。
 ですが、「このような不健全な状態がいつまでも続くはずがない」と感じていました。むしろ、過剰な接待を通じて業者に「弱み」を握られ、医師としての主体的な判断や倫理観が歪められてしまうことのリスクを危惧していました。
 今回、東京大学がある種「ファーストペンギン」として、旧態依然とした体質に対し大規模な処分を発表する事態となりました。医師を動かすために膨大な原資が投じられた時代は終わり、現代のコンプライアンスの網の目が、隠されていた古い体質を白日の下に晒しました。今、医師を取り巻く市場構造は、大きな転換点を迎えていると実感しています。

〇企業が「コントロールできる」産業医制度の活用
 さて、翻って皆様の組織における「産業医」について考えてみましょう。
 製薬会社が多額のコストを投じて医師の機嫌を伺い、動いてもらおうとしていた歪な構造とは異なり、現代の産業医を取り巻く環境は極めて健全です。労働安全衛生法を中心とした法整備により、企業側が主体となって医師の職務を定義し、適切に「コントロール」できる制度が確立されています。
 今回の東大の報道では、医師の意向に振り回され、関係を維持するために必死に接待を繰り返していた関係者の苦悩も垣間見えます。しかし、産業医制度において、企業が医師に対してそのような「顔色を伺う」必要は一切ありません。
 産業医は、法的根拠に基づいて企業の健康管理・安全管理にコミットするパートナーです。企業側は「医師は専門家だから」と遠慮して丸投げするのではなく、法律と契約に基づき、自社の課題解決のために産業医を「動かし」、活用する正当な権限を持っています。そこには、かつての業界のような不透明な癒着や、コンプライアンス上の懸念が入り込む余地はありません。
 不祥事や癒着が厳しく問われ、ガバナンスが重視される現代において、これほど透明性が高く、法的な後ろ盾がある制度を活用しない手はありません。総務人事担当の皆様におかれましては、ぜひこの制度の利点を再認識し、自社の「健康経営」と「リスクマネジメント」を推進するための強力なリソースとして、産業医を主体的に活用していただきたいと思います。

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JSA-S1025 ヒューマンリソースマネジメント-組織(企業)が⾏う健康管理-職域健康専⾨家の活⽤の指針

JSA-S1025ページ
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JSA-S1025%3A2025

JSA-S1025紹介
https://webdesk.jsa.or.jp/pdf/jsa/pdf_jsa_372.pdf

【JSA-S1025】開発の解説
https://www.soumunomori.com/column/article/atc-177724/

リサーチマップ(朝長健太)
https://researchmap.jp/yobouigyou

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