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連載【第1回】 月60時間カウント問題

この問題、けっこう奥が深いようでして、3段階くらいでとらえるのがよろしいのではないかと考えています(そもそも「月60時間カウント問題」という名称も筆者が勝手につけたものですのでご了承ください)。まだまだ「静かなブーム」という雰囲気のようですが、探究が進んでいる会社はかなりのところまで考えつくしていらっしゃるのではないか、と思うからです。

①初級編 通常の労働時間制における月60時間のカウント
②中級編 フレックスタイム制など特殊な労働時間制における月60時間のカウント
③上級編 ………(もったいぶっているわけではなく、表面化していない問題がまだまだ潜んでいるような気がしています)

 小欄では①を書くだけでせいいっぱいだと考えておりますので、前回取り上げたパンフレットの「10ページ」をすでに理解できている方であれば、中級を卒業して上級に進んでいるわけですから、「そこはもうすでにわかってるよ」というような内容になってしまうと思います。あらかじめご了承ください。
 (逆に上級の方で、「こんなことに悩んでいる」という事例がもしあれば、ご一報ください。ぜひ一緒に考えてみましょう。)

 さて今日は、初級編のなかでも基礎の基礎ということになりそうですが、法定労働時間所定労働時間の違いについて確認をしておきます。

法定労働時間 労働基準法で定められている労働時間のこと
 …1日8時間

所定労働時間 それぞれの会社が就業規則で定めている労働時間のこと
 …7時間30分、7時間45分など会社によってさまざまですよね

 割増賃金は、法定労働時間を超えた時間から支払えばいいのであって、所定労働時間を超えて法定労働時間までは割増賃金を支払う必要はないわけです。ところが実務的には所定労働時間を超えたところから割増賃金を支払っている会社もけっこう多いですね。ここで問題が生じます。

60時間をカウントする場合も同様なわけです。法定労働時間を超えたところから60時間をカウントすればいいわけですが、所定労働時間を超えたところから割増賃金を支払っている会社であれば、法定内時間外労働数と法定時間外労働数とを区分して管理をしてはいないでしょう。所定労働時間が7時間50分とかでしたら、それほど影響はないかもしれませんが、7時間30分、7時間と所定労働時間が短くなるほど、法定内と法定外とを区分して管理しないかぎり、月60時間を超える可能性が高まってしまうわけです。

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