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業務委託契約の解除について

著者 ひでぶー さん

最終更新日:2025年01月13日 16:27

いつも参考にさせていただいています。

当社は食品(そうざい等)を製造・卸売りをしている会社です。
工場内で特定のラインを構内請負という形で業務委託してる会社があります。
そのラインで製造する商品は、製造するに当たり熟練した技術が必要であった為、20年近く前からそのラインでの製造を委託し、注文数に対する出来高での支払をしてきました。
そこでの商品は客先からの引き合いが多く、生産数量が年々増加し関連する品目数も増加してきました。
ところが、採用難に加え委託先の既存従業員が高齢化しての退職や、既存労働者労働時間が減少するなどして、注文数がこなせなくなってきました。
そのため委託先の管理者は法定休日も取得出来ず、残業時間も恐らく過労死ラインを優に超えるような状況が見て取れました。
請負契約ですので労務管理は出来ませんが、玄関入退場のIDカード履歴からも状況は明らかでした。)
雇用管理の責任はなくとも、委託先の過重労働には委託元(当社)も責任を問われかねませんので、委託先と協議の上で一部業務を当社で実施することとしました。
同一ラインを使用して9:00~17:00は委託先が製造し18:00以降は当社が製造するような形です。
委託先には従来通り出来高に応じた委託料を支払います。
このようにした結果、生産機器の改善などの効果もあり、当社従業員でも充分に製品が製造できること、また、それにかかる人件費が委託先への委託料金より抑えられることが分かってきました。
(原材料費・機械の所有・メンテや光熱費も当社負担の契約です。)
またそれとは別に、生産ラインの管理不十分(清掃不足による衛生面の問題、ガスの元栓閉め忘れや機器の電源切り忘れが発生)していることも判明しました。
そこで、委託している業務を自社に取り込もうと考えています。
ですが、永年お世話になっていること、委託先の会社全体の売上構成比が当社の委託代金で70%程度を占めている(推測値ですが)ことから、安易に一方的に取引打切をするのは危険では無いかと思っています。

取引打切交渉として以下のパターンを考えています。
①当社で生産した際の人件費データなどを元に委託代金(単価)の値下げ交渉を実施し、受け入れてもらえなければ取引打切を申し入れる。
②生産ラインの管理不十分を理由に取引打切を申し入れる。
③①②の二つの理由を挙げて取引打切を申し入れる。
のようなパターンを考えていますが、優越的地位の濫用に当たったりしないかも含めて、よりスムーズな進め方についてアドバイスをいただければと思います。

ちなみに、業務委託契約では契約解除については1ヶ月前に申し入れて協議することになっています。
契約書があるので商売としてドライに割り切って進めても良いのかとも思いますが、トラブルに発展するのも嫌ですので出来るだけ円満に出来ないかと考えています。

