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兄弟仁義が社歌、加賀電子塚本会長の波乗り経営力!

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      シリーズ「優れた経営者のコンピテンシーを学ぶ!」


 <第311回>[(第9話)「兄弟仁義が社歌、加賀電子塚本会長の波乗り経営力!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.高校中退、親に20万円もらって上京!
2.25歳、秋葉原で起業、「全部集めて届けます」!
3.「やりたければ子会社どうぞ」で今や子会社52社!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記

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加賀電子は電子部品の総合商社という位置づけだが顧客企業から依頼があれば基
板アッセンブリーまで受けてしまう。年商3,000億円、社員数5,000人の加賀電子
を率いる塚本勲会長の人生はブームを嗅ぎつける鋭い嗅覚が武器である。

塚本氏は「高校中退で学歴がない上にこのオコゼ顔、全て自信がなかった」と言
う。そのせいもあって社員に任せざるを得ない。社員を信じて任せればやってく
れる。加賀電子躍進の大きな要因は「任せる経営」にある。

手を挙げればやりたいことをやらせてもらえる。社内ベンチャーは3年で黒字化、
5年で累積赤字解消が条件だ。失敗すれば減俸が待っているが半年経てばチャラ
というルールだ。つまり敗者復活ができるのだ。なんとゴルフ用品店、カレーの
店をやるものもいる。

最先端の電子部品を扱う会社にしては浪花節。今回は加賀電子を一代で大企業に
育て上げた塚本功会長の「波乗り(ウエーブ)経営力」なるコンピテンシーに迫
ることにする。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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「怠るな。子供の手本に歳はなし」という母の教えの中で「子供」を「社員」と
置き換えて社員に恥じないような経営にしなければならないと心がけている。

                          塚本 勲

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【2】メルマガ本論

[(第9話)兄弟仁義が社歌、加賀電子塚本会長の波乗り経営力!]

1.高校中退、親に20万円もらって上京!

加賀電子の社名は塚本会長の母トメさんが命名してくれた。金沢の出身だからで
ある。高校を中退し上京するとき母から20万円もらったという。卒業まで学校に
行けば掛かるであろうお金を先払いしてもらったようなものだ。これが後の開業
資金となる。

サラリーマンになった塚本氏は先輩のかばん持ちをしながら営業のイロハを学ぶ。
だが連れて行かれた顧客先企業でお会いするいろいろな人から話を聴いて学んだ
ことも多かったという。塚本氏の耳は福耳だ。人の話をよく聴くようにと母は福
耳に生んでくれたと感謝している。

たくさんの情報を持ち帰り、取捨選択して不要な情報は捨て、大事な情報を仕事
に生かす術を磨いた。時代のブームをかぎ分ける嗅覚はこうして磨かれていった。


2.25歳、秋葉原で起業、「全部集めて届けます」!

そして25歳で起業し、ほぼ同時に所帯を持つ。秋葉原で、たった2坪の部屋での
創業となった。いまもその建物は存在する。

メーカーは試作品を作るために秋葉原に部品を集めに来るのを知った塚本氏は
「全部集めてお届けします」というビジネスに打って出た。ブームを掴む天才は
情報のキャッチと鋭い嗅覚で何がブームになるかを次々的中させていく。

1970年代はインベーダーゲームで大もうけ、1980年代はファミコンブームで大も
うけ、続いてアップルの専用モニターというようにだ。これを「ウエーブ(波乗
り)経営」と名付けた。押し寄せる波を次々見つけてその波に乗れば沈むことは
ないわけだ。押し寄せてくる波を見つける嗅覚はスバ抜けている。


3.「やりたければ子会社どうぞ」でいまや52社!

塚本会長は社員と共にある。宴会では真っ先にお酌をしながら回り、社員と親し
く談笑する。そして手を挙げれば何にでも挑戦させる。つまり子会社の社長にな
って思いっきりやれということだ。

だがルールはある。社内ベンチャーとして起業したら3年で黒字、5年で累積赤
字解消という条件が付く。中には失敗するものもいるが信賞必罰だからペナルテ
ィとして減俸を食らう。だが半年経てばチャラ、また挑戦しなおせるというわけ
だ。敗者復活のルールまで用意されているから社員の挑戦意欲はすごい。いつの
間にか子会社は50社を超えてしまった。

塚本氏の母トメさんは息子に「金で買えない家族の幸せ。助け合う心が千金の価
値」という言葉を贈っている。社歌が「兄弟仁義」である所以でもあろう。

仕入先は世界中のメーカー2,000社。今日も加賀電子の営業マンはセットメーカー
に最先端電子部品の紹介とプレゼンテーションに飛び回る。



【3】今日のまとめ

1.学歴のハンディはビジネスにおいてはあまり影響しないこと。仕事のできる
人の行動特性をキッチリ磨くことが要件であること。

2.「ウエーブ(波乗り)経営」は次々押し寄せるブームの波を見つけ出してビ
ジネスに結びつけることであること。それには数ヶ月先の波をかぎ分ける嗅覚を
磨くこと。

3.社員を大事にするとは甘やかすことではなく信じて任せること。そして失敗
しても敗者復活の道を用意しておくこと。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

塚本会長は行きつけの銀座のクラブでは「オコゼのおじさん」で通っているとい
う。オコゼという魚、顔やスタイルははっきり言ってまずい。だが白身の魚で美
味しい。

人も外見で判断してはならない。銀座のクラブのママは「このオコゼ顔に惚れち
ゃったのよ」と笑う。塚本会長の人柄を現している。

<この記事はテレビ東京の2009年4月20日放送のカンブリア宮殿も参考にしてい
 ます。>

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

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