こんにちは。特定社会保険労務士の田中です。
早いもので今年も年末調整の準備をする時期となりました。
会社で社員説明会を担当される方も多いのではないでしょうか?
今回は、社員説明会の『勘所』として「2011年からの扶養親族の扱い」についてお知らせします。(※今年の年末調整には影響ありません。『来年からの変更』です。)
『平成23年分 給与所得者の扶養控除等申告書』のレイアウトが昨年に比べ、変更されています。そのため、例年通りの感覚で記入すると、記入間違いが予想されます。
大きな変更点は、「16歳以上」と「16歳未満」のお子様を記入する欄が異なるということです。
年末調整及び2011年からの給与計算事務を少しでも効率的に進められるように、
説明会を開かれる際は、次の点をお話しされると良いのではないでしょうか。
【 社員への説明例 】
16歳未満のお子様は所得税の控除対象となる扶養親族にはなりません。
しかし、住民税では個人住民税の算定等の際に扶養親族とされます。
そのため、申告書の記入では、「16歳以上」は申告書の真ん中あたり、「B」欄に、
「16歳未満」は申告書の一番下、「住民税に関する事項」欄に記入して下さい。
例年通り、16歳未満のお子様を所得税の扶養親族として、誤って「B」欄に記入してしまうと、
それに基づき給与計算がなされ、毎月の所得税が少なくなります。
そのため、2011年末の年末調整では、所得税が還付されず、
「徴収」つまり、支払うことにもなりかねませんので、注意して記入してください。
【 社員への説明例 終わり 】
実際には担当者の皆様が、社員の記入ミスを修正するなどした上で
給与計算ソフトに入力することが大半でしょうが、
社員の記入ミスが無いに越したことはありません。
ただでさえ忙しい年末ですから、少しでも余計な事務負担を無くして、
ミスのない年末調整を行って頂きたいと思います。
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