以上、よろしくお願いします。

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Re: 業務委託契約の解除について

著者Srspecialistさん

2025年01月14日 09:16

> いつも参考にさせていただいています。
>
> 当社は食品(そうざい等)を製造・卸売りをしている会社です。
> 工場内で特定のラインを構内請負という形で業務委託してる会社があります。
> そのラインで製造する商品は、製造するに当たり熟練した技術が必要であった為、20年近く前からそのラインでの製造を委託し、注文数に対する出来高での支払をしてきました。
> そこでの商品は客先からの引き合いが多く、生産数量が年々増加し関連する品目数も増加してきました。
> ところが、採用難に加え委託先の既存従業員が高齢化しての退職や、既存労働者労働時間が減少するなどして、注文数がこなせなくなってきました。
> そのため委託先の管理者は法定休日も取得出来ず、残業時間も恐らく過労死ラインを優に超えるような状況が見て取れました。
> (請負契約ですので労務管理は出来ませんが、玄関入退場のIDカード履歴からも状況は明らかでした。)
> 雇用管理の責任はなくとも、委託先の過重労働には委託元(当社)も責任を問われかねませんので、委託先と協議の上で一部業務を当社で実施することとしました。
> 同一ラインを使用して9:00~17:00は委託先が製造し18:00以降は当社が製造するような形です。
> 委託先には従来通り出来高に応じた委託料を支払います。
> このようにした結果、生産機器の改善などの効果もあり、当社従業員でも充分に製品が製造できること、また、それにかかる人件費が委託先への委託料金より抑えられることが分かってきました。
> (原材料費・機械の所有・メンテや光熱費も当社負担の契約です。)
> またそれとは別に、生産ラインの管理不十分(清掃不足による衛生面の問題、ガスの元栓閉め忘れや機器の電源切り忘れが発生)していることも判明しました。
> そこで、委託している業務を自社に取り込もうと考えています。
> ですが、永年お世話になっていること、委託先の会社全体の売上構成比が当社の委託代金で70%程度を占めている(推測値ですが)ことから、安易に一方的に取引打切をするのは危険では無いかと思っています。
>
> 取引打切交渉として以下のパターンを考えています。
> ①当社で生産した際の人件費データなどを元に委託代金(単価)の値下げ交渉を実施し、受け入れてもらえなければ取引打切を申し入れる。
> ②生産ラインの管理不十分を理由に取引打切を申し入れる。
> ③①②の二つの理由を挙げて取引打切を申し入れる。
> のようなパターンを考えていますが、優越的地位の濫用に当たったりしないかも含めて、よりスムーズな進め方についてアドバイスをいただければと思います。
>
> ちなみに、業務委託契約では契約解除については1ヶ月前に申し入れて協議することになっています。
> 契約書があるので商売としてドライに割り切って進めても良いのかとも思いますが、トラブルに発展するのも嫌ですので出来るだけ円満に出来ないかと考えています。
>
> 以上、よろしくお願いします。

1. 事前準備とデータの整理
まず、委託先との交渉に備えて、以下のデータを整理しましょう。
- 当社での生産コスト(人件費、材料費、光熱費など)
- 委託先の生産コストと比較した場合の差異
- 生産ラインの管理不十分による具体的な問題点とその影響

2. 交渉の進め方
以下のステップで交渉を進めると良いでしょう。

ステップ1: 事前通知と協議の申し入れ
契約書に基づき、1ヶ月前に契約解除の意向を通知し、協議の場を設けます。この際、委託先に対して誠実に現状を説明し、協力を求める姿勢を示しましょう。

ステップ2: データに基づく交渉
①のパターンを採用し、当社での生産コストデータを元に委託代金の値下げ交渉を行います。この際、委託先に対して具体的なデータを提示し、納得してもらうことが重要です。

ステップ3: 管理不十分の指摘
②のパターンを併用し、生産ラインの管理不十分による具体的な問題点を指摘します。これにより、委託先が改善策を講じるか、取引打切を受け入れるかの選択肢を提示します。

ステップ4: 合意形成
①と②の理由を併せて③のパターンで交渉を進め、委託先が納得する形で合意を目指します。可能であれば、委託先が他の取引先を見つけるための支援を提案することも検討しましょう。

3. 法的リスクの確認
優越的地位の濫用に当たらないよう、以下の点に注意します。
- 交渉の過程で委託先に対して一方的な圧力をかけない
- 合意形成を目指し、委託先の意見を尊重する
- 契約解除の理由を明確にし、正当性を示す

このように、データに基づいた交渉と誠実な対応を心掛けることで、委託先との関係を円満に解消することができるでしょう。

Re: 業務委託契約の解除について

著者ひでぶーさん

2025年01月14日 09:33

Srspecialistさん
早速ご回答いただきありがとうございます。
①コストについては当社での人件費データ等揃っています。
当社では特定技能生に作業してもらっていますので、日本人パート社員(それもベテラン)とは単価の差があるかも知れませんが…
当社としては、委託料金よりは相当程度に安く出来ることが分かっています。
②管理の不手際については、その都度記録を残しさらに委託先に改善を申し入れたことも書面に残しており、委託先管理者のサインももらっていますので、こちらの提示も可能です。
特にガスの元栓閉め忘れは、ガス漏れによる爆発や火災にもつながることなので強く再発防止を申し入れております。

