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ポジショントークと歴史

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~得する税務・会計情報~    第41号

税理士法人-優和-】   http://www.yu-wa.jp
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 サブプライムローンの問題に関して、ある外資系金融機関で働く友人から
メールがきました。そのまま書くと長くなるので結論だけ述べますと

 「今回の件に関して日経に書いてあることをそのまま鵜呑みにするのは
アレなので、実際の投資行動に移すときには気をつけて」ということです。

 これがどこまで本当かを詳細にしらべる術は無いのですが、次のようなこと
を思い出しました。

 日経にかぎらず、マスコミに流れている情報は、いわば「ポジショントーク」
であるケースが往々にしてあります。


※ポジション・トークとは、株式など金融資産の買持ち・売持ち等のポジシ
ョンを持っている影響力のある市場関係者が、自分に有利な相場展開を図
るために世論誘導を企てることを指します。


今回のメールが「ポジショントークに気をつけろ」と言っているわけではあり
ませんが、メディアの情報をきっかけに行動を起こすとすでに遅いことが
往々にしてあります。


 また、株など投資の世界ではよく言われますが、「新聞や雑誌が盛り上がっ
てきたら売れ」とか「本屋の投資本の棚が充実してきたら、逃げろ(売り)」な
ど。つまり、マスメディアに情報が載るということは、すでにそれはピークを過
ぎているので最後の逃げ場であるということを言っています。


 これは、投資と名のつくモノはどんな状況でも同じなのではないでしょうか。
1989年年末に年明けのことを予測できる人はいたのかははっきりとした記憶
がなく、わかりませんが、おそらく異常な盛り上がりがあったことは間違いな
いでしょう。投資雑誌だけではなく、一般の雑誌にも「株」「不動産」といった
文字が躍っていたのではないでしょうか。

 バブルというのものをその最中に把握することは相当難しいことなのだろうと
思うのです。
17世紀のオランダにおけるチューリップバブル、18世紀の南海泡沫事件、
19世紀には鉄道株のバブル、1920年代のアメリカの強気相場、1980年代の日本の
バブル、20世紀末のインターネットバブル、、、と人間の欲は常にバブルを起こ
し、当然のごとくその泡はきれいに破裂していきます。

 すでに書きましたが、バブルは後になってみないと正確に認識することはでき
 ないので、何がどうとはっきりしたことは述べることはできないでしょう。
 しかし、歴史をみるかぎり、景気は当然のごとく浮き沈みし、発生したバブルは
 当然 破裂しています。人間は学習する生き物だとは思いますが、「欲」にかか
 わる部分についてはその習性はあまり効果が無いように見えます。あるいは、学
 習していたとしても資本主義というのは、必然的にバブルを発生させ、破裂させ
 るものなのかもしれません。
 
  勝ち逃げできればいいのですが、逃げ切れることができるのは圧倒的に少数
 でしょう(でないなら、それはバブルにならないでしょう)。

  私はマクロ経済学者や証券アナリストでは無いので、現在の状況がなんなのか
 という判断はできませんし、後になってからしか認識できない以上、とれる策は
 限られてくるのかもしれません。
  しかし、歴史を知ることだけは我々市民にも可能です。この経済的な事象は歴
 史上は何度も繰り返してきたことだけは認識しておいてもよいのではないでしょ
 うか。


  ちなみに、最初にでてきた投資銀行勤務の友人は「ああいう記事がでるから、
 自分たちみたいな人間は儲かってしょうがないんだけど、、、」という憎らしい
 ことを言っていました。


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