ご提示いただいたステップを参考に、あくまでも両社での協議の結果という方向に持って行くようにしてみます。
ありがとうございました。

> > いつも参考にさせていただいています。
> >
> > 当社は食品(そうざい等)を製造・卸売りをしている会社です。
> > 工場内で特定のラインを構内請負という形で業務委託してる会社があります。
> > そのラインで製造する商品は、製造するに当たり熟練した技術が必要であった為、20年近く前からそのラインでの製造を委託し、注文数に対する出来高での支払をしてきました。
> > そこでの商品は客先からの引き合いが多く、生産数量が年々増加し関連する品目数も増加してきました。
> > ところが、採用難に加え委託先の既存従業員が高齢化しての退職や、既存労働者労働時間が減少するなどして、注文数がこなせなくなってきました。
> > そのため委託先の管理者は法定休日も取得出来ず、残業時間も恐らく過労死ラインを優に超えるような状況が見て取れました。
> > (請負契約ですので労務管理は出来ませんが、玄関入退場のIDカード履歴からも状況は明らかでした。)
> > 雇用管理の責任はなくとも、委託先の過重労働には委託元(当社)も責任を問われかねませんので、委託先と協議の上で一部業務を当社で実施することとしました。
> > 同一ラインを使用して9:00~17:00は委託先が製造し18:00以降は当社が製造するような形です。
> > 委託先には従来通り出来高に応じた委託料を支払います。
> > このようにした結果、生産機器の改善などの効果もあり、当社従業員でも充分に製品が製造できること、また、それにかかる人件費が委託先への委託料金より抑えられることが分かってきました。
> > (原材料費・機械の所有・メンテや光熱費も当社負担の契約です。)
> > またそれとは別に、生産ラインの管理不十分(清掃不足による衛生面の問題、ガスの元栓閉め忘れや機器の電源切り忘れが発生)していることも判明しました。
> > そこで、委託している業務を自社に取り込もうと考えています。
> > ですが、永年お世話になっていること、委託先の会社全体の売上構成比が当社の委託代金で70%程度を占めている(推測値ですが)ことから、安易に一方的に取引打切をするのは危険では無いかと思っています。
> >
> > 取引打切交渉として以下のパターンを考えています。
> > ①当社で生産した際の人件費データなどを元に委託代金(単価)の値下げ交渉を実施し、受け入れてもらえなければ取引打切を申し入れる。
> > ②生産ラインの管理不十分を理由に取引打切を申し入れる。
> > ③①②の二つの理由を挙げて取引打切を申し入れる。
> > のようなパターンを考えていますが、優越的地位の濫用に当たったりしないかも含めて、よりスムーズな進め方についてアドバイスをいただければと思います。
> >
> > ちなみに、業務委託契約では契約解除については1ヶ月前に申し入れて協議することになっています。
> > 契約書があるので商売としてドライに割り切って進めても良いのかとも思いますが、トラブルに発展するのも嫌ですので出来るだけ円満に出来ないかと考えています。
> >
> > 以上、よろしくお願いします。
>
> 1. 事前準備とデータの整理
> まず、委託先との交渉に備えて、以下のデータを整理しましょう。
> - 当社での生産コスト(人件費、材料費、光熱費など)
> - 委託先の生産コストと比較した場合の差異
> - 生産ラインの管理不十分による具体的な問題点とその影響
>
> 2. 交渉の進め方
> 以下のステップで交渉を進めると良いでしょう。
>
> ステップ1: 事前通知と協議の申し入れ
> 契約書に基づき、1ヶ月前に契約解除の意向を通知し、協議の場を設けます。この際、委託先に対して誠実に現状を説明し、協力を求める姿勢を示しましょう。
>
> ステップ2: データに基づく交渉
> ①のパターンを採用し、当社での生産コストデータを元に委託代金の値下げ交渉を行います。この際、委託先に対して具体的なデータを提示し、納得してもらうことが重要です。
>
> ステップ3: 管理不十分の指摘
> ②のパターンを併用し、生産ラインの管理不十分による具体的な問題点を指摘します。これにより、委託先が改善策を講じるか、取引打切を受け入れるかの選択肢を提示します。
>
> ステップ4: 合意形成
> ①と②の理由を併せて③のパターンで交渉を進め、委託先が納得する形で合意を目指します。可能であれば、委託先が他の取引先を見つけるための支援を提案することも検討しましょう。
>
> 3. 法的リスクの確認
> 優越的地位の濫用に当たらないよう、以下の点に注意します。
> - 交渉の過程で委託先に対して一方的な圧力をかけない
> - 合意形成を目指し、委託先の意見を尊重する
> - 契約解除の理由を明確にし、正当性を示す
>
> このように、データに基づいた交渉と誠実な対応を心掛けることで、委託先との関係を円満に解消することができるでしょう。